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Lifehacks

【絶対に流してはダメ】何百万人もの人が無頓着にこの間違いを犯している

トイレは大量の人間の排泄物を流すように作られていますが、本来トイレに流すべきでないものを知らずに、あるいはついうっかり流してしまう人が多いようです。真夜中に緊急で配管工事会社に連絡を取るなんてことにならないよう、トイレ、それから下水道関連のトラブルの主な原因を知っておくことが大切です。

トイレに絶対流してはいけないもの、7つのリストを見てみましょう。

1. 赤ちゃん用、化粧用ウェットティシュ

赤ちゃん用、化粧用、掃除用などのウェットティッシュをトイレに流すと下水道と下水処理場に深刻な影響を与えます。ウェットティッシュは、トイレットペーパーと違って水に溶けにくい性質をもつ不織布で引き裂き抵抗が強いため簡単に分解されません。

Shutterstock/Yevhen Prozhyrko

トイレに流されたウェットティッシュは、下水道内で汚物をからめ取りながら汚臭を放つ長大な(2メートルに及ぶことも)物体となり、下水管のポンプを塞ぐこともあります。「流れる」ウェットティッシュでさえも、頻繁にトイレに流すとそのうち下水を塞いで何百万円もの損失に繋がることも…

2. 女性用衛生用品

女性用公衆トイレのほとんどで、生理用ナプキンやタンポンをトイレに流さないようにという注意書きを目にします。それだけこの女性用衛生用品による配管の詰まりはよく発生しているのです。同じく簡単に分解されないオムツやコンドームも、女性用衛生用品と並んで世界中の下水道で大きな問題となっています。

Shutterstock/andriano.cz

3. 綿棒

こんなに小さな綿棒ならちょっとくらい流しても大丈夫と思う人もいるかもしれませんが、これもポンプに詰まり、汚物やトイレットペーパーが引っかかって下水から下水処理場への流れを阻害します。さらに綿棒は下水処理場で処理されずに排出されてしまうことがあるので、最終的には川や湖に戻ってくることになります。間違えてトイレに落としてしまったときも無視して水を流すのではなく、ちゃんと拾いましょう。

Shutterstock/Pissanu Sennok

4. 薬

活性医薬成分は、排泄されてもその成分にほとんど変化はありません。一定量の医薬成分が汚水として下水道に流れてしまうのは避けられません。シンクやトイレに医薬品を捨てると汚水で医薬成分がさらに凝縮し、環境への負荷が高まります。

近代の下水処理施設でも医薬成分を完全に除去することはできず、施設によってはまったく処理できないところもあります。世界的にみると、平均で40%の医薬成分が除去されているそうです。つまり下水処理施設できれいになった水でさえ、医薬成分をある程度保持したまま地下水にかえっているのです。

Shutterstock/Sherry Yates Young

特定の薬品のわずかな凝縮でさえ、環境に悪影響を与えることが研究で明らかになっています。鎮痛剤や抗生物質、ホルモン剤などおよそ150の活性成分の低用量凝縮が湖や河川で検知されています。地下水では、鎮痛剤やX線造影剤など約40の異なる活性成分が検知されています。

Shutterstock/Merkushev Vasiliy

5. ペンキ、ニス、化学製品

ペンキ、ニス、化学製品も排水溝やトイレに流してはいけません。下水道で爆発性ガスや有毒ガスを生成してしまうのです。これは下水処理施設で働く人たちの安全を脅かすだけでなく、下水処理場の機能を大きく損なうことになります。

Shutterstock/hookmedia

下水処理場では、医薬品と同じく化学物質の成分も除去されるのはほんの一部、あるいは全く除去されず自然に還るということもあります。さらに、微生物に対して有毒で、生分解処理のプロセス自体を破壊する成分を含んでいることがあります。

6. 猫のトイレ

人間の排泄物を流すのだから、猫のうんちだって…と思うかもしれませんが、実は猫の排泄物は下水道と環境に悪影響を与えます。コロコロとした猫砂のついた排泄物は、水に接触すると膨張し下水道の流れを滞らせます。また海や川に有害な細菌を流出させるということでも知られています。

Shutterstock/Zoran Photographer

7. 残飯、油、脂肪分

トイレに流された残飯、皿洗いの際に排水溝に流れた調理油や脂肪分はネズミを寄せ付けます。さらに、排水溝に流れた脂肪分は冷却されてパイプ内で固まり、パイプの内壁にこびり付きます。

Shutterstock/nito

排水溝に油や脂肪分が流されるたび、この配管内の脂肪の内壁は厚みを増していき、最終的に詰まりの原因となります。配管清掃の最新鋭の方法でもこの脂肪分の層を除去するのは難しいそうです。

結果

シンクやトイレに流すものは巡り巡って再び私たちの水路にやってきます。上記のゴミを近所の湖や川に直接投げ捨てるなんてことはできないはずです。

トイレに流せばきっと全部溶けるから大丈夫、そんな無頓着さが、下水道や下水処理施設、そして環境に大きな悪影響を与えています。汚水処理にさらにコストがかかるようになり、水質も低下していくなど、一つもいいことはありません。

Shutterstock/Boris Chamicevyc

ここに挙げた7つのゴミ以外は流してもいい、ということではありません。では流していいのは何なのか?答えはシンプル、トイレの本来の目的に沿ったもののみです。茶色、黄色、そしてトイレットペーパーです。