蚊にさされやすい人もこれで大丈夫。

京都教育大学附属高校に通う田上大喜(たがみだいき)君には、小さい頃からある疑問を抱えていました。 それは「なぜ妹はよく蚊に刺されるのに、自分はあまり刺されないのか」というものでした。

田上君の妹の千笑さんは、蚊に刺されるとアレルギー反応を起こす体質で、蚊に刺される度に辛そうにしている千笑さんを見て、妹想いの田上君は「なんとかしてあげたいな」と思ったそうです。そして田上君はその思いを行動に移したのです。

なんと彼は中学生の時、独自に蚊の研究を始め、蚊が妹に惹かれる原因を自ら突き止めることにしました。田上君はまず妹の衣類や帽子などを蚊に嗅がせてその反応を観察しました。そして様々な実験で調べたところ、ある驚きの発見をするに至ったのです。

田上君は蚊が衣類の中でも特に靴下に強い反応を示すことを突き止めました。蚊の入ったボックスに靴下を近づけてみると、それに群がるように蚊が集まったのを田上君は見逃さなかったのです。しかし、靴下が特に臭う訳ではなかったため、田上君は足裏の菌に注目します。

常在菌は健康な人の皮膚に必ず存在する菌で、それ自体は全く健康に害を与えるものではありません。しかし、田上君が高校2年生の時、千笑さんや同級生の足の菌を採取し培養して見たところ、驚くべき結果に至ったのです。

なんと妹の足に存在する常在菌の「種類」が、蚊に刺されにくい田上君のそれと比べて、なんと3倍も多いことが判明しました。ある専門家は「人間が鼻で嗅ぎ分けることのできる匂いとは別に、常在菌が分泌する化学物質やその割合が蚊を引き寄せるのではないか」としています。そこで田上君が妹にアルコールをつけたティッシュで、足首から下をこまめに拭くようアドバイスをしたところ、驚くべきことに足を消毒した場合、千笑さんが蚊に刺される回数が通常の3分の1まで減ったのです!

田上君はこの研究結果によって、筑波大学が主催する全国の小・中・高校生の理科コンクール「第11回科学の芽賞」を受賞しました。妹を思う気持ちが田上君をこの世界的発見に導いたと言っても過言ではないでしょう。これからの益々の活躍を応援しています。

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