ちえとくをフォローする

Lifehacks

不安・パニック障害を理解してほしい 15人の患者の声

不安障害やパニック障害について聞いたことがありますか?身体には特に問題がないのに、突然、動悸やめまい、手足の震えなど強い発作が起き、また発作が起きたらどうしようと不安になることで日常生活が制限される状態を指します。

この病気では、家族や周囲の人が「身体に異常がないのだから大丈夫」と安易に考えてしまうことで、患者さんを追い込んでしまうことがよくあります。患者さんは、病気になったのは自分が弱いからだと考え、ストレスに過剰反応しているだけ、と自分を責めてしまうのです。

holding on

ネット上のプラットフォーム 「The Mighty」 (ザ・マイティ)は、健康上の問題を抱えている人々のコミュニティサイト。同じ病気を抱える人々が互いにサポートし、情報交換する場です。このサイトで、不安障害やパニック障害に苦しむ人々が「周囲の人に理解してもらいたいことは何ですか?」という質問に回答しています。

ここでは、そのなかから15人の声をご紹介します。不安障害やパニック障害に苦しむ当事者の声を聞いてください。

1. 「問題なくすべてがうまくいっているように見えるときこそ、私が最も激しく戦っているときだと理解してもらえると嬉しい。外からは大丈夫そうに見えても、倒れないように必死なこともある」

2. 「不安になると、1日、1時間、1分が永遠のように感じられる。まるで、砂の中でもがいても前に進まないような、時間が止まっているような感覚。そんなときは生き抜くだけで全身全霊の力が必要で、精神的、肉体的、精神的に消耗してしまう」

3.「元気そうに見えても元気だとは限らない。元気な仮面を付けていないと社会的に活動できないんだ」

Remember that time I got attacked by a raccoon at six in the morning in Washington, DC?

4.  「不安や恐怖をオンオフできるスイッチがないことを理解してほしい。昼夜を問わずパニックに襲われることがある。それは私が一番幸せなときにも、一番悲しいときにも起こる。良い日もあれば悪い日もある。薬を飲んでも変わらない」

5.「緊張している時や不安な時は、おしゃれをする傾向がある。大丈夫だと自分に言い聞かせるために化粧をしてきちんとした服装をするの」

6.「私が怖がっているように見えないからといって、恐怖がないわけではない。誰にも気付かれないように毎日戦わなければならないのだから」

©Getty Images

7.  「私は常にくたびれている。『一日中何もしていないのに疲れているんだね』と言われることがあるけど、毎日、目に見えない戦いを強いられていることを知ってほしい。早合点しないで」

8. 「私の反応や行動は、あなたに対する気持ちを反映していない。笑わない、挨拶しないのは、あなたを嫌っているとか、無視しているからではない。その瞬間、私は自分の中で悪魔と戦っている」

9. 「仕事ができているからといって、私の内側が壊れていないわけではない。トイレの個室に駆け込むこともある。少なくとも自宅に戻る頃にはボロボロだ」

©Getty Images

10.「私は自信家だけど、不安障害がある。舞台に立つのが大好きだけど、電話をかけたりドアをノックしたりするのは苦手。いくら自分に自信があっても、先生の怒鳴り声や電話の音など些細なきっかけでパニック発作になることがある。もっと多くの人に、自信と不安は同時に成立すると理解してほしい。これを人にわかってもらうのは本当に難しい」

11. 「理解してほしいのは、私は夜も眠れないほど悩み、誰も私のことなんて好きではないのではないかと考え、自分がいい人ではないと感じているからこそ、誰にも相談できないってこと」

12.  「パニックの波が押し寄せる日の私は私ではない。決してわざと野獣のようにふるまっているわけではない。ただ下に沈まないようにしているだけ」

©Getty Images

13. 「こんなにくたびれ果てた私は誰からも愛されないのではないかと怖い。だから私を愛しているともっと言ってほしい」

14.「新しい人に会ったり、新しい状況に置かれることが、どれほど緊張し、不安なのかを同僚に理解してほしい。新しいお客さんに会うときは精神的に適応するのに何日もかかり、電話1本かけるのでさえ、できるだけ引き伸ばしたいと思う。簡単なことをするのに時間がかかるる私に寛容でいてほしい。『私はできる』という確信をもたせてほしい」

15. 「私は孤独を好んでいるわけではない。友達と遊んだり、デートしたりしたい。でも、不安が大きすぎてそれができない。なぜなら、自分が言ったことやしたことすべてが後になって頭に渦巻き、あれでよかったのか、こうした方がよかったのだろうかと悩んでしまうから。考えうるすべてのシナリオを思いめぐらせなければならないから、些細な決定を下すことすら信じられないほど難しく感じる」

©Getty Images

メンタルヘルスの問題を抱える人の数は着実に増えています。それでも、多くの患者さんは自分の病気を恥ずべき状態と感じており、どんな影響があり、どんな変化が起きるのかを語る人はまだまだ少ないのが現状です。

助けや理解が得られないという状況は不安や孤独をさらに増幅します。この病気では、周囲の人や家族に相談することが重要なのです。また、危険な状態にある場合や、助けを求めている場合は、医療機関や支援機関に相談しましょう。ほとんどの場合、電話相談は無料で、匿名での相談に応じてくれます。

プレビュー画像: ©flickr/JK B

不安・パニック障害を理解してほしい 15人の患者の声