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記憶に残る上司の言葉|上司が説明した「パワハラがダメな理由」に感銘を受ける

テレビやネットのニュースを見ると、今や耳にしない日がないと言ってもいいほど、頻繁に流れてくるハラスメントという言葉。ハラスメントの定義は、簡単に言えば嫌がらせ。行為者の意図に関係なく、相手が不快な感情を抱けばハラスメントになってしまいます。最近では日常生活で起こるあらゆるハラスメント(嫌がらせ)を表現する「〇〇ハラ」という造語が増え、その種類は70を超えるほどと言われています。

よく聞く代表的なものでは、セクハラ、モラハラ、パワハラと言ったものがあります。特にパワハラに関しては 、2019年5月に改正労働施策総合推進法、通称「パワハラ防止法」が成立し、大企業では2020年6月より、中小企業では2022年4月より施行され、会社に対して雇用管理上必要な措置の義務付けや、社内でのパワハラへの知識を深め防止に努めることが義務化されています。

このような流れを受け、会社でパワハラに関する研修を受けた、または今年4月に新入社員を迎えた方で彼らの研修にあたったという方もいるのではないでしょうか。イラストレーターで漫画家のなかきはら あきこさん(@nakakihara_hibi)は、「記憶に残っている上司の言葉」として、ある上司との新入社員研修の思い出を漫画でTwitterに紹介しています。

それは、なかきはらさんが新卒で入社したデザイン会社での新人研修での出来事でした。

なかきはらさんが入社したデザイン会社は、小さいながらも先輩社員から日常業務に関する指導を受ける新人研修が設けられ、1ヶ月ほど続いたそうです。

Twitter@nakakihara_hibi

すると研修最終日に社長からコーヒーを飲もうと声を掛けられ、ある質問を投げかけられたそうです。

それは「なぜパワハラをしてはいけないのか?」という質問でした。突然の質問にうろたえるなかきはらさんとは対照的に、同期はすぐに辞められては会社として損失が出ると、しっかりと答えを出しています。

Twitter@nakakihara_hibi

しかし、社長の答えはそれとは違っていました。同期の答えを「正解」としつつも、社長の口から出た思いも寄らない言葉に新入社員の2人は感銘を受けます。

Twitter@nakakihara_hibi

「どんな優秀なトップクリエイターでも、歳を取ったらいつか絶対若い人に追い越される日がくる。そうなった時に、人間的に尊敬できないとその人について行こうとは思えない。後輩や部下と人間関係を作れないと結果として自分の首をしめることになる」

Twitter@nakakihara_hibi

社長が重きを置いていたのは、会社の利益や損失といったものではなく、互いに尊重することで信頼関係が築け、チームとして仕事をしていくことができる、という人間関係において大切にしなくてはいけない部分だったのです。研修が終わり、本格的に業務をスタートさせたら1年はあっという間。すぐに後輩が入ってくる前に社長は大切なことを新入社員に伝えておきたかったのです。

なかきはらさんは、「なぜダメなのか?」を言語化して教えてくれたこの社長の言葉が15年経った今でも心に残っているそうです。

この漫画に多くの人が共感し、気づきになったという人や素晴らしいと絶賛するコメントが多数寄せられました。

互いに尊重し信頼関係を築くという、なかきはらさんの元上司の言葉は、パワハラだけでなく、あらゆるハラスメントの予防に通づるものがあるように感じます。ハラスメントの防止を心がけることも大切ですが、根幹にある人として大切にすべきことを忘れないようにしたいものです。

なかきはらさんはこの他にも、様々なテーマの漫画を紹介しています。興味のある方は、ぜひTwitterをフォローしてみてくださいね。また、ハラスメントの悩みについてはこちらをご覧ください。

プレビュー画像:©︎Pinterest/Jessica Michell 

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