ちえとくをフォローする

ヘルスケア

放置はダメ|エアコンが原因で出る咳と対処法

暑さが続き、この時期に欠かせなくなったエアコン。特に熱帯夜が続く場合は、夜間熱中症になる恐れがあることから、就寝時時にもエアコンを使っての室温調整が推奨されています。でも中には、エアコンをつけると咳き込んでしまい、咳で寝られず逆に睡眠不足になっているという人もいるのではないでしょうか。

この記事では、エアコンと咳の関係、また対処法についてご紹介します。

エアコンをつけると咳が止まらない

夏の健康管理に欠かせないエアコン。しかし、エアコンをつけた室内では咳が出るのに、外に出ると咳が止まるといった症状や、毎年夏の季節になると咳が出るようになるという場合は、咳の原因がエアコンにあるのかもしれません。

主な原因となっているのは以下の3つと言われています。

咳の原因

・室内の乾燥

エアコンを利用していると、除湿機能や冷房で室内の湿度が下がり、喉の粘膜を乾燥させてしまい、咳が出るようになってしまいます。空気の乾燥を防ぐ加湿器を使うという手もありますが、換気で乾燥を防ぐこともできます。エアコン利用時に1時間に1度、5分ほど窓を開けるだけでも、乾燥対策になります。

・外気温との温度差

クーラー病という言葉を聞いたことがあるという人もいるかもしれません。夏は特に暑いからと室内を冷やしすぎてしまうと、外気温との寒暖差が大きく、体が温度調整についていかず、さまざまな不調が現れる原因になると言われています。咳が出るのも、こうした外気温と室温の温度差からで、気道の粘膜が過敏になり咳が出ると言われています。

また、咳だけでなく頭痛や倦怠感といった症状や、自律神経が乱れることによって寒暖差アレルギーを引き起こすこともあるそうです。そうなると、くしゃみや鼻水といった花粉症のような症状が現れるようになると言われています。

・エアコンのカビやホコリ

乾燥や外との温度差以外に、エアコンによる咳の原因とされているのが、カビやホコリです。エアコンの掃除が十分にされていない場合は、内部からカビやホコリが出ている可能性が高く、咳喘息や気管支喘息、アレルギー性鼻炎や夏型過敏性肺炎を引き起こすことがあります。

特にトリコスポロンという白カビを吸うことで起きる夏型過敏性肺炎では、悪化してしまうと症状が慢性化し、肺機能が次第に弱っていきます。ちょっとしたことで息切れを起こしたり、息苦しさが続くと呼吸不全から危険な状態にもなりかねません。

エアコンによる咳への対策

咳がひどく出る、止まらないという場合は医師の診断を受けることがまず第一ですが、自宅でエアコンの使い方を工夫することで、症状の緩和や予防ができます。

・エアコンの内部をこまめに掃除する

エアコンによる咳を予防するには、定期的にエアコンのフィルターを掃除することで、エアコンをつけたときにまき散らされるホコリやカビを減らすことができます。また、吹き出し口に黒いカビなどが見える場合は、専門の業者に掃除をしてもらうことをおすすめします。エアコンのフィルター掃除は、電気代の節約にもなります。

・エアコンを消す前に送風運転をする

冷房をした後は、エアコン内部が冷やされた状態になっており、その状態でエアコンを消すと内部が結露し、カビの原因になってしまいます。そのため、冷房を止めた後に10分〜30分ほど送風運転をすることで結露を防ぐことができます。また、エアコンによってはエアコン内部を乾燥させてカビ予防をする「内部クリーン機能」が初期設定されていることもあるため、お使いのエアコンの設定を再度ご確認ください。

・エアコンの風向きを工夫する

寒暖差アレルギーや喘息息を予防するためには風向や風量を調節してエアコンからの風が直接当たらないようにすることも、ポイントとなります。暑いとついつい冷風に当たって涼みたくなりますが、快適に過ごすには、エアコンを使って室温を下げることが大切です。

夏風邪かなと勘違いしがちなエアコンの咳。咳の症状は放っておくと、咳喘息やアレルギー発症など、悪化してしまうこともあるため、心当たりがあるという場合は、早めに医療機関の受診をおすすめします。

また、猛暑が続くこの季節、エアコンなしでは熱中症による命の危険もあります。今回紹介したようにエアコンの使い方を工夫し、体調管理に気をつけるようにしてください。特にこまめなフィルターの掃除は、咳だけでなく節電、節約にもつながるので、習慣化していきたいですね。

プレビュー画像:©︎Pinterest/fastme.in
出典:くらしのマーケット, クリーンクルー