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ヘルスケア

こんな刺され跡を体に見つけたら、すぐに病院に行ったほうがいい。

人間だけでなく害虫たちも活動を活発化させるこの季節。海や山で、また海外旅行先でも虫刺されに悩まされる時期ですが、一体なんの虫に刺されたのかわからないこともよくありませんか?

アレルギー反応が現れる人はもちろん、アレルギー反応を出したことはないという人も、虫刺され跡の特徴からを知っておいた方が良いでしょう。何に刺されたかによって対処法も変わってくるからです。最も一般的な虫刺されの特徴と、そのリスク、病院に行くタイミングなどをご紹介します。

1. マダニ

 

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野山に生息するマダニは皮膚に噛みつき、血液を長時間吸い続け、もう吸血できなくなるほどマダニの体が血液でいっぱいになるとコロリと落ちます。噛まれた跡は、赤くなり目視することができます。

マダニは日本紅斑熱、Q熱、ライム病、ダニ媒介性脳炎など様々な感染症を媒介しますが、中でもここ数年マダニを介して重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に感染する人が日本で増えています。

マダニに噛まれた場所は赤く大きく腫れます。マダニは噛み付いたまま数日間離れないので、気づかず放置すると感染症のリスクが高まります。早急に除く必要がありますが、無理やり取り除くと皮膚の中にマダニの頭部が残ってしまう場合があるので、医療機関をできるだけ早く受診して取ってもらいましょう。

2. アブ

 

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体長3cmほどのアブは、大きめのハエに見えるので油断しがちです。川や田んぼなどに生息し、通常は家畜の血を吸いますが、人間も襲います。蚊のように刺して血を吸うのではなく、皮膚を噛みちぎって血を吸うので、噛まれると痛みや出血が生じます。噛まれた周辺が赤く腫れ、かゆみを伴いますが、多くの場合刺された直後に患部を流水で洗って様子を見ておけば大事には至りません。水で洗う際、血が出ているときは血を絞り出すようにすると、アブが患部に注入した成分も取り除くことができます。

3. 蜂

蜂に刺されると、刺された場所は赤く腫れ上がります。強い痛みを伴い、流血する場合もあります。刺されたら所から毒を絞り出すようにして流水で洗い流します。その後患部に抗ヒスタミン軟膏を塗って冷やします。アナフィラキシーショックの恐れがある人は、蜂のいる野山に出かける際は近くの医療機関の場所を調べておきましょう。

4. ナンキン虫(トコジラミ)

海外旅行先で被害に遭う人が多いのがこのナンキン虫(トコジラミ)。噛まれると肌に一円玉ほどの大きさの赤い斑点ができ、1〜2週間以上跡が消えません。1度噛まれただけでは痒みを感じない場合がありますが、2度目以降は激しいかゆみを感じます。ナンキン虫は夜行性なので、寝ている間に吸血します。移動しながら吸血するので、傷が広範囲に広がります。掻き壊さないよう、抗ヒスタミン軟膏などを塗っておきましょう。

5. アリ

 

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アリは危険を感じると防衛のために人を噛むことがあります。この際、蟻酸と呼ばれるアリの持つ毒液のせいで強い痛みや炎症を起こします。山間部に生息する3.5〜7mmとやや大きめのヤマアリは、蟻酸を噴射してくることもあるので要注意。目に入ると失明してしまうこともあります。近年日本で問題になっているヒアリに刺されると、火傷のような痛みを起こしますが、通常は1週間ほどで治癒します。しかし、ヒアリに刺されたことのある人が再び刺された場合、過剰反応を起こしてアナフィラキシーショックを引き起こすこともあるため、早急に適切な処置が必要です。

6. 蚊

 

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アカイエカやヒトスジシマカ(ヤブ蚊)が日本でよく見られるタイプで、人間の皮膚の薄いところから吸血します。蚊に刺さされると、痛みないものの不快な痒みを伴い、腫れることもありますが、最も大きなリスクは蚊が媒介する感染症です。日本では、蚊によって日本脳炎ウイルスやデング熱ウイルスに感染する危険性があります。普段から虫除けスプレーなどで身を守るようにしましょう。

7. ミツバチ

ミツバチに刺された場合も、他の鉢と同じように痛みと痒み、腫れを伴います。しかし、ミツバチの場合、刺された箇所に蜂の針が刺さったままになっています。毒液の入った袋の部分も針と一緒に残っているので、針を抜こうと指でつまむと袋を圧迫して毒が患部にさらに入り込んでしまいます。毛抜きやピンセットを使うのがベストですが、ない場合は硬いカードのようなもので横に払うように取り除きます。その後は、流水を患部に当てながら、傷口の周りをつまんで血と一緒に毒を絞り出すように洗います。

8. ノミ

30cmもジャンプするノミは、家の中に生息しています。膝から下の下半身を主に刺し、一箇所だけでなく何箇所も刺します。刺されると患部が赤く腫れて水ぶくれになり、時間とともに大きくなります。痒みも強烈で、1週間ほどは続きます。痒みを市販の薬で抑えることができないので、病院に行きましょう。すぐに病院に行けない場合は、水や氷などで患部を冷やして痒みを抑えます。

9. スズメバチ

スズメバチが人を攻撃してくるのは、身に危険を感じた時、或いは巣が壊されると感じた時だけです。しかし近くに来たスズメバチを手で追い払ったり、息を吹きかけたりすると興奮して攻撃してくることがあります。刺されればもちろん赤く大きく腫れ上がり痛みを伴います。人によっては水ぶくれになることも。しかしこうした局所症状よりも怖いのは、全身症状のアナフィラキシーショックです。腹痛、めまい、吐き気、震え、痺れ、脱力感、耳が遠くなる感じ、視野が狭くなる感じ、息苦しさ、呼吸困難、咳、くしゃみ、意識障害などの症状が刺されてから30分以内に現れたら、すぐに医療機関に相談してください。

10. シラミ

髪の毛にたかるシラミは、生涯を通して吸血し続けます。我慢できないほどの痒みに襲われることがあります。特に10歳以下の子供が、側頭部や後頭部を引っ掻いているようだったら、髪の毛の根元を見てあげてください。0.5mmほどの白い卵が見つかるかもしれません。皮膚科を受診し、薬剤を使って治療しましょう。

旅行中やアウトドア中に虫に刺されたら、刺された箇所を見ればどの虫に刺されたのかわかります。蜂やヒアリなど、全身症状を伴う可能性のあるものは、30分以内の経過を特に注視して、すぐに病院に行きましょう。

プレビュー画像:©Instagram/rab_life_, ©︎Instagram/dajoka81

こんな刺され跡を体に見つけたら、すぐに病院に行ったほうがいい。こんな刺され跡を体に見つけたら、すぐに病院に行ったほうがいい。