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Lifehacks

繰り返す膀胱炎:原因と対策

統計的には、2人に1人の女性が一生に一度は膀胱炎になると言われています。なかには、数ヶ月または数週間ごとに悩まされる慢性膀胱炎を発症する人もいます。

この記事では、膀胱炎の症状や原因、慢性化の原因、そして、対処方法と予防方法についてご紹介します。

膀胱炎の症状

膀胱炎の主な症状は、何度もトイレに行きたくなること。トイレの後も残尿感が残り、すっきりしません。さらに、排尿時に灼熱感や下腹部の刺すような痛みが出たり、尿が濁って白くなることもあります。

©Getty Images

膀胱炎の原因

膀胱炎は通常、細菌が尿道に入り込むことで起こります。女性は男性に比べて尿道が短く、尿道と肛門が近いため、腸内細菌が尿道に入りやすくなっています。そこから膀胱にも入りやすいため、膀胱炎になりやすいのです。

その他、膀胱炎を促進する要因:

  • 水分補給不足
  • 風邪などによる免疫力低下
  • 尿路狭窄(尿道が狭くなったり閉塞して尿が出にくくなる状態)
  • ホルモンの変化(妊娠、更年期)
  • 頻繁なセックス(「ハネムーン膀胱炎」)
  • セクシャルパートナーの尿路感染症や前立腺の炎症
  • 不衛生状態

特に閉経後の女性はエストロゲンの低下によって感染リスクが増加します。また、男性も60歳前後になると前立腺が肥大して尿路が狭くなり、膀胱炎を発症しやすくなります。

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膀胱炎の治療方法

膀胱炎は、初期の軽い症状の段階なら、以下の家庭療法で改善することがあります。

  • 水分をたっぷりとる:最低でも2リットルの水、お茶(腎臓や膀胱に効くハーブティ)、クランベリー、コケモモ、ブルーベリーのジュースなどを飲みます。
  • なるべく頻繁に排尿する(排尿を我慢しない)
  • 温める:湯たんぽ、温湿布、腰湯
  • 避ける:コーヒー、柑橘系のジュース、アルコール

しかし、家庭療法でも膀胱炎が改善しない、痛みがひどくなる、発熱や血尿を伴うなどの場合は、緊急に医師に相談してください。医師は必要に応じて抗生物質を処方します。また、以下に該当する場合も、医師の診察を受ける必要があります。

膀胱炎の危険因子(抜粋):

  • 妊娠
  • 代謝性疾患(例:糖尿病 )
  • 前立腺肥大
  • 膀胱機能障害
  • 膀胱尿管逆流

膀胱炎の再発

膀胱炎が年に数回再発する場合は、慢性膀胱炎と呼ばれます。抗生剤を投与しても、膀胱炎が再発することは珍しいことではありません。その理由は、耐性菌といって抗生物質に抵抗力をもつ細菌が増殖して、免疫システムや抗生剤が効かなくなるのです。抗生剤に耐性である場合は、必要に応じて抗生剤を変更したり、漢方薬を併用することも検討されるかもしれません。

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膀胱炎の再発予防

膀胱炎になりやすい人は、生活の中で以下のことを注意して、膀胱炎の再発を予防しましょう。

  • 綿の下着をつけ、陰部を常に清潔に。
  • 体が冷えないようにする(特にお腹を温める)
  • 性行為の後はすぐにトイレに行く(細菌を洗い流すため)
  • トイレの後は、前から後ろに向かって拭く。
  • ビデやウォシュレットをやめる
  • デリケートゾーンは石鹸で洗わない
  • 避妊方法を変える(ダイヤフラム、子宮頸管キャップ、精子を殺すジェルなどは膀胱炎のリスクを高めます)

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さらに、自己免疫力を高めることが大切です。睡眠を十分にとり、食生活に気をつけて、疲労がたまらないようにしましょう。

 

プレビュー画像: @Media Partisans