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Lifehacks

コロナ対策で買い物時は手袋 でもある看護師の動画を見たとき手袋の怖さにゾッとする

コロナウイルスの感染拡大により、外出時にマスクを着用するという習慣がそれまでなかった欧米各国でも広がりつつあります。また一部の国や地域では外出時のマスク着用が義務付けられるようになりました。

そんな中、買い物客や街を歩く人に見られるよになったのが「手袋の着用」です。

使い捨てのゴム手袋から、掃除用のゴム手袋、または冬用の手袋などその形態は様々。日常様々なものに触れる素手をガードすることで感染予防としたこの手袋。

感染者数が38万8000人以上で世界最多となり、死者数が1万3000人を超えたアメリカで、ミシガン州に住む看護師のモリー・リクシーさんは、そんな人々向けてFacebookである動画を公開することを決意、人々に警鐘を鳴らしました。

Facebook/Molly Lixey

動画では手袋をつけてスーパーに買い物に行った場合に起こりうる「交差汚染」の危険性が説明されています。

交差汚染とは、人やモノが汚染区域から衛生区域に移動した際、汚れや菌を持ち込んでしまうことをいい、例えば手洗い不足によって、手指に付着した菌が食品に付着してしまう、生肉を取り扱ったまな板で野菜を切ったことで野菜が汚染されるなどの場合を指します。

動画の内容は手袋をしたモリーさんが、いつものようにスマホで家族と連絡を取り合い、そして車でスーパーに買い物に来るというもの。ショッピングカートを消毒して品物を手に取り買い物をするモリーさんはここで、手袋をした指先に、ウイルスや細菌に見立てた絵の具をつけました。そしてこう説明したのです。

「見てわかるように、全ての指に『ウイルスや菌』がついています」

Facebook/Molly Lixey

素手ではなく、「手袋だからいい」とこのままスマホを触ったり、他の商品に触れたり、そして顔に触れたりと、日常何気なく無意識にしている動作を続けていくと…顔にはべったりとウイルスがつくことになってしまいます。

Facebook/Molly Lixey

そして買い物を終え手袋を処分したとき、ふと無意識にスマホに手を伸ばしてしまうと、どうでしょうか。

Facebook/Molly Lixey

顔と指先や手のひらについたウイルスを見せ、カメラに向けてモリーさんは訴えています。

「見てください、これが交差汚染です、手袋をつける意味がありません。何かを触ったなら、その都度手袋をしていても手を洗わないと意味はありません」

「恐怖心は私たちを狂気に陥れ、それにより私たちは正常な判断ができなくなります。手袋をしたいならいいでしょう、でも毎回手袋をしたままでも手を洗ってください。洗わないまま、顔を触ったり、この汚れたスマホを触らないでください。見てください、この汚れたスマホを。そして最後に、手袋はきちんとゴミ箱に捨てるようにしてください」

写真は買い物時に使用した手袋が道端に捨てられたもの。正しく廃棄しなければ、さらに多くの物の表面にウイルスを付着させ、結果として自分自身に対するリスクを大幅に高めることになります。

動画の全編はこちら見ることができます。(音声は英語となります)

モリーさんはたまたま絵を描いているときに、絵の具を使えば手袋を介した交差汚染の危険性を上手に説明ができると気がついたそう。手袋をしているだけで「自分は安全」と思いこみ、その思い込みから自分や他の人への感染リスクに気がつかない人々を見てゾッとしたと話しています。

事実、専門家によるとモリーさんが言うように手袋をしているからと言って色々なものに触れては「ウイルスを撒き散らす」だけで、素手の時となんら違いはないそうです。

また手袋をすることで得られる間違った安心感、「手袋=安全と錯覚してしまうこと」で薄れる警戒心が感染のリスクを高める可能性があるとのこと。

医療従事者の多くが手袋をするのは、細菌などに触れないため、患者の血液に触れないため、などが主な理由です。また手袋を装着するのは患者とじかに接する短時間のみ、の一時的なもの。

そして彼らは手袋を正しく外すためのトレーニングを受けているのです。正しく手袋を外せなければ、手袋をして手を洗っていたとしても、外す際に手先にウイルスがついてしまうのです。

正しく外すには、まず手首の辺りの一か所をもう一方の手の指先でつまみ、手袋が裏返しになるように引っ張って外します。
そして外した手袋を丸めて、手袋をしている方の手で持ちます。素手になった方の手を、まだ着けている手袋と肌の間に指先の方まで注意深く滑り込ませ、裏返しにしながら外します。

世界中で増え続ける感染者数に、いつどこで誰が感染してもおかしくない状態の今、その恐怖は誰もが持ち合わせています。
しかし、その恐怖心からデマに煽られ、自分さえ良ければいいと大量買いに走ったり、地方へ移動したり、冷静さに欠いた行動を取ることは事態の悪化を招きます。

手袋をするかしないかは一人一人の決断です。しかしその場合は正しく使い自分と他人を守ることを忘れないようにしてください。