DIY
ペンを手に文字を少しずつ描いていく 出来上がったものをみて思わず すごいと声に出した
InstagramやPinterestで人気のおしゃれな手描き文字ハンドレタリング。でも、ハンドレタリングってただの手書き文字を今っぽく表現しただけで、カリグラフィーのことなのでは?と思いがちですが、そんなことはありません。
西洋の書道とも呼ばれる伝統的なカリグラフィーとハンドレタリングには明確な違いがあるのです。カリグラフィーでは、文字を美しく書くことが求められ、独特のタッチで一気にアルファベットを書きあげます。一方、ハンドレタリングではアルファベットを書くのではなく絵のように描き、修正を入れながら少しずつ完成させていきます。文字でありながらも、絵でもあるハンドレタリングはイラストと文字が絶妙に組み合わされたポスターから派生したとも言われています。
ハンドレタリングでは、カリグラフィーや習字のように字を美しく書く必要はありません。練習を重ね、コツをつかめば誰もがデザイン性の高いイラストのような文字を描くことが可能に。
この記事では、ハンドレタリングを始めたいと思っている方や始めたばかりという初心者の方に、ハンドレタリングを上手に仕上げる9つのコツを紹介しています。一度始めたら、その奥の深さについ夢中になってしまうはず!
1.) 道具をきちんと揃える
基本の道具として必要なのは以下のものたち:
その他にあるといいもの:
- カラー筆ペン
- 定規
- 水彩画用紙などの紙
2.) フォントを集める
ハンドレタリングでは、書き写すことがとても大切。ネットでも、街中でもお気に入りのフォントや綺麗なフォントを見つけたら集めておきましょう。見つけたフォントは練習帳に書き写して文字を練習します。こちらからは様々なフォントを練習できるPDFをダウンロードすることができます。レパートリーを豊富にしておくと、ハンドレタリングがますます面白くなりますよ。
3.) 写し書きをする
ハンドレタリングでは、写し書きもOK!ハンドレタリングは一気に出来上がるものではなく、さまざまな要素が組み合わさってできているため、写し書きをすることで細部の微調整や全体バランス調整をすることができます。
トレーシングペーパーを使う時は、こんな風に灯りをセットしたボックスを準備しておくと便利。タッパーに電球を入れれば、簡易トレース台に。
4.) なんちゃってカリグラフィー
筆ペンを上手に扱うことができれば、きっと筆ペンを使って太いラインと細いラインを均一に描くハンドレタリングが好きになるはず。筆ペン使いにまだ慣れていない場合は、筆ペンで書いたかのように太さを書き足していきます。
最初に文字をピグメントライナーで書きます。次に、文字の部分で上から下の動きで描いたラインに数ミリずらし並行にラインを付け足していきます。(下の写真、真ん中のように)そしてその部分を塗りつぶしていきます。
5.) 実験する
ハンドレタリングではちょっとした箇所を変えるだけでその効果は絶大。ラインを上に強調したり、太くしたり、色々試してみてください。まったく違う雰囲気のものになったりします。
また、文房具にちょっと工夫をすると面白い実験もすることができます。2本の鉛筆を輪ゴムで結んで文字を書いてみると、二重のラインで文字がかけ、そこからさらにデザインを発展させることができます。
6.) フォントを混ぜる
ハンドレタリングはその奥の深さが魅力。タイポグラフィでは、2つ以上のフォントを使わないことが原則ですが、ハンドレタリングでは様々なフォントを組み合わせることができます。
フォントが混ざった中で、見づらくならないよう、キーワードはできるだけ大きく、中心に置き、その周辺に飾りの役割を果たす文字を遊び心たっぷりに散らしていきます。そしてフォントは違えども、全体の統一感を出すためにそれぞれのフォントの文字間隔や傾き具合は均等に揃えます。
7.) マスキングする
お気に入りのフォントを集める一方で、ハンドレタリングのデコレーション要素となるような、矢印やバナー、フレームなどのイメージを集めておくことをおすすめします。これらの装飾要素を文字と組み合わせる時には、マスキングテープを使うと便利です。例えば、文字列の前にバナーを入れたい時には、あらかじめその箇所をマスキングしておきます。
8.) 色をミックスする
ハンドレタリングは、色が入るとさらに魅力的に。太い文字に色をつけたり、その文字の影になるように色をつけます。また、カラー筆ペンを使えば、まるで水彩画のように。フィルムを用意して、そこに色ペンで色をつけます。明るいトーンの筆ペンを準備し、フィルムの上にペンで乗せた色を筆ペンのペン先に付くようにに取っていきます。そうすれば筆ペンで文字を描いた時、その色が筆ペンの明るい色の中にうっすらと流れるように現れます。
9.) イラストとしてのフォント
ハンドレタリングに使うテキストにテーマがある場合、そのテーマを象徴するイラストや画像を大枠として、その中にテキストをいれていきます。シンプルなテクニックですが、統一感が出て、イラストのように見せることができます、
または、イラストと組み合わせることもできますよ。
ハンドレタリングを完成させるのは確かに長い道のりです。でも、テンプレートを使ったり写し書きで練習をしていけば、ハンドレタリングが習得できるはずです。
そして続けていけば、少しずつデザインの可能性が広がり、もっと自由でもっとクリエイティブなアイディアが浮かぶことでしょう。
今から紹介するのはほんの一例ですが、練習すればこんなにも素敵なハンドレタリングができるようになります。
- グリーティングカード
- クッション(テキスタイルマーカーを使い、中材を抜いたクッションカバーにダンボールなどの厚紙を挟んで、テキスタイルマーカーを使って仕上げます)
- 親子ティシャツ
- ストッカーのタッパーや箱
- 大切な言葉をフレームに納めて
趣味としてじわじわ人気が出てきているハンドレタリングは、基本の書き方からおしゃれな文字の書き方まで書籍やアプリなど様々な方法で学ぶことができます。中でもペン1本から始められ、練習帳がついている「ペン1本で描くアート文字ハンドレタリング」は気軽に始めることができるので初心者の方におすすめです。
またInstagramでも様々なデザインを見ることができるので、ハンドレタリングの基本をマスターしたら、ぜひデザイン集めもしてみてください。一度始めたら、その楽しさについ没頭してしまうハンドレタリング。手先を使っての細かい作業が好きな方には特におすすめです。
