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子どもの自立を阻害する子育ての10の間違い

自立できない子どもが増えていると言います。数十年前までは子どもにとって当たり前だったこと、例えば、子どもだけで外で遊ぶ、ひとりで買い物をする、夏休みにキャンプに行くなども、危険だからとさせない親も多いようです。たしかに世界には色々な危険があふれていますが、簡単で便利で安全な世界に子どもたちを閉じ込めておいては、子どもは自立できなくなってしまいます。

子育ての目的は、「子どもを守ること」ではなく、「子どもが自立して幸せな人生を送ることができるように支えること」です。この記事では、子どもの依存心を助長し、自立を阻害してしまう10の間違いをご紹介します。子どもが自分で判断し、自分で行動できるようにするためにぜひ参考にしてください。

Shoelaces

間違い1:先回りしてリスクを避ける

「子どもにイヤな思いをさせたくない」「痛い思いをさせたくない」そんな親心で、先回りしてリスクを消してしまっていませんか?子どもが「負の感情」を持つことは決して悪いことではありません。不快な思いや不安を経験して乗り越えることで子どもは成長します。もちろん危険なことをあえてさせる必要はありませんが、「かわいそうだ」という理由でリスクを避けることは子どもの成長のチャンスを潰すことなのだと考えて、見守ってあげましょう。

29/52 - Climber

間違い2:刺激を与えない 

特に小さいお子さんのいる家では、物音一つしない静かで片付いた部屋でお子さんを育てている人がいます。でも子どもの心と体は刺激に反応して成長します。ある程度の乱雑な環境や色や音がある方が五感が刺激されて、さまざまな能力が発達します。ただし、ゲームや電子機器の音や色は刺激が強すぎます。一番よいのは自然の中。外には色々な音や匂い、風などの優しい刺激があふれています。

Rune watching mobile

間違い3:わざと負ける、失敗させない

子どもと一緒にサッカーをしたり、ボードゲームをするときにわざと負ける親がいます。でも子どもたちは負けることを学ばなければなりません。

失敗も同じです。「成功体験」が大事だからといって、平らにした道でうまく誘導して成功させるようなことばかり繰り返していると、子どもたちは失敗を恐れるようになります。大切なのは「成功すること」ではなく、「失敗を繰り返してもあきらめずにチャレンジして成功すること」。

工作などでも、誰でもうまく出来上がるようにできたキットに頼らず、自分の力で何かを生み出す喜びを体験させてあげましょう。

Boy Playing Soccer with His Dad

間違い4:泣いたら気をそらす

子どもが泣いたり、怒ったりすると、自分で感情を落ち着かせるまで待つのではなく、お菓子や動画で気を散らしてしまっていませんか?でも、子どもにとって自分の感情と向き合うことはとても大切。外から気を散らしてしまうと、子どもが自分の内なる感情に向き合い、それをコントロールするチャンスを奪ってしまうことになります。

親は子どもの感情を否定せずに受け止めることが大切。話を聞いてあげたり、感情を共有してあげましょう。

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間違い5:叱るだけで責任をとらせない

子どもがジュースをこぼしてしまったらどうしますか?大声で叱りつけるけれど、後片付けは全部親がやってしまっていませんか?

子どもたちは自分がしたことの結果に責任を負わなければなりません。大声で叱るよりも、こぼしたジュースを拭かせる方がずっと大切。ただし、お子さんの年齢や能力にあわせてあげることは大切です。

Sunday Morning Breakfast

間違い6:お手伝いをさせない

現代社会は簡単で便利な機械にあふれて、家事も簡単になりました。そのため親が一人でやった方が効率も良く、子どもがテレビをみていてくれた方が楽だからと、子どもが手伝いたがっても家事の手伝いをやらせない人が増えているようです。

でも、遅かれ早かれ、子どもは親の助けなしに生きていかなければならない時が来ます。ゴミを出したり、食器を運んだり、洗濯物を洗濯かごに入れたり、畳んだり、生活の中で子どもができることをさせましょう。これは子どもに自信とスキルを与えることにもなります。

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間違い7:習い事で時間を埋める

音楽やスポーツなどの習い事をすることは、お子さんの興味を広げ、能力を伸ばす上で大切です。でも、詰め込みすぎて自由な時間がほとんどない子どもが増えています。子どもたちには、行動を監視されたり、指導されたりしない自由な時間が必要なんです。習い事ばかりでは受動的にしか活動ができなくなり、退屈から何かを生み出す創造力が奪われてしまいます。

The power of music

間違い8:一人にさせない
特に都市部では、外で1人で遊んでいる子どもは絶滅危惧種。「鍵っ子」ももはや死語かもしれません。親は自分の子どもが管理されていると安心し、一人で友達の家に行ったり、近所をぶらぶらと歩いていると不安になります。でも、ある程度の年齢になったら、一人でおつかいに行かせたり、友達の家に泊まりにいくことで、子どもたちは自分の家以外の社会を知ることにもなります。もう少し大きくなったら、一人で親戚の家まで行く、旅行の計画を立てるなどに挑戦してもいいですね。

Jump!

間違い10: ルールを決めない

子どもたちが自由に成長するためには、明確な枠組みが必要です。話し合って決めた明確なルールがあるからこそ、子どもは責任を持って行動することを覚えることができます。小さいお子さんなら、トイレのブラシで遊んではいけない、コンセントに触ってはいけないなどのルールからはじめ、ある程度の年齢になったら、テレビやゲームの時間などを親子で話し合って決めていきましょう。

Lucas

子どもの自立を促すことは子どもを突き放すことではありません。子どもが大人になって自立できるように、子ども時代に芯となる自信や安心を与えることが大切です。そのために、お子さんを信頼して、失敗や間違いをたくさん経験させて、色々な感情を一緒に受け止めてあげましょう。

プレビュー画像: ©️flickr.com/Gordon, ©️flickr.com/devinf