Lifehacks
将来消えてなくなるかもしれない?な10の体パーツ
生物は絶えず生存環境に適応し進化と退化を遂げてきました。もちろん、私たち人間も例外ではありません。私たちの身体パーツの中には生活環境の変化に伴い実際には不要となりつつあるものもあり、将来退化するであろうと予測されています。つまり、現代に生きる私たちにはごく当たり前に備わっている身体の一部が未来の世界では消えてしまうかもしれないのです。
進化論で有名なチャールズ・ダーウィンも著書「人間の由来と性に関連した選択」の第1章で人類の進化(=退化)について述べているように、適応による進化と退化は人類を含めた生物の普遍の原理でもあるのです。遠い未来、ひょっとしたら500年後にはもう存在しないであろうと推定されている10の身体パーツを紹介します。
1. つま先
研究者によると人類の歩みの中、足の中心線部分に重心を置くことで人はバランスを保って直立してきました。バランスを維持するため、つま先も重要な役割を果たしていたのです。しかしやがてバランスを保つパーツは徐々に親指の側面側へと移行していきました。そのため、本来の機能を失ったつま先は不要な身体パーツとなりつつあるのです。
2. ダーウィン結節(耳介結節)
wikipedia/Zweihundertzwölf/CC BY-SA 3.0
耳介の上輪郭の縁の耳輪にある小さな突起はダーウィン結節(耳介結節)と呼ばれ、多くの人の耳に見ることができます。実はこれ、人間に進化する前の哺乳類動物時代の尖った耳の名残なんです。本来の役割は遠くの物音の知覚を補助するためのものでした。
3. 男性の乳首
胎児発達の初期段階では胎児は事実上性別の違いはない中性の状態であり、すでに乳首を備えているのです。胎児が男の子である場合、乳首はそのまま残ります。女性の妊娠に欠かせないホルモンのである黄体刺激ホルモン数値が男性は低いため、当然母乳を作ることはできません。そのため、男性にとって乳首は不要な身体パーツなのです。
4. 副鼻腔
何かと頻繁に詰まったり炎症を起こしたりと悩みの種ともなりがちな副鼻腔。
実際のところ、空気で膨らんだ鼻腔粘膜は不要なパーツなのです。
しかしながら、副鼻腔内で骨が発達できなかったため、頭部の重量減少につながったと考えられています。
5. 親知らず(第3大臼歯)
私たちの祖先は多くのハーブや薬草類などの十分な咀嚼が必要な繊維質の高い食べ物を摂取していました。奥歯で嚙み砕く際に親知らずの歯は重要な役割を果たしていたのです。しかしながら、現在は柔らかい食べ物が増え、親知らずは不要となったため歯医者で抜歯するケースが増えました。現在も生まれつき親知らずが生えてこないケースも稀にあるようですが、おそらく将来、親知らずは完全に消滅するのではないかと言われています。
6. 長掌筋(手首の筋肉のくぼみ)
肘から手首にかけて筋肉の筋のくぼみが見える人はわずか11%だそうです。手を使って登ったり滑り降る動きを支えるこの筋肉。もしこのくぼみがある人は古来の身体能力を秘めた現代では貴重な運動型タイプかもしれませんね。
7. 肋骨頸
Huntsville Hospital Imaging/wikipedia
肋骨頸は頸肋の一部であり、わずか1%の人が両方を或は片方のみを身体に備えています。身体に肋骨頸がある場合、動脈や神経に問題を抱えているケースが多々見られます。
8. 眉毛
眉毛は汗が目に入るのを防ぐために発達しました。しかしながら他にこれといった機能はなく、現在は魅力的な容姿のポイントになっています。
9. 立毛筋
動物が毛を逆立て威嚇する際に毛包の筋肉は大きな役割を果たします。実はこの筋肉、人間にもあるんです。寒いと鳥肌が立ちますね、これも立毛筋の働きによるものなのです。しかし実際には現代の私たちには不要な筋肉です
10. 尾骨
Henry Vandyke Carter/wikipedia
脊柱の最後の椎骨である尾てい骨(尾骨)は本来は哺乳類の尻尾の骨でした。尻尾は意思伝達やバランスを取る役割を果たしていたのです。現代では私たち人間のはるか遠い祖先の名残にすぎません。
300年後、さらにそれよりももっと未来の人類がどのような外見になっているのかは実際には誰にもわかりません。生活環境に合わせて進化(退化)を続けるということだけは確実なようです。