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マダニの生息場所は?マダニに噛まれたら!?マダニのことを知っておこう!
マダニは宿主の血を吸う寄生虫。家のなかに生息するダニとは違い、肉眼で確認できるサイズです。動物や人間にいったん付着すると、最長で15日間、宿主にぶら下がります。吸血されること自体には大きな問題はありませんが、マダニが怖いのは危険な感染症を媒介する可能性があるところ。マダニが媒介する感染症には日本紅斑熱やライム病、「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」などがあり、最悪の場合、死に至ることもあるのです。
マダニは吸血すると肥大します。完全に吸血したマダニは吸血前の100倍もの重さになるため、血を吸って大きくなった姿を見てマダニに気づくというケースも多いようです。
マダニは幼虫、若虫、成虫のいずれも吸血します。各発達段階の特徴をみていきましょう。
- 幼虫:白く、大きさは最大で0.5mm
- 若虫:大きさは1〜2mmで、体は白色から透明です。
- 成虫:大きさは2〜4mm程度で、赤色に近い褐色になります。人間など大型の動物を噛むのは主に成虫です。
マダニの生息地
マダニは、緑があって、湿っていて、涼しいところに広く分布しています。鹿やイノシシなどの野生動物が住む森、落葉樹林、雑木林などを最も好むのですが、民家の裏庭、茂み、公園、畑など、日陰があればどこにでも生息します。
マダニは木から落ちてくるのではなく、草の葉や枯れ枝などの地面近くにひそんでいます。そして人や動物が通り過ぎる際に宿主にしがみつくのです。通常、成虫は30~60cm、幼虫は0~50cmの高さに生息していると考えられます。
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マダニは低い位置にいるため、子どもは特にリスクが高いと言えるでしょう。子どもたちはマダニがいる場所、つまり茂みや背の高い草むらで遊びたがります。また、子どもの場合、マダニが頭部につくことも多く、感染症が中枢神経系に到達しやすいのです。
マダニの活動時期
マダニは春になると活動が活発になり、夏にかけて数も多くなりますが、秋や冬でも油断はできません。冬は葉の下やネズミの巣の中で過ごし、氷点下でも生き延びることができます。また、気温が5~7℃以上になると活動を開始するため、暖冬なら冬でも活動している可能性があります。
マダニに噛まれたら
もしマダニに咬まれても、慌てないでください。早めに対処できれば、感染するリスクは非常に低くなります。
マダニに噛まれた時は、
- なるべく早く取り除く
マダニが宿主に吸い付く時間が長ければ長いほど、病原体に感染するリスクが高まります。特にライム病のリスクは12時間後に高まります。
- 無理に引っ張らない
無理に引っ張って取ろうとするのは厳禁です。引きちぎると、マダニの口が体内に残ってしまうのです。一番いいのは皮膚科に行って取ってもらうこと。近くにすぐに対応してくれる病院があるなら、そちらに行きましょう。
自宅で処置するなら、ハンドクリームをつけるとマダニが呼吸困難になり、吸血を諦めて逃げ出すことがあります。また、吸血しているマダニに塩をのせて水で少し濡らし、しばらく置いてから、そっと取り除く方法もあるそうです。これらがダメなら病院に行きましょう。 - 病院に行く
患部が炎症を起こし、咬まれた部位の周りに赤みが現れたときは、すぐに医師の診察を受けましょう。咬まれて2週間以内に原因不明の発熱があったときや、患部の治癒が悪いときも迷わず病院に行くべきです。
マダニから身を守る方法
マダニに咬まれないためには予防策がなによりも重要です。
- 屋外では道を歩き、茂みや雑木林、背の高い草むらを避ける。
- 丈夫な靴と長ズボンを履く。草刈りやハイキングなどではズボンの足を縛るか、裾を靴下や長靴の中に入れておく。
- ダニを早く発見できるように、明るい色の服を着る
- 家にマダニを持ち込まないように玄関先で上着、作業着を脱ぐ
- 虫除けスプレーを使うと、数時間はマダニを寄せ付けないことができる
若いマダニに刺されても、痛みはほとんど感じません。ですから、野山を歩いたり、草刈りをした後は、服や体を注意深く確認することをお勧めします。また犬が散歩中にマダニに咬まれることもあります。散歩の後は全身をチェックしてあげましょう。
筆者もマダニに咬まれたことがあります。チクっとしたので確認すると、足に黒い丸いものがくっついていて、引っ張っても離れずにゾッとしたのを覚えています。幸い、クリームをつけてしばらくするとスッと取ることができました。
春から秋にかけて草むらや自然のなかに出かけるときは、マダニ対策を万全にしなければ、と改めて思います。
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