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DIY

真夏の水やりは自動で!素焼きの壺や植木鉢を庭に埋める 簡単便利な真夏の自動水やり器

夏にお天気の良い日が続くと、庭で育てている植物の水やりが心配になります。強い日差しで土があっという間に乾燥してしまうので、2日程度の外出でも植物は干上がってしまいます。

強い日差しの夏場は、熱帯地方で4,000年以上の歴史を持つ水やり方法 ”Olla”(オーヤ)が役立つかもしれません。

Ollaは、簡単に言うと、素焼きの壺を土中に埋めて、水を入れ、じわじわとしみでた水を植物の根に与えるする自動水やり法。詳しくご説明しましょう。

“Olla”(オーヤ)とは?

素焼きの壺による灌漑は、アフリカやアジアでは何千年も前からの伝統があります。Ollaという名前はスペイン語に由来し、「鍋」「ポット」のような意味です。素焼きの容器は表面が多孔質で、空気や水分を通しやすい特徴があります。

原理はとても簡単です。素焼きの壺を地中に埋めて水を入れると、水が壺の壁表面から滲み出し、じわじわゆっくりと周囲に水分を放出するのです。

素焼き壺灌漑(かんがい)法のやり方

まず地面に十分な大きさの穴を掘り、壺を土の中に埋めます。壺の周りを土で覆い、上部の開口部が土から数センチ出ている状態にします。大体、5リットルの容量の壺で1平方メートルくらいをカバーできます。

じょうろやホースなどで壺に水を入れます。その後、中に土が入ったり、蚊が産卵しないように壺の開口部を覆っておきましょう。

壺の大きさや天候によって変わりますが、水がすべて環境中に染み出すのに2〜5日程度かかります。ツボから水がしみ出すのは、土が乾燥しているときだけなので、無駄がありません。

注意する点

1. 水位を確認する

定期的に水位を棒などで確認し、容器が空になったら水を補充します。

2. 必要に応じて水やりも並行して行う

この方法によって通常の水やりが完全に不要になるわけではありません。暑い時期には追加の水やりが必要となることもあります。また、種まきしたばかりの植物には上から水をかけてあげる必要があります。

3. シーズンが終わったら

冬に気温が下がると、素焼き壺に含まれた水分が凍って、壺が割れたり、ヒビが入ることがあります。寒冷地では秋に必ず壺を掘り出しておきましょう。冬の間は、容器をきれいに洗って、次のシーズンにまた戻せるように霜の降りない場所に保管しましょう。

素焼き壺で水やりするメリット

ジョウロなどで水を上からかけても、水のほとんどは地面から蒸発してしまいます。地中の壺から水をしみださせるこの方法であれば、蒸発することがなく、必要な場所に必要なだけ水が届くため、非常に効率よく植物の根に水を与えることができます。

つまり、Ollaを使えば、夏場の水やりの回数を減らすことができ、時間と水まで節約できます。さすが、熱帯地方で長く使われてきた方法ですね。

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素焼きの植木鉢でOllaをDIYする方法

壺形のOllaは海外では人気があり、簡単に手に入れることができますが、日本国内では購入できないこともあります。そんなときは、素焼きの植木鉢を2つ組み合わせて、自分でOllaを作ることもできます。

下部の穴は、コルクや小さなタイル、陶器の破片などを接着してしっかり塞ぎましょう。その後、2つの鉢を合わせ、シリコンやタイル用接着剤、ホットグルーなどで水が漏れないようにしっかりとに接着します。

DIYしたOllaは、地面に埋める前に、水を入れて水漏れがないかどうかを確認してください。地面から2~3cmが出るように土中に埋め、水を注いだ後は穴に蓋をしておきましょう。

Ollaを使えば、暑い夏場の水やりを省力化でき、大切な庭の植物の乾燥を防ぐことができます。素焼きの植木鉢を2つ使ってDIYもできるので、ぜひ今年の夏、試してみてください!

家庭菜園の新しい形「キーホールガーデン」の作り方は、こちらをご覧ください。

プレビュー画像: ©Pinterest/suburbanfarmonline.com ©Pinterest/Elle Dee