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Lifehacks

【2020年 悪いことばかりではなかった】コロナを通じて世界が成し遂げた10の進歩

新型コロナウイルスとの遭遇という予想外の出来事に世界中が混乱した2020年。このウイルスは多くの命を奪い、私たちの日常生活にかつてないほどの制限と不安をもたらしました。しかし、コインに表と裏があるように、すべてのことには相反する2つの側面があるのです。そう、コロナ禍にも世界にポジティブな変化をもたらしたといえる面があります。

世界中で先の見えない不安の霧が立ち込めるなかで、コロナ禍を振り返るにはまだ時期尚早かもしれませんが、今年1年を振り返り、コロナパンデミックをきっかけに世界が成し遂げた大小の進歩に目を向けてみましょう。

1. 病気なのに無理をして出勤する人がいなくなった

パンデミック以前は、多くの人が風邪の症状があっても、ときにはインフルエンザだとわかっていても、無理をして出勤していました。しかしそれは病気を長引かせるだけでなく、同僚や周囲の人を感染させることにもなっていました。コロナ以降、人々は風邪の症状が出たら、自宅で療養することを半ば「強制」されるようになりました。病気を押して無理に働くことは社会的にもはや許されません。そのため、日常的に免疫を高める食事や十分な睡眠をとるようになり、むしろ以前よりも元気になったという人も多いのです。これは素晴らしいことです。健康ほど重要なものはないのですから。

Tissue

2. 衛生習慣が身についた

コロナパンデミックをきっかけに、多くの人が手洗い習慣やマスク着用の習慣を身につけました。また、ショッピングカート、バスや電車、建物のドアなど感染が広がりやすい場所に非接触式の石鹸や消毒剤のディスペンサーが設置され、人々の衛生意識は格段に高まりました。こうしたコロナ感染対策によって、インフルエンザやRSウイルス、ノロウイルスなどによる感染症が例年に比べて激減したことは驚くべき事実であり、今後に活かせる教訓となっています。

Hygiene

3. 在宅勤務が一気に加速

コロナ・パンデミックのおかげで、ホーム・オフィスで働くことが以前よりもずっと一般的になりました。日本では以前から「働き方改革」が叫ばれてはいました。しかし、推進の掛け声だけで実際にはなかなか進まなかったホームオフィス化がこれほど一気に進むとは誰が予想できたでしょう。在宅勤務は生産性が向上するだけでなく、通勤時間が短縮され、家族との時間も増えると多くの人に肯定的に受け止められており、今後も継続すると予測されています。

homeoffice

4. 生き方を見直すきっかけに

パンデミックにより、飲みに行く代わりに、散歩をしたり、ジョギングするなど新しい趣味を見出した人も多くいます。多くの人が自然を愛するようになり、健康的な食事を心がけ、自分の時間を楽しめるようになりました。これまでもう少しゆっくりとした思慮深い生活を送りたいと考えていてもなかなか実行できなかった人にとって、コロナは生き方そのものを見直す機会となったようです。

knitting

5. 家族との時間が増えた

自分自身の時間だけでなく、家族との時間の過ごし方もパンデミックでクローズアップされました。外出することへの不安や在宅勤務によって家で過ごす時間が増え、これまで家族との時間が取れていなかった人も家族との団欒や会話が増えたという調査結果が出ています。これまで自分がいかに仕事に人生のほとんどの時間を費やし、大切な家族と過ごしていなかったかに気づいた人も多いようです。

Working remotely

6. パーソナルスペースで不快な思いをすることが減った

パーソナルスペースとは他人に侵入して欲しくない自分だけの空間。いわば心理的な安全地帯です。パーソナルスペースは人それぞれ違うため、通勤電車や会社の飲み会などで近すぎる距離にストレスを感じていた人もいました。しかしパンデミック以降、誰もが社会的距離を意識するようになり、時差通勤や飲み会の自粛などもあり、パーソナルスペース侵害で感じる不快感が減ったという人も多いのです。

Social distance ice cream

7. ドライブインシアターが復活

コロナパンデミックは余暇活動にも大きな影響を及ぼしました。キャンプなど自然のなかでのレジャーの人気が高まる一方で、一度は日本国内から消えたドライブインシアターが再び注目を集めています。ドライブインシアターでは、来場者は広いスペースに車を止めて、前方の大型スクリーンの映像と車のオーディオから流れる音声を楽しみます。ウィズコロナの時代、安全に大きなスクリーンの映画を楽しめるドライブインシアターは、これからも増えていきそうですね。

Drive In Nights

8. テイクアウトが充実

飲食業界はコロナパンデミックで大きな打撃を受けています。そんななか多くの店がテイクアウトやデリバリー、取り寄せ品の充実で店を支えようと懸命に工夫を凝らしています。以前はテイクアウトや取り寄せなどは考えられなかった人気店や高級店もテイクアウト事業に乗り出しており、本格的な味を自宅で楽しめるようになったことは消費者にとって嬉しいことではないでしょうか。

Grab & Go

9.  肺線維症の研究が進む

COVID-19は特に肺に大きな影響を及ぼす呼吸器疾患です。パンデミックにより、世界中の医療機関が肺疾患を集中的に研究することを余儀なくされています。こうした研究は、COVID-19の治療だけでなく、これまで治癒不能と言われてきた遺伝性肺線維症のような他の肺疾患の理解にもつながっており、実際に肺の線維化の仕組みが解明されつつあると言われています。

Lung abscess

10. 非対面の配送サービスの普及

コロナ禍でオンラインショッピングする人が増えるなか、感染予防のために対面受け取りをせずに、指定した場所に荷物を置いてもらうシステムが普及しました。盗難などのリスクはありますが、不在時や病気の時でも荷物受取りが可能なので便利だという声が多いようです。

Package

コロナ・パンデミックは今も世界中に大きな打撃と不安を与えています。でも、先の見えない時だからこそ、必要なことは前へ進もうとすることなのかもしれません。この1年で世界が成し遂げたポジティブな面に目を向けてみましたが、意外にも大きな進歩も数多くありました。これらの進歩は、暗いトンネルを進む私たちにとって希望の光になるのではないでしょうか。来年は明るい出口が見えますように。

プレビュー画像: ©flickr/irina slutsky