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その他の豆知識

触れたら激痛|猛毒を持つカツオノエボシに注意

家の庭や公園の砂場での遊びが大好きな子供たち。海水浴に訪れた時も砂浜で、海よりも砂遊びに没頭しているということもあるのではないでしょうか。また、綺麗な貝殻集めも砂浜遊びの楽しみの一つです。

でも、砂浜でこんなものを見つけても絶対に触らないでください。

Twitter/bikazaidan

青みがかり透明で、太陽に照らされてキラキラとしたこの物体。その珍しい見た目と綺麗な色から、思わずなんだろうと手に取ってしまいそうになりますが、これは猛毒を持つクラゲの一種「カツオノエボシ」という生物。

触手に強力な毒を持つカツオノエボシは、普段は沖合に浮かんでいるのですが南風に乗って海岸に吹き寄せられてきます。

今月、相模湾に面する海岸で確認されたというカツオノエボシ。この地域では今月に入り海開きをしたことから、遊泳中に刺されたという被害が報告されているそうです。また、海岸にも多数のカツオノエボシが打ち上げられているそうです。

カツオノエボシの毒性

1〜10cmほどの大きさをしているカツオノエボシは、鮮やかな青色の体色が特徴。泳ぐ力はほとんどないため、水面付近を漂い、パッと見はビニール袋が浮かんでいるように見えるそうです。また砂浜に打ち上げられると、不思議な見た目から、つい手を伸ばしてしまう人が多いようです。

カツオノエボシは傘から下に伸びる触手に強力な毒を持つ刺胞があり、この刺胞に触れると火傷に似た非常に激しい痛みが走り、みみず腫れや水脹れといった症状を伴います。また、二度目に刺されるとアナフィラキシーを起こし、ショック死する場合もあるそうです。

死んでいる個体も危険

砂浜に打ち上げられたカツオノエボシなら、死んでるのでは?と思うかもしれませんが、死んでいたとしても刺胞が生きているため、絶対に触れないようにしてください。

カツオノエボシに刺されたら

万が一、遊泳中や砂浜でカツオノエボシに刺されてしまったという場合は、海水で患部を洗い流します。また触手はタオルなどでつまむようにして取り除きます。(素手で触らないよう気をつけてください)触手を剥がしても、患部を擦ってはいけません。その後、速やかに病院で医師の診察を受けるようにしてください。もし近くにライフセーバーがいるようであれば、相談をし、場合によっては救急車を呼んでもらうとより安心です。

注意:カツオノエボシに刺された後、消毒の際に酢を用いると、カツオノエボシの場合は毒針を刺激し、逆効果になる恐れがあります。また真水も、浸透圧の差によってさらに毒が体内に流れ込みやすくなってしまいます。消毒には酢や真水は使わないようにしてください。

猛毒を持ち、非常に危険と言われているカツオノエボシ。特に小さなお子さんがいる場合は、子供は砂遊びが大好きということもあり、綺麗な見た目からつい手を伸ばしてしまう可能性が高いため注意をしていきたいですね。また、誤って踏んでしまうこともあるため、砂浜を歩く際はマリンシューズの着用をおすすめします。

※今後海水浴に出かけるという予定がある場合は、海水浴場や自治体のウェブサイトを事前に確認するようにしてください。

プレビュー画像:©︎Twitter/bikazaidan
出典:みうら観光ガイド, 神奈川県, TSURIHACK