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Lifehacks

虫歯のリスクが高まる|氷を食べると起こるリスク

冷たいドリンクを飲んだ後にカップに残る氷。捨てずについそのままガリガリ口の中で食べてしまうこと、ありますよね。

氷を食べることは、特になんでもないことのように思えますが、実は氷をガリガリ食べてしまうことはあるリスクがあると言われています。

氷が異常なまでに食べたくな氷食症

もし毎日のように氷を大量に氷を食べ続けているという人は、もしかしたら氷食症かもしれません。

氷食症とは、夏の季節などに限らず氷を異常なほど食べてしまう異食症の1つ。どれくらいの氷を…という具体的な定義はありませんが、製氷皿の氷を1皿以上食べたり、毎日のように大量の氷を食べるという状況が2ヶ月以上続いてる状態を氷食症と言います。

氷食症が起きる理由についてはハッキリと解明されていませんが、鉄欠乏性貧血貧強い精神的ストレスによるものと考えられています。鉄不足により貧血の場合、自律神経の乱れから体温調節機能が異常をきたす場合があります。その際に「口の中が熱い」と感じて、氷を食べたくなることがあると考えられています。また、強い精神的ストレスによって、同じ行動を繰り返さずにはいられないという「強迫性障害」の発症により、氷を食べ続けることがあると言われています。

この他、妊娠中や授乳中は鉄分が不足しやすいので氷食症にもなりやすく注意が必要です。また、氷食症は大人だけでなく急激に身体が成長する乳児期後期~2歳や、思春期の子供にも、鉄不足から起る場合があります。氷を日常的に異常なまでに食べてしまうという人は、鉄分補給や食生活全体の見直しの他、貧血外来や内科がある病院での診察や心療内科での治療が有効となってきます。

では、氷食症とまでは行かずとも氷をガリガリとよく食べることは全く問題ないのでしょうか。

氷をガリガリ食べることは口腔内のトラブルの原因になる

氷を食べることは、上記で紹介したように異常なまでの量でなければ何の問題もないかのように思われます。水を凍らしただけのただの氷は、砂糖たっぷりの飴やジュースを口に含むわけではないので、歯に虫歯菌のエサを残すことにはなりません。

しかし、実は氷も口腔トラブルの原因になります。氷は非常に硬く、噛み砕くことで歯の表面にあるエナメル質にひび割れが入ってしまったり、歯の割れや欠けに繋がってしまう恐れがあるのです。

歯の表面のエナメル質はとても硬く、水晶やダイヤモンドに匹敵すると言われるほどの硬さ。しかし氷を噛み砕くことは、その硬いエナメル質を損傷するほどの負荷を歯にかけていることになります。

さらに、歯のエナメル質にひびが入ると、冷たいものや熱いものを食べた時にしみるようになるだけでなく、歯の柔らかい層である象牙質に虫歯菌が作る酸が浸透するようになり、慢性的な痛みや虫歯につながるおそれも。

それだけでなく、万が一歯が割れてしまった場合、かぶせ物で対処ができるので大きく問題はないのですが、割れている部分が歯茎の下までいってしまったケースは抜歯になってしまうこともあると言われています。このように、歯に詰め物やかぶせ物、歯列矯正具をしているという場合は、何もしていない歯よりも、さまざまな治療を要するような歯のトラブルに発展しかねないため、硬い氷をバリバリと噛み砕くことは、非常にリスクの高い行為なのです。

硬いものを良く噛んで食べるという事は一見いいことにように聞こえます。しかし、これは成長期の子供の顎の成長を促すために限ってのことで、成人してからの硬い食べ物は、あまり歯には好ましくありません。

年齢を重ねた時に健康でいられるためにも、歯はとても大切な要素。硬い食べ物の中でも、特に氷は歯に一気に強い力がかかるため、非常に歯に負担がかかってしまいます。つい氷を食べる癖があるという方は、歯の健康のためにも気をつけていきたいですね。

プレビュー画像:©︎Pinterest/Douglas Cassius

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