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Lifehacks

こうしてひもを上半身にかけてみた そうすると魔法みたいなことが体に起きて喜んだ

毎日の仕事であろうと家事であろうと、同じ姿勢が続くと肩はあっというまにバキバキに。加えて長時間座っているとお尻の筋肉が凝り固まり、たちまち腰への負担につながっていきます。

私たちの体は普段よく使い場所とそうでない場所とがあり、肩や首、腰はよく使うため負担が集中しやすく、凝ったり痛みが起きやすいと言われています。そしてよく使わないとされる箇所は、その分怠けてしまうため、よく使う箇所とのアンバランスが発生し、むくみやたるみ、また姿勢の悪さにもつながるのだそうです。

このように体にコリやむくみが生まれるのですが、なんとひも1本を使うことで体のアンバランスさを改善し、凝りや痛みを解消しながら、姿勢やスタイルを正すことができるのだそうです。

私たちの体は脳からの指令(運動神経)と、体からのフィードバック(感覚神経)が共に作用して動くとされています。しかし、多くの場合は運動神経の作用が優位になりすぎて、動きのクセが生じてしまっているのだそう。このクセが前述の通りアンバランスさを発生させてしまうのですが、ひもを使うことでフィードバック(感覚神経)の欠落を補い、脳と体のコミュニケーションが円滑となり、体がスムーズに動くようになると言われています。

ひもを巻いて体を任せると、自分では意識しなくても体がひもを感知し、緊張した部分は緩み、緩みすぎている部分は適度に緊張し、本来の状態に戻ります。その結果、筋肉がバランスよく使われ、姿勢が整い体の不調が改善されるそう。

このひもを使い体のバランスを整えるひもトレを発案したのはバランストレーナーの小関勲さん。ひもを体に巻くだけで、凝りや痛みを解消できるということで、いまや、スポーツ界、医療・介護の場にも幅広く取り入れられているそうです。今回は、そんなひもトレの中から、日常生活に簡単に取り入れられる簡単なひもトレを紹介いたします。

用意するひもは太さ5〜8㎜で1.8mほどの長さの丸ひも。100円ショップなどでも購入することができます。
※着物用腰ひもやビニールテープでも代用OK。ゴム製や革製のひも、登山用ロープ、伸縮性がないひも、伸びすぎるひもはこの場合は代用できません。

1. たすきがけ
丸まった背中や、内側に巻いた肩が自然に元に戻るのがたすきがけ。背中が丸まらず、真っすぐに立つのを助けてくれます。また、背筋が延びることで頭痛肩や首のこり冷え症にも効果が期待できるそう。

たすきがけは、ひもで大きめの輪を作って結び、8の字にして両腕を左右の輪の中に通してから、ひもを首の後ろに回し両肩に通します。きつくならないよう、緩めに長さを調節してください。

2. お腹巻き
お腹にぐるりとひもを巻くことで、背中からお腹まわりの筋肉全体が使われるようになり、骨盤が自然と立つように。骨盤の位置が戻ることで猫背頻尿腰痛も改善されます。

お腹のおへそのまわりにひもを沿わせて緩く巻きます。ずり落ちない程度に、ゆったりと緩めに巻いて結びます。お腹にひもを巻いたら、そのまま過ごします。数分程度巻くだけでもいいし、一日中巻いていてもOKです。

3. はち巻き
現代人はスマホやPC作業で前に首が前に突き出しがちです。スマホ首と呼ばれる症状には、こうしてはち巻きを巻くように、こめかみの上でひもをゆるく巻けば首の位置や、嚙み合わせが自然に整います。こちらもきつくまかないように気をつけてください。

首の位置が整うことで、頭痛首や肩のコリ眼精疲労といった首から頭にかけての不調だけでなく、嚥下障害噛み合わせ異常にも効果が期待できます。

頭に巻いたひもは、数分程度巻いても、一日中巻いていてもOKです。また、巻いたまま首をゆっくりと左右に動かすと、頭の重さが消えて、スマホ首がより改善しやすくなります。

ここからはひもを使った簡単エクササイズを紹介します。

4. 肩甲骨ほぐし
背中の後ろでひもを親指にかけて腕を上下に動かすことで、こり固まった肩甲骨がほぐれ、巻いた肩が広がり、背中が真っすぐになります。つらい肩こりや背中の痛みがあるという方におすすめです。

方法:
足を肩幅程度に開き、ひもで肩幅よりもやや広めに輪を作り、親指にかけて背中の後ろでぴんと張ります。左右の肩甲骨が中央に寄っていと感じればOKです。ひもを張ったまま、肘を肩の高さくらいまで上げ、再びゆっくりと下ろします。この動作を5回繰り返します。肩に痛みなどを感じる人は無理をしないようにしてください。

5. 腕の左右運動
ひもをガイド役にして体を倒したり、ひねることで、手先から背中、腰までが伸びてバランスよく使われ、手、背中、腰が伸び美しい姿勢になります。姿勢が整うため、背中から肩にかけてのコリやそれに伴う頭痛も改善されます。

方法:
肩幅よりやや広めになるようにひもで輪を作り、8の字にねじって両手首にかけ、適度にピンと張ります。足を肩幅程度に開いて立ち、両腕を頭上にゆっくりと上げます。

次に上半身を右にゆっくりと倒します。いったん体を戻し、同様に左に倒します。手先から足先まで伸びるのを感じながら5往復します。

左右に体を倒した後は最初の姿勢に戻り、ひもに任せて今度はゆっくりと腕を右にひねります。いったん体を戻し、左にも同様にひねります。こちらも同様に5回繰り返します。

6. 腕の上下運動
ひもを手首にかけて腕を上下させることで、腕、肩、背中、腰までが連動し、体幹の緊張がほぐれて上半身が真っすぐに。頭痛や肩こりに効果的です。

方法:
5と同様に肩幅より広めに輪を作ったひもで8の字にねじり、両手首にかけます。ひもがピンと張った状態で両腕をゆっくり上下します。こちらも5回繰り返してください。

ひもを巻くことで、体の強張りや緩みのバランスを調整してくれるひもトレ。デスクワークで背中や肩が辛いという肩は、ひもをかけながら作業をすると体が楽に感じられるそう。ぜひ試してみてください。

プレビュー画像:©︎Pinterest/chris chrysos