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横持ちは危険|気をつけたい傘のマナー

天気予報で雨が予想される日や、出かけた時は雨が降っていたけれど止んだ日など、天気が変わる日に持ち歩く傘は、特に長傘の場合は荷物が増えて厄介だと感じることがありますよね。

そんな時、駅や街を歩いてて他の人の長傘の持ち方が気になったことがありませんか?

危険性すぎる傘の長持ち

昨今、SNSなどでも危険だと注意喚起がされているのが「長傘の横持ち」です。傘のハンドル部分ではなく、傘の胴体部分である真ん中あたりを持つこの持ち方は、傘が地面と水平状態になるので、先端の石突きが地面に当たらず、持ち運びやすいことから、よく目にする光景でもあります。しかし、この横持ち、非常に危険を伴う行為だと言われています。

傘を横にして持つことで、傘の先端部分である石突きが後ろや周囲を歩く人にとって、凶器となっているのです。

特に人通りの多い駅の階段などでこの持ち方をしてしまうと、後ろからくる人の顔の高さにちょうど石突きがくることになり、顔に当たったり目に刺さってしまう可能性が非常に高くなります。

Twitterで注意を呼びかけた眼科医のドクターK@眼科医パパさん(@doctorK1991)によると、目に傘が刺さったことで網膜剥離が起きてしまう可能性もあるそうです。そうなると手術を伴う治療が必要になってしまいます。

さらに、小さな子供にとっては、傘の横持ちは大人よりも危険度が高まります。大人の手の高さは、背の小さな子供の顔と同じくらいの高さです。横持ちをしたまま歩いていたら、小さな子供の目を傷つけ、視力に重大な影響を及ぼすケガを負わせてしまう危険があるのです。実際に、傘の横持ちにより目や体に怪我を負ったと言うケースも発生しています。

この横持ちへの注意喚起のツイートには多くの人から反響があり、「本当にやめて欲しい」「拡散してほしい」「タバコも同じ」などと言った声が多数寄せられています。

また、傘の横持ちによって故意ではないにしろ誰かに怪我を負わせてしまった場合、民事上の責任を問われ、治療費や通院交通費、また休業損害などといった多額の損害賠償が発生してしまうケースもないとは言い切れません。

このように、持ちやすいからと横持ちで傘を持ってしまうのは、周囲の人だけでなく、持ち主にもいいことは何もありません。

安全で周囲も心地よい傘の持ち方

傘を持ち歩く時、基本的にハンドルを持ち、傘の石突きが地面に向かうように持つと安全な持ち方だと言われています。またビジネスバッグなど手提げバッグがある時は、指使いを工夫すると上手に傘とバッグを片手で持てるそうです。

しかし、ハンドルを持ち、石突きを地面に向けた「縦持ち」なら何でもOKというわけではないようです。注意したいのは、石突きが向く方向。縦持ちをしているからと言って、石突きが外側に向いてしまう持ち方をしていると、人の足に当たったり、雨で濡れた傘の場合は、他の人の衣類を濡らしてしまったりと、迷惑をかけてしまう持ち方になってしまいます。

何だか難しそう…と感じてしまう傘の持ち方ですが、なるべく傘が自分の体に近い位置に収まるようにと考えれば、周囲に迷惑をかけたりトラブルになることはなさそうです。

雨の日は、ただえさえ足元も悪く、移動時はイライラしてしまいがち。安全に、そして自分や周囲の人が気持ちよく過ごすためにも、傘の持ち方に気をつけていきたいですね。

プレビュー画像:©︎Twitter/fuku1zu
出典:©︎Twitter@doctorK1991, otekomachi