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【覚えておきたい】煽り運転や当たり屋への対処法

ここ数年でニュースなどで耳にするよになった煽り運転という言葉。この言葉が広く世間に広まったのは、2017年に東名高速道路で起きた家族4人が死傷した事故がきっかけでした。煽り運転が原因で起きたとされるこの事件から、道路交通法が改正され、令和2年(2020年)には、妨害運転(あおり運転)に対する罰則が創設されています。

この法律改正後、警視庁は令和3年(2021年)の6月までの1年間で妨害運転罪として100件が摘発、うち人身事故が23件、重症後に死亡した人が1名という調査結果を発表しています。

また、煽り運転と同時にドライバーを悩ますのが厄介な当たり屋の存在。交通事故を装いわざと車に接触し、不当に医療費や慰謝料を請求する当たり屋も、詐欺未遂罪または恐喝未遂罪が成立する立派な犯罪行為です。

どちらも犯罪行為に当たる可能性があるにもかかわらず、起きる煽り運転や当たり屋行為。車を運転するという人であれば、誰もがそのターゲットになる可能性があります。

では、万が一、このような交通トラブルに遭遇した場合、どのように対処するのが適切なのでしょうか。

ツイッターユーザーの長尾景虎さん(@Kagetora_panzer)が元警官ならではの視点で紹介した、「煽り運転や当たり屋に車を停められた」場合の対処法がこちらです。

<煽り運転や当たり屋に車を止められた場合>
・相手と一言も会話を交わさないですぐ110番。「すみません」とか絶対言ってはいけない。
・車外に出ない。窓やドアは絶対開けない。
・相手との会話は警察官が来たら警察官の前で行うこと。
・相手が痛みを訴えている場合は119番に連絡してOK

<通報の手順>
①何が起きたか?事件ですか?事故ですか?
→事故です

②発生時刻
だいたいで構わない。

③事故の起きた場所
分からなければだいたいの場所でOK

④事案の概要
何が起きているのか詳しく伝える。

⑤通報者氏名
あなたの名前を伝える。

絶対に会話をしては行けない理由としてツイ主の長尾景虎さんはこのような理由を挙げています。

窓やドアを開けないのも、相手にどんな危害を加えられるかわからないため。ドアはロックし絶対に開けず、物理的な距離を取れば、会話も避けることができます。

また、当たり屋と聞くと人が車にわざとぶつかるようなイメージをしますが、車を使った当たり屋の手口として、サイドブレーキを悪用した方法も紹介。ブレーキランプがつかないため、後続の車の追突をわざと仕掛けるという手口です。

また、当たり屋は最近ではこの他にも以下のような手口を使うと言われています。

・スマホ当たり屋
当たり屋である歩行者が、徐行している車にわざと接触。接触と同時に元々壊れていたスマホを落とし、あたかも接触によって壊れたかのように装い、高額なスマホの修理代を請求するという手口です。

・狭い道でわざと走行中の車にぶつかる
当たり屋が狙うのは駐車場でのバック中や狭い道で走行中の車。狭い道やバック中は速度も低速であるため、接触しても死亡するリスクは高くありません。そのため、狙いを定めて当たってくるのです。また、このように大きな事故ではないため、当たり屋が請求するのは数千円から数万円程度。そのため、後々のトラブルを避けるためその場で支払ってしまう人が多いそうです。

このような場合も、たとえ相手が嫌がったとしても、身元が割れるので救急車を呼ぶのが効果的です。

長尾景虎さんによると、いずれもドライブレコーダーがあれば、いざという時に煽り運転ドライバーや当たり屋から被害を防ぐことができるそうです。

実際に先に紹介した、警視庁が妨害運転罪として摘発した危険運転100件のうち、93件はドライブレコーダーが活用され重要な証拠になったそうです。

本来であれば同じ社会で暮らすもの同士、トラブルが生じた時であっても、お互いに「すみません、どうかされましたか?」「大丈夫ですか?」と声を掛け合っていきたいもの。しかし、煽り運転や当たり屋といった行為も含め、いつの間にか、人の善意を悪用したり、利己的で自分さえよければいいという行為が増えてしまっていることに悲しくなります。今回紹介した対策、覚えておきたいですね。

プレビュー画像:©︎Pinterest/benkoraclassix.blogspot.com

出典:Twitter@Kagetora_panzer