ミツバチの感染症対策!はちみつの瓶を洗ってゴミやリサイクルに出すことがミツバチを守ることにつながる

世界的にミツバチの数が減っていることが問題となっています。原因は生息する森林の減少、ネオニコチノイド農薬、携帯電話の電波などが指摘されていますが、もうひとつ、ミツバチ感染症の広がりも大きな原因とされています。

ミツバチの感染症にはいくつかありますが、そのなかにアメリカ腐蛆病(ふそびょう)と呼ばれる感染症があります。アメリカ腐蛆病という名前は病気の発生地を示すものではなく、世界中で発生する細菌感染症です。日本でも法定家畜伝染病に指定されています。人間にはまったく害はありませんが、ミツバチが感染する病気のなかで最も深刻で、最悪の場合、群れ全体が死滅してしまいます。このため、この病気は「蜂ペスト」と呼ばれることもあるのです。

©Wikipedia/Tanarus/CC BY-SA 3.0

アメリカ腐蛆病は1~2日齢の幼虫が菌に感染することによって起こります。この細菌の厄介な点は、抵抗性の強い芽胞を形成すること。たとえ群れが消滅しても、芽胞が巣や土壌などに残留し、汚染された巣を他の群れが盗むことで、さらに感染が広がっていきます。そのため、日本やEU諸国では感染が発生した蜂は焼却処分され、巣箱や土壌は徹底的に消毒されます。

Bottom board covered in dead bees

しかし、EU圏外の多くの国ではこの感染症に対して、抗生物質による治療を行っています。抗生物質で治療すると蜂は健康になりますが、病原体の芽胞は巣、蜂蜜、土壌などに残留したままです。

最近、EU諸国では、海外から輸入した安い蜂蜜を介して、アメリカ腐蛆病が広がっていることが問題視されています。廃棄されたガラス容器に残った蜂蜜のなかに病原体(芽胞)が残留しているためです。ミツバチは花の少ない季節は、完成した蜂蜜を集めるのを好みます。そのため、埋め立て地や廃棄物置場に蜂蜜が放置されていると、匂いにひかれて蜂が集まり、病原体を巣に持ち帰ってしまうのです。

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この問題を繰り返さないため、最近、欧州の養蜂家たちは「洗浄されていないハチミツの瓶をガラスリサイクルの容器に入れないでください。よくすすいで捨ててください」と自ら告知を行っています。

一方、日本では海外産のハチミツを介した感染拡大はまだ問題視されていません。しかし、現在日本のスーパーで売られている蜂蜜の約9割は中国などからの輸入蜂蜜。つまり、海外産の蜂蜜を介して感染が拡大するリスクは十分あるのです。

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ミツバチのような花粉を媒介する昆虫が減ることは、私たちの生活に直結する大問題です。ミツバチを守るために、皆さんもぜひ「ハチミツの瓶をよく洗って捨てる」を徹底してください。プラスチックボトルなどに入った蜂蜜も同様です。

プレビュー画像: ©facebook/Imker Osterwald

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