海外旅行で写真撮影禁止の5つのもの 夜のエッフェル塔は撮影NG!?

海外旅行では見るものすべてをが新鮮で、カメラから手が離せなくなる人も多いのではないでしょうか。 友人へのお土産話も、旅先で撮影した写真があれば、きっと盛り上がるでしょう。

でも、なんでもかんでも写真に撮っていいわけではありません。海外には写真撮影NGの場所やモノも多く、違反して罰金をとられたり、ときには命の危険にさらされる人もいるのです。写真撮影のルールを知っておくことは自分の身を守ることにもなります。

また、現代ではSNSのおかげでプライベートとパブリックの境界は流動的。だからこそ、個人的な写真であっても、撮影やSNS投稿のルールを把握しておくことが大切です。

トラブル回避!海外での写真撮影のルールやマナー

1. 人物

原則として、頼まれもしないのに他人の写真を撮ることは禁じられています。ただし、例外もあります。

撮影OK:

  • 背景に写り込んだ人物:景観写真に他人が写り込んでしまうことは避けられません。意図した撮影対象の周りに人が写り込んでいる場合はOK。
  • 大きなイベント(カーニバルのパレードやデモ)に参加する人は、自分を見てもらいたいと思っています。そのため何が行われているのかが分かるようになっていれば、写真を撮ってもかまいません。サッカースタジアムでも同じです。ファンを撮影しても問題ないとされています。ただし、特定のファンの画像をアップして中傷したりすることは許されません

Colosseum

許可が必要または撮影NG:

  • ストリートミュージシャン、ベンチに座っている高齢者、地下鉄のトンネルから出てくる通勤者など、人を撮影対象として、日常的なシーンを撮影するときは、その人たちに許可を得なければなりません。(例外:アメリカでは、パブリックスペースで動いている人の写真は許可なく撮ることができます)

  • 裸の人:裸の人はたとえ写真の背景にしか写っていなくても、常にNGです。

Buenos Aires

特例:有名人

有名な人については誰でも写真を撮ることができます。ただし、制限がないわけではありません。重要なのは、その人が仕事でそこに登場しているのか、それともプライベートで動いているのかということです。公開されたサイン会では、何を撮っても構いません。しかし、街中で偶然出会った場合は、写真撮影に同意が必要です。

注:上記全てに関して言えることですが、写真撮影への同意には、写真公開の許可は含まれていません。インターネットに写真を掲載する場合は、必ずその点も許可を得てください。

また、他人の顔が特定できる画像を無断でSNSに載せる場合は、たとえ知り合いであっても、人物の顔が特定できないようにぼかし加工やモザイクを入れましょう。

EMPIRE OF THE SUN

2. 建築物

日本を含め、多くの国では、いわゆるパノラマの自由(屋外のパブリックスペースにある建物は景観として写真を撮影し、公開できる自由)が認められており、建築物の撮影はOKです。個人宅のバルコニーであろうと、お城であろうと、道路から見えるものはすべて撮影することができます。

Simplicity

撮影NG:

  • 内装については注意が必要です。市庁舎の部屋や廊下の写真は、撮影自由の対象にはなりません(イギリスとカナダは撮影が許可されています)。個人的な用途であれば許可されることもありますが、SNSに投稿する場合は許可を得ましょう。

  • お店の窓であっても、窓越しに中の写真を撮ることは禁止されています。

  • 軍事施設、警察署などは撮影してはいけません。
  • 空港、駅などは基本的に撮影可能ですが、空港で何枚も写真を撮っていると、警備員などに怪しまれる恐れがあるので注意しましょう。

  • はしごやドローンなどの撮影補助ツールが必要になった時点で、パノラマの自由は失われます。また、茂みの中や塀の上からの撮影も禁止されています。

パノラマの自由がない国:

イタリア、フランス、ベルギー、デンマーク、アラビア半島諸国などではパノラマの自由がない、あるいは一部制限されています。建築物にも著作権が適用されるため、作者の死後70年が経過していない有名建築物については、撮影に注意が必要です。旅行に行く前に確認しておくといいですね。

3. 屋内

美術館、教会、学校、ホテル、商業施設などは基本的には撮影可能ですが、一部のみ撮影禁止やフラッシュ禁止の場合もあります。たとえば、ルーブル美術館ではフラッシュなしであれば撮影可能です。また、例外的に建物全体が撮影禁止という所もあります。看板やアナウンスがある場合はそれに従いましょう。また、看板などがなくても、写真撮影する前に必ず確認するようにしてください。

