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その他の豆知識

ある電子機器で行き先を追跡された女性が注意喚起

家や車の鍵、また財布など日常身につける大切なものの紛失防止に役立つと言われているのが、Apple社から販売されているAirTagという装置。AirTag付近にあるiPhoneやiPadをはじめとするすべてのApple機器と通信し、持ち主に位置情報を知らせるという仕組みになっています。(プライバシー面から、通信した情報はすべて暗号化されます)

そのため、財布やキーケースなどに付けておくことで外出先での紛失や忘れ物防止に役立ったり、自宅での外出前に「あれ、鍵どこだっけ?」「財布どこだっけ?」という状況で困らない便利グッズでもあります。

本来は紛失防止に役立つAirTagですが、最近その性能の高さを悪用しようするケースが欧米で多発してるそうです。

追跡機能悪用の被害にあった女性

今年初め、アメリカ・ニューヨークでモデルをしているブルックス・ネイダーさんは、ある恐ろしい体験をInstagram上でシェアしました。

ネイダーさんによると、バーで友人と会ったのち徒歩で近くの自宅に帰宅途中、突然スマホに「誰かがあなたを追跡しています」という通知が現れたそう。

通知を見た瞬間パニックとなり頭が真っ白になったというネイダーさん。携帯はその後電池切れとなったため、それ以上追跡されることなく事なきを得たネイダーさんですが、その後コートのポケットから持ち主不明のAirTagを発見。

通知の正体は、このAirTagによるものだったのです。ネイダーさんによると、訪れたバーは混雑していたため、椅子の背もたれにかけたコートに何者かがAirTagを入れたのではないか、とのこと。

これまでで一番怖い体験だったというネイダーさんは、「こうゆう事例があることを知り、自分の荷物から目を離さないで欲しい、通知をしっかり確認してほしい」と女性たちに警鐘を鳴らしています。

通知は本来ストーカーなどの犯罪行為防止のため

ネイダーさんに危険を知らせた通知ですが、本来はセーフティ通知と呼ばれ、自身が所持していない他人のAirTagが検知された場合に表示される通知です。

セーフティ通知が表示された場合、考えられるのは以下の可能性と言われています。

  1. AirTagが付いた他人の持ち物を借りている場合
  2. AirTagが付いた他人の持ち物がカバンなどに紛れ込んでしまった場合
  3. 他人が追跡を目的に、カバンなどにAirTagを紛れ込ませた場合(ストーカー行為)

追跡のため故意にAirTagが使われていたとしたら…

もし3のケースであった場合、通知をタップして[続行]を選択します。これによりサウンド再生のオプションが表示され、AirTagから音が鳴り、仕掛けられた場所を特定するのに役立ちます。また、iPhoneではなくAndroidユーザーの場合、「Tracker Detect」というアプリから、AirTagまたは近くの他の追跡デバイスを感知することができるそうです。

また、他人のAirTagが見つかった場合は、AirTagを無効にすることも可能です。手順は以下の通り

  1. セーフティ通知をタップすると、 AirTag に関する情報 (シリアル番号など) を表示する Webサイトが開きます。
  2. 「無効にする手順」をタップし、画面の案内に従いバッテリーをはずします。※この時、シリアル番号を保存するというオプションを選ぶと、メールやメッセージで送付したり、メモに保存したりできます。また、バッテリーを外した際にもシリアル番号を見ることができます

AirTagの所持に関わらずセーフティ機能をONにしておく

AirTagを持っている・持っていないにかかわらず、もしiPhoneを利用している場合は、セーフティ機能をONにしておくことをおすすめします。オンの手順は以下のとおり。

  1. 「探す」機能を表示し、「自分」をタップ。
  2. 「持ち物のセーフティ通知」をオンにします。

こうすることで他人のAirTagが検知された場合、通知を受け取ることができます。

本来は大切なものの紛失防止のために作られた便利機器。しかし、セーフティ機能があるとはいえ、通知があることを知らない場合や通知機能をオフにしていたとしたら、リスクとなるのは明らかです。

AirTagについて知らなかったという方は、一度自身や家族のスマホの設定を見直してみるといいかもしれません。

プレビュー画像:©︎Instagram/si_swimsuit
出典:cosmopolitan, all about iphone