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子育て

誘拐や連れ去り、性犯罪から子どもを守るために親子でできる防犯対策

子どもの誘拐や連れ去り、性的虐待は、親にとっては悪夢のような犯罪です。

お子さんが事件の被害者にならないためには、お子さん自身の防犯の心構えが絶対に必要です。普段から親子で具体的に話し合い、防犯意識を高めておくことで、子どもたちはいざというときに正しい行動をとれる強い自信を持つことができるようになります。

この記事では、子どもと一緒にできる防犯対策をご紹介します。

1.子どもを狙った事件が起きていることを教える

子どもは本来、人を疑うことをしません、また、困っている人がいたら助けなければいけないと考えています。子どものこうした純粋さは守られるべきですが、一方で防犯のためには子どもを狙った事件が実際に起きていることをお子さんに伝える必要があります。

大切なのは、年齢に合ったわかりやすい言葉で伝えること。

また、犯人は男性とは限りませんし、被害に遭う性別や年齢も女の子や幼児、小学生に限定されることはありません。自分が被害に遭う可能性があることを認識してもらったうえで、具体的にどうすればいいのかを親子で話し合いましょう。

2. 加害者の手口を説明する

加害者がどんな手を使うのかを、子どもたちに教えることも大切です。よくある手口や状況を知っておけば、子どもは危険を判断しやすくなります。しかし、お子さんを怖がらせることが目的ではないので、恐怖を煽るだけの内容を伝えるのはやめましょう。

たとえば、加害者が自分の名前や親の名前を知っていることがある、ゲームを買ってあげると誘うことがある、など具体的に説明しましょう。また、よくある手口に備えて、各家庭のルールを設定しましょう。たとえば、両親に何かあったときに、子どもを迎えに行けるのはおじいちゃんとおばあちゃんだけだから、他の大人についていってはいけない、などです。

3. 危険な状況でどうすればいいかを話し合う

危険な状況に置かれたときにどのように行動すべきかを子どもと一緒に考え、小さなロールプレイ(模擬訓練)で練習しておきましょう。

正しい行動

  • 逃げる
  • 他の大人に相談する、助けを求める
  • 大きな声で「イヤ」と言う
  • 大声で叫ぶ
  • 防犯ブザーを鳴らす

また、車に乗った人が道を尋ねてきたら、車から離れるように子どもに説明することも大切です。

4. 一人ではなく、集団で行動する

もう一つの防犯のポイントは、家に帰るときや放課後に出歩くときに一人ではなく、誰かと一緒にいることです。加害者は、子どもが一人で外出しているときを狙っています。友達や近所のお子さんと一緒に登下校するか、親御さんが連れて行くようにしましょう。

5. 人通りの多い場所にいる

加害者は通常、人通りの少ない道を歩いている子どもをターゲットにします。「寂しい場所は避けて、人通りの多いところにいれば、助けてくれる人がいるから安心」だとお子さんに教えてあげてください。

6. 逃げこめる場所を覚えておく

通学路やお子さんがよく通る道で逃げ込める場所をお子さんと一緒に探してみましょう。信頼できる人の家(「子ども110番の家」)、交番、コンビニ、ドラッグストア、病院、バス停、スーパーなどです。このような場所には他の人がいて、助けてもらうことができます。

7. 良い秘密と悪い秘密を分ける

加害者は「秘密」を話すと悪いことが起こると言って、子どもが親に話さないように圧力をかけることがよくあります。だからこそ、子どもたちに「良い秘密」と「悪い秘密」の違いを教えることが大切です。幼い子どもたちにその違いを理解させるには、「悪い秘密」は、「お腹の中で重くて不快な感じがする」と説明してみるといいでしょう。そして、そのような秘密は必ず親や先生、警察に託すべきなのです。

8. あなたの体はあなたのもの

小さい頃から、自分の体は自分のものであることを伝えましょう。家族や親しい人でも、本人がイヤだと感じるなら体を触ることはできないと教えるのです。そして「一緒にお風呂に入ってもいいか」「お尻を拭いてもいいか」と尋ねるようにしましょう。親が自分と自分の体に対して敬意を払っていることを知ることで、子どもは自分の体は自分だけのものだと学ぶのです。友達同士であっても、体に触ったり、プライベートゾーン(水着で隠す部分)を見せないように伝えることも大切です。

また、お子さんがある程度の年齢になったら、ソーシャルメディアやインターネットで自分の裸の写真を送ることは絶対にしてはいけないとはっきりと伝えておきましょう。

お子さんに怖い事件があることを伝えることに躊躇する親御さんもいるかもしれません。しかし、親が24時間お子さんから目を離さずにいることは不可能です。子どもたちは自分の身を守る術を知っておく必要があります。被害に遭わないために、そして、万が一のときに被害を最小限にするために、普段から親子で対策を考え、お子さんの防犯意識と自信を高めておきましょう。

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出典:moms-blog , wunderweib , bildderfrau

プレビュー画像: © pinterest/michael hanegan