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Lifehacks

人体はこんなに進化してる! 過去数世紀に人体に起こった6つの変化

学校では、人類が何十億年もかけて単細胞生物からホモ・サピエンスに進化したことを学びます。そのため、人類の進化は何千年も前に完了し、現在に至るまであまり変わっていないような印象を持っていませんか?しかし、これは間違いです。この数世紀の間にも私たち人類の体は変化し続けています。

数世紀前と現代で変化が著しいのは、体温、体の大きさ、寿命など。どのように変化してきたのかをご紹介しましょう。

Brimstone Hill Soldier

1. 体温

人間の体温は過去数世紀の間に変化しているという研究結果が米国で発表されています。それによると、米国成人の平熱は19世紀の記録に基づき37度とされてきましたが、現代では36.6度にまで下がっているのだそう。2000年代生まれの男性の平熱は、19世紀よりも0.59度低く、女性では0.32度低くなっています。体温が下がったのは、地球温暖化、医療の進歩、住宅環境の変化などによるものではないかと考えられていますが、明確な理由は不明です。

 
 
 
 
 
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2. 肥満

人体の変化の中でも特に目立つのが肥満化傾向。世界的に肥満は急増しており、1975年からほぼ3倍に増えています。日本でも男性の約3割、女性の約2割が肥満(BMIが25以上)で、特に男性で肥満の増加が目立つようです。専門家は、脂肪や糖質の多い食事、運動不足など、世界に共通する生活スタイルの変化が原因だと考えています。

Miami Load

4. 思春期

食べ物がいつでも手に入るということは、子どもから大人になるまでの身体の発達にも影響を与えます。栄養素が十分に供給されているため、20世紀に比べて、ほとんどの子供たちで思春期が平均2年早く始まっています。

5. 寿命

医療の進歩、衛生状態の改善、十分な栄養摂取により、人間の平均寿命は過去50年間で大幅に伸びています。イスラエルのある研究では、21世紀末には人の寿命は120歳になるかもしれないとさえ言われています。イスラエルのバル・アイラン大学のハイム・コーエン教授は「120歳という限界を超えて、140歳まで生きることも可能になる」とさらに踏み込んだ発言をしています。

Old Woman

5. 身長

人間の身長も、過去200年の間に大きく変化しています。たとえば、約200年前の江戸時代、日本人の身長は男性で155㎝、女性で145㎝だったそうです。現在は170cmと158cmですから、男女ともグーンと伸びたのですね。これも世界的な傾向で、やはり食事の質の向上や健康面の改善が大きな原因だと言われています。

現在、平均身長が世界一高いのはオランダ。男性が184cm、女性が171cmもあるのですが、実は200年前はヨーロッパでも低い方だったのだそう。オランダ軍の記録では、過去150年で20センチも平均身長が伸び、世界一になったのだそうです。

Height

6. あたらしい器官の発見

最後に、体の変化ではありませんが、体に関する発見をご紹介します。2018年に、細胞同士の隙間を埋める「間質」の新たな機能が発見されたのです。これまでは、サポートする機能しかない結合組織と思われていましたが、最新の知見では、その空洞で液体も輸送されていることが示唆されており、「間質」を新たな器官とすべきだという提案がなされています。間質の機能の解明により、がんの転移や炎症などを説明できる可能性があり、今後の研究にとって重要な発見だとして注目されています。

Medical Laboratory

人間の体は今でも環境に合わせて進化し続けていることがよくわかります。食生活や生活習慣など環境の影響は、一般的に考えられているよりも大きな要因なのですね。

プレビュー画像: ©Flickr/Michael Coghlan ©Instagram/nawoto_