Sanssouci

4. 料理

「フードポルノ」という言葉をご存知ですか?ドキっとする名前ですが、レストランなどで運ばれてきた料理を美味しそうに撮影し、SNSに投稿するトレンドが「フードポルノ」と呼ばれています。

SNSでお店を紹介してあげるんだから、お店側もありがたいはず!と思っていませんか?しかし、店側にとって無断で撮影され、公開されることは、必ずしも気持ちの良いものではないかもしれません。海外では店の料理の写真をブログ掲載して、裁判沙汰になった例もあります。料理の写真を撮り、お店をブログやSNSで紹介する時は、お店の方に撮影と公開の許可を得てからにすべきでしょう。そして、もちろん周りのお客さんへの配慮も忘れずに。

撮影NG:

  • 撮影禁止の看板や掲示物があるときは、もちろん撮影できません。
  • 著作権がある料理:料理の中には、法的な意味でも芸術作品と呼べるものがあります。ミシュランに載るような高級レストランでは、マナーの面でも、写真を撮らず、料理をじっくり楽しんだほうがいいでしょう。

4 people taking a photo of 1 dish

5. アート

パノラマの自由は、都市景観の一部である芸術作品にも適用されます。

撮影OK

  •  公共空間に設置された恒久的なアート作品:一時的なアートイベントではなく、屋外に常に設置されているアート作品については写真を撮影して公開することができます。

  • 古いアート作品:芸術家が亡くなって70年で著作権は消滅します。そのため、パノラマの自由がないフランス、イタリア、ギリシャでも、古い芸術作品は撮影可能です。

chalk

撮影に許可が必要:

  • アートイベント:一時的なアートイベントは屋外であってもパブリックアートに含まれません。

  • パノラマの自由がない国の新しいアート作品:エッフェル塔の設計者ギュスターヴ・エッフェルが亡くなって70年以上になります。ですからエッフェル塔の写真は許可なく撮ることができます。しかし夜のエッフェル塔の撮影はNG。塔のライトアップは、それ自体が芸術作品とみなされるからです。エッフェル塔が夜間ライトアップされ始めたのは1985年。まだ70年経過していないため、夜のエッフェル塔の写真を個人が使用する場合には「© Tour Eiffel / Illuminations Pierre Bideau」という著作権表示が必要です。商用で使用するプロの写真家やブロガーは、ライセンスを取得する必要があります。

  • アメリカの彫像:アメリカでは、公共空間の人物や建物の撮影は許可されていますが、彫像の撮影は許可されておらず、著作権が適用されます。たとえば、ニューヨークの自由の女神は作者がずっと前に亡くなっているので撮影OKですが、ラスベガスの自由の女神のレプリカは、街並みの背景としてしか写すことができません。

  • 神聖なアート:観光客は他国の宗教的な習慣に敬意を払うべきです。たとえば、仏像の前でポーズをとることは禁じられています。国内でもそうですが、寺院内の写真撮影は歓迎されないことが多いことを覚えておきましょう。

©Pixabay/Copyright Tour Eiffel/Illuminations Pierre Bideau

6. 動物

人間と違って動物は自分の権利を訴えることはないので肖像権はありません。それでも、動物の画像が問題になるケースもあります。

撮影に注意が必要:

  • 動物園:動物園には国内の法律が適用されます。海外の動物園に行った時は、写真撮影のルールを確認しましょう。日本国内の動物園は撮影も公開もOKですが、多くの園がフラッシュ撮影を禁止しています。動物たちが怯えるためです。また、上野動物園のパンダのシャンシャンなど固有名詞として確認できる動物は撮影禁止とされることがあります。

  • スイスのマッターホルンでは、観光客の写真撮影用に雪山にセントバーナード犬がいつも控えていました。しかし2015年、動物愛護の観点からセントバーナード犬の写真撮影利用は禁止されました。観光客用に見せ物としてさらされる動物たちの権利は、世界中でもっと尊重されるべきかもしれませんね。

Panda-Design an Bernhardiner

旅行の思い出を写真に残したいと思うのは当然ですが、日本と違う規則が適用されている国は意外に多いもの。海外でトラブルに巻き込まれないためにも、むやみに写真を撮るのではなく、きちんとマナーを守って、周囲の状況を確認してから撮影を楽しみましょう!

プレビュー画像: ©flickr/呉 ©flickr/Duncan Rawlinson

出典

guter-rat, spiegel, sueddeutsche

プレビュー画像: ©flickr/呉 ©flickr/Duncan Rawlinson

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