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Lifehacks

この無口な3歳児がなぜいつも癇癪の発作を起こすか、彼にクレヨンをあげるまで誰にもわからなかった。ようやく彼は思い描いていたものを描くことができるようになった

46歳のスティーブン・ウィルトシャーは、ロンドンを拠点に活躍するアーティストです。彼は信じ難いほどに緻密な都市風景画を描く画家として世界に名高く知られています。街をそっくりそのままに、正確かつ詳細にわたって描写再現する卓越した才能を持ったスティーブンは「人間カメラ」と呼ばれています。しかも驚くべきことに、これらの再現風景画はわずか短期間の観察による記憶を元に絵描かれたものなのです。 

 
 
 
 
 
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今回、スティーブンは一見不可能に思える課題に取り組みます。全長6キロにも及ぶニューヨークのパノラマ都市景観を完全に記憶のみを頼りに描くというものです。記憶の限界に挑戦する偉業的取り組みと言えるでしょう。 

スティーブンは20分かけてヘリコプターから約18,130,000平方メートルにも及ぶお気に入りの街ニューヨークを記憶し、たった3日でキャンバスに街並みを絵描き上げました。完成した風景画は実に息をのむものでした。スティーブンは細部にわたって詳細に全てのビルの窓、ドア、建物の円柱を正確に正しい数、サイズ、配置で描写再現したのです。

スティーブンは日常生活のあらゆる局面に影響を及ぼす先天性の脳障害、自閉症を持って生まれました。

3歳で自閉症と診断された幼いスティーブンは自分の世界に閉じこもりがちになり、5歳になるまで他人と関わり話をすることができませんでした。しかし、クレヨンと紙で自分に何ができるかを発見して以来、彼の人生は変わりました。

ティーブンの他の都市風景画と作品は、こちらから見ることができます。彼が東京を描いた作品は、今までで一番大きなものになったそうです。

現在、スティーブンは世界でたった百人しか存在を認識されていない、非凡な才能を持った自閉症サヴァンとして知られています。これまでに4冊の著書を出版し何千もの作品を描き、彼の創作活動は世界中で人気を博しています。2006年には、芸術的活動における貢献により英国チャールズ皇太子からMBE(大英勲章第5位)を授かった芸術家達から作られる精鋭アーティストクラブに入会を認められました。「私にとって芸術活動とは喜びであり誇りでもあります。最善を尽くして、決して諦めない、これに尽きます」常に前を向いて前進し続けるスティーブンの姿にインスパイアされますね。