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コロナの外出自粛の運動不足解消にランニング 京都大学山中伸弥教授の警鐘に日本中から反響
コロナウイルスの感染拡大が世界的に広まり各国で外出制限が出される中、多くの国で運動不足解消のためのジョギンや散歩、サイクリングなどは例外的にOKとされています。
日本でも緊急事態宣言が発令されて以降、大都市での人出が7割〜8割ほど減少しましたが、それとは対照的に散歩やジョギングをする人、またサイクリングをする人が多く見られるようになりました。
そんな中、自身もマラソンランナーである京都大学の山中伸弥教授がこの状況下でのスポーツについて、ある指摘をしています。その動画がこちら。
動画の中で教授は、コロナウイルスに感染していても無症状、つまり病原体保有者の人がランニング等の大きく呼吸が必要な運動をした場合、マスクを着用していない場合では走っているだけで、咳やくしゃみ同様にウイルスを撒き散らしている可能性があることを指摘しています。
そして周囲へのウイルスの飛散予防策として、ジョギング時もマスクの着用を「ジョギングエチケット」として呼びかけています。
動画中では不織布のマスクが息苦しい場合には、息苦しさが緩和されるバフと言われるアイテムも紹介されています。
また、生活必需品の買い物時やどうしても出勤をしなくてはならない場合に大きく呼びかけれらているのが「人と人との距離」。通常は1.5m〜2m開けることでウイルスへの感染を防ぐ効果があるとされています。
しかし、ジョギングやサイクリングの場合はこのソーシャル・ディスタンシングが2mでは不十分であるということが最新の研究により指摘されています。
ベルギーとオランダの大学が共同で制作した映像によると、走っている人の背後では、らせん状の気流ができ、口から吐き出た唾液は、この気流に乗って後方へ飛び散り2m後ろにいても、飛沫を受けてしまうそう。
It was hard to miss last week, the research @realBertBlocken and colleagues presented about walking and running at 1,5 meters distance. ?♀️ #socialdistancing
Do you still have questions about this study? You can find the full paper, and a FAQ, here: https://t.co/zhC25g9ccS pic.twitter.com/8cKnJlm3Pe
— TU Eindhoven (@TUeindhoven) April 14, 2020
このため、ジョギングをしている人の後ろは10m、またスピードが出ている自転車の場合は、飛沫を避けるためには、背後20mもの距離を空ける必要があるそうです。
ジョギングや散歩をする際はお互い十分に距離を取ること、また真後ろよりも斜め後ろや横の位置の方がより飛沫を避けることができるそうです。
このように外出自粛時のジョギングやサイクリングについては、各国の研究者たちが飛び散ったウイルスによる感染拡大への危険性に警鐘を鳴らし、マスク着用と適正な距離を取ることを推奨しています。
適正な距離を取るのは、スポーツをしている人だけでなくその場にいる一人一人が気をつけなければならないこと。山中教授が動画で最後にこのようなメッセージを残しています。
「みんなで正しい行動を粘り強く続けるとウイルスもきっと勢いを失うと思います。みんなで一緒に頑張りましょう」
互いに思いやり正しい行動を取ることで、この今の大変な時期を共に乗り切っていけるはずです。