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子育て

【注意喚起】枝豆やピーナッツを子供にあげない方がいい 

子供に食べさせるものは、普段の食事だけでなくおやつでもなるべく栄養価が高く体にいいものを、思うのは当然のこと。体をつくるタンパク質を豊富にふくむ豆類や、不飽和脂肪酸、ビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含み、脳にいいとされるナッツ類は、おやつにしているという人もいるのではないでしょうか。

しかし、消費者庁はこれらの身近な豆類やナッツ類に対し、小さな子供の誤嚥による、気管支炎や肺炎、最悪の場合は窒息の可能性があるとして昨今、注意を呼びかけています。

ゼリーや柔らかいパンと違い、固さのある豆類なら誤嚥をしないのでは?と思いがちですが、大人と違い小さな子供は豆やナッツをすりつぶす奥歯がまだ生えそろっていなかったり、生えていたとしてもすりつぶすということが上手にできない場合もあります。

その場合、前歯で豆を噛んで小さくするのですが、なんらかの弾みで吸い込んでしまったり、舌に残ったままの破片を吸い込んでしまうと、それらが気管に入ってしまいます。

気管に入った豆類は自然に排出されることがなく、また、レントゲンにも映らないのだそう。この気道異物という状態に気づかずに放置してしまうと、ピーナッツの場合は、含有する脂肪酸が気管の粘膜を刺激し、肺炎を起こしたり、炎症し肉芽腫ができることもあるそうです。最悪の場合は、命に関わる事態に発生することもあります。気管に入った豆類が、水分を含み膨らんで気道や気管がふさがれ、窒息死してしまうという痛ましいケースも発生しています。

また最悪の場合とならずとも、豆が気管に入ると、咳き込む、むせる、ゼーゼーする、声がかすれる、顔色が悪くなるなどの症状が出てくるのですが、風邪と間違われることが多く、前述のようにレントゲンにも映らないため、病院でも正確な診断がされず、数回目にしてようやく気道異物と診断されることもあるそうです。

豆類の誤嚥は小さな乳幼児に限らず、10歳前後の小さな子供が留守番中に発生することもあるため、子供が突然咳をし始めたり、長引く咳、などの症状が出たら豆類を口にしたか確認し、気管支に異物が入り込んでいないか疑った方がよさそうです。気管に入り込んだ異物は気管支鏡をつかって取り出す必要があり、入院を伴います。

万が一誤嚥をしてしまったという時は、こちらに対処法が掲載されています。

豆やナッツの誤嚥事故件数は多くはないものの、これらの危険性を考えるとい小さな子供を持つ家庭では、豆類を子供に与えるのは避けた方がよさそうです。また、単体でなく豆やナッツ入りのお菓子やお煎餅も同様に危険を伴います。

この豆やナッツ類が原因による子供の気道異物については、医学関係者の間では実は30年以上も前からその危険性が問題視されていたのだそう。なかなか周知がされないこういった状況に対し、昨年4月にはNPO法人 Safe Kids Japan子どもの事故予防地方議員連盟が一般社団法人日本ピーナッツ協会に、包装袋のパッケージにも「4歳未満の子どもには、豆は食べさせないでください」といった表記をしてもらうよう要望書を送ったという取り組みがされています。

日常生活で子供たちが遭遇する危険を100%予防するということは非常に難しいことです。しかし、できる予防をしていくことでその危険を少しでも減らしていくことができます。

プレビュー画像:©︎Pinterest/ruru❤︎PLW 

【注意喚起】枝豆やピーナッツを子供にあげない方がいい