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忘れられた高度な文明:古代エジプトにまつわる6つの驚きの事実
この2世紀で、人類はかつてないほど多くの発明をしたと言われています。しかし、現代文明が人類の歴史上最高峰なのか・・・というとそこには大きな疑問が残ります。たとえば、紀元前に3000年続いた古代エジプト文明。そこでは高度な科学や技術が発展していたことが分かっています。
なぜ、それほどの高度な知識が一度忘れられてしまったのでしょうか?
古代末期から中世にかけてヨーロッパにキリスト教が伝来すると、神学的世界観により多くの科学的知識が失われてしまいました。さらに、教育は特権階級や富裕層に限定され、重要な文献は修道院に保管され、一般に公開されなくなったのです。
この記事では、現代で「再発見」された古代エジプトにまつわる驚きの事実をご紹介します。
忘れられた高度な文明:古代エジプトにまつわる6つの驚きの事実
1. 医学
古代エジプトでは医学が高度に発展していました。たとえば、古代エジプトの医学書には内服および外用の蜂蜜の効用が記載されており、たとえば、目の感染症の治療には蜂蜜入りの点眼剤が使われていました。また、夜盲症の患者にはビタミンAが豊富なレバーを粉末状にしたものが処方されていました。こうした効能は現代でも証明されています。
さらに、古代エジプトの象徴とも言えるアイメイクにも医学的な効能がありました。現代の科学者が古代エジプトのメイク容器からサンプルを抽出して解析したところ、鉛と鉛塩を混ぜ合わせた顔料に抗菌作用があることがわかったのです。あの黒く縁取られたような美しいアイメイクには眼病予防効果があったのです。
2. 警察
古代エジプトでは、いわゆる中王国時代(紀元前2137年~1781年)に、最初の警察組織が設立されています。警察は兵士と外国人(メジャイ:遊牧民)傭兵で構成されていました。彼らは寺院やその他の重要な施設を警備するのが仕事で、犬や猿をお供にしていたこともわかっています。警察犬や警察猿がいたのですね。
その後、エジプト生まれの警察官もメジャイと呼ばれるようになり、メジャイは現代でいう警察、法の遵守を担当する階級を表す言葉として使われるようになりました。
3. 歯磨き粉
エジプト人は歯ブラシと歯磨き粉を紀元前5000年頃にはすでに使っていたようです。歯磨き粉は、すりおろした軽石とワインビネガーで構成されたペースト状のものを使っていました。乾燥させた黒胡椒、塩、アイリスの花やミントなどを配合した歯磨き粉もあったようです。また、エジプト人は朝、重曹で口をゆすいでいたと言われています。
4. ドアロック
今も昔も、警察がいても全ての家が犯罪者から守られるわけではありません。そのため、エジプト人は鍵と錠前を利用していました。紀元前3世紀頃に使われていたドロップボルトロックは、現在でも使われています。
5. 外科手術
医学が発展していた古代エジプトでは複雑な手術が行われていたことがわかっています。たとえば、頭に手術縫合の跡のあるミイラが発見されています。ただ、残念ながら、こうした手術の記録は残っていないため、古代の医師がどのような医療を行なっていたのかを詳細に知ることはできません。
6. 抗生物質
歴史の教科書には、抗生物質は20世紀にペニシリンが発見したもの、と書かれています。しかし、科学者たちはミイラの骨のサンプルから、古代エジプト人がテトラサイクリンという抗生物質を感染症の治療に用いていたことを発見しています。古代エジプト人は病気の時にテトラサイクリンの入った酸っぱい粥を食べたと考えられています。
今から数千年も前、古代エジプトの人々が驚くほど進歩的な生活を送っていたことが分かります。歴史上類い稀なる高度な文明にはまだまだ謎がいっぱいで、興味が尽きません。
出典:brightside , scinexx , zahnarzt-ungarn-heviz , selket , wikipedia
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