トイレにコンタクトレンズを捨てると恐ろしい海洋汚染を招く結果に。

みなさんは使い捨てコンタクトレンズをトイレに捨てていませんか? 「いつも捨てている」という方は、今すぐやめて下さい。 実は今月20日に米アリゾナ州立大学(ASU)の研究チームが発表した研究結果によって、トイレや排水口などに流される使い捨てコンタクトレンズが、海のマイクロプラスチック汚染の大きな原因の一つとなっていることが判明しました。

ASUの研究チームはさらに、コンタクトレンズとその梱包によって生まれるプラスチックゴミの総量がアメリカだけで毎年なんと歯ブラシ4億本分に相当するとし、同大学の研究者ロルフ・ハルデン氏はトイレや排水溝に捨てられるコンタクトレンズが「重大な汚染物質である」と警鐘を鳴らしています。

ハルデン氏によると、なんと毎年数十億個もの使い捨てレンズがアメリカの下水に流れ込んでおり、これは重さにすると年間2万キロにも及ぶコンタクトレンズが下水に流されている計算になるそう。

しかし、この問題の本質は下水に流されたコンタクトレンズが、その後どうなるのかという点です。ASUの研究チームが排水口やトイレに流されたコンタクトレンズを下水処理場まで追跡した結果、処理場でレンズは粉々にされるものの、プラスチックでできているため完全には分解されないことを確認しました。

レンズが粉々に粉砕されてできたプラスチック粒子は海に流れるか、下水泥の一部となるそうで、この泥は肥料として農耕地に散布されます。しかし、肥料に混入したプラスチック粒子は年月を経て土壌から流れ出る水によって運ばれ、最終的に海に流入してしまうのです。

Twitter/Yahoo

海に流れ出たマイクロプラスチック(微小のマイクロプラスチック粒子)は、小型の魚やプランクトンがエサと間違えて食べてしまうことがありますが消化されないため、食物連鎖でマグロやサメなどの大型の魚にまで達し、しまいには私たちの食べ物に混入してしまいます。石油でできているマイクロプラスチックは油に溶けやすい有害物質がつきやすく、食物連鎖で濃度が高くなった有害物質を私たち人間は、間接的に摂取してしまっているのです。

現在、日本のコンタクトレンズ使用者はおよそ1500~1800万人と言われ、装着されるコンタクトレンズの数は年間数十億個に登ります。その内のわずか数%の人だけでもコンタクトレンズをトイレや下水に流してしまったら、それは恐ろしい数のマイクロプラスチックが海に流入することを意味するのです。

「過去のいきさつを一切なかったことにする」という意味で使う「水に流す」という言葉がありますが、コンタクトレンズを「水に流しても」無かったことにはできません。不要になったコンタクトレンズは家庭用のプラスチックごみとして、みなさんがお住いの地域で定められた方法に従って廃棄してください。知り合いや友人にトイレにレンズを捨てているという人がいたら、是非この記事で紹介した情報を教えてましょう。

コメント

おすすめの記事