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トリビア

意外と知らない日用品の正式名称15選 

私たちの暮らしをとりまく数々の日用品。何気なく普段から使っている、またはよく目にするものたちですが、意外な正式名称があることをご存知でしょうか。

今回は、いつもはつい「アレ」で呼んでしまう、日用品や身近なもの15の正式名称をご紹介します。クイズ感覚でぜひお楽しみください!

1.ホッチキスの針
ホッチキスの針、または芯と言えば、誰もが理解することができますが、実はこの針にも正式な名前があります。

正式名称は「ステープル」。ステープルというのは、本来電気コードなどを壁に打ち付ける際に使われるコの字状の釘のことを指しますが、形状が同じことからホチキスの針もステープルと名前が付けられています。

さらに驚くのは、ホッチキスという名前も名称だということ。明治時代に日本に初めて入ってきたのはホッチキス社製のものだったという経緯からホッチキスと呼ばれていますが、本来は「ステープラー」というのだそうです。

2.カレーの入っている容器のことをなんと言う?
洋食屋さんで出てくるイメージのあるシルバーのこちらの器。まるでランプのような先の伸びたこのオリエンタルな雰囲気が漂うこちらの容器の名前は…

「グレイビーボード」と言います。フランス料理で、肉料理などにかけるグレイビーソースを入れる容器として考案されました。実は、形状から容器を傾けてルーをライスに注ぐイメージですが、スプーンですくってご飯にかけるのが正式な使い方なのだそう。

3.金魚すくいで使うこれは?
子供の頃、夏祭りで誰もが挑戦したことがある金魚すくい。そこへ出向けば、自動的に店主から渡されるこの道具。名前を知る人なんて滅多にいません。

こちらの道具の名称は「ポイ」。名前の由来には諸説ありますが、金魚をポイポイとすくう動作に由来する説と、破れたらポイッと捨てるため、ポイと呼ばれるようになったと言われています。

4.醤油やタレが入っている容器の名前は?
最近では袋状のものが多くなりましたが、たまに見受けられる懐かしい醤油入れの容器。昔から使われているためさぞや渋い名前なのではと思いますが実は…

「ランチャーム」と言います。従来はガラス製や陶製の「タレびん」が普及していましたが、1957年(昭和32年)に大阪の旭創業(当時、旭食品工業)がポリエチレン製のものを開発製造。食事や料理をおいしく楽しく食べてもらいたいという想いから、ランチをチャーミング(魅力的に)ということで「ランチャーム」という名前になったそうです。(現在は商標登録済み)

5.ズボンのファスナーを隠す布部分の名前は?
「え、そんなとこにまで名前があるの?」と思う人もいることかと思いますが、名前があるんです。

その名前は「テング」。形状が細長い鼻を連想させることからテングとよばれているそうです👺

6.カーテンを留める紐の名前は?
カーテンを開けた時に広がらないように布や紐でカーテンをまとめます。その時に留め具となる部分の名前を知っていますか?

名前は「タッセル」。ラテン語で「留めるもの」を意味するTassauから由来していると言われています。

7.湯飲みの下に敷かれているこれ、名前は何?和製コースター?
普段家でお茶を飲む時は使いませんが、来客時などに使うこの受け皿。

正式な名前は「茶托(ちゃたく)」と呼ばれる、湯呑茶碗用の受け皿です。和製コースターとしてコースターが日本に入ってくる以前から利用されていました。江戸時代に中国からお茶を飲む道具として輸入された杯と杯台の代わりに、茶碗と茶托が使われるようになったと言われています。当初、輸入された杯台は錫製だったことから、錫製の茶托が最上とされましたが、現在では木製、陶器や磁器などさまざまなものがあります。

8. スープやカレーなどをすくうときに使うこれをなんと言う?

おたまでは?と思う人がほとんどのこの道具ですが、長い柄にカップ状のものがついたものの総称として「レードル」と呼ばれています。英語でもちゃんと「ladle(レードル)」と言い、おたまのように使うもの、料理を取り分けるもの、計量できるもの、また穴あきのものなど、さまざまな形状があります。

8. 仏像などに見られる丸まった髪の名前は?
これを見た時につい、あのパーマなんでないの?と言いたくなりますが、正式名称は…

「螺髪(らほつ)」と言います。仏像の頭髪を表す巻貝状の突起で、青瑠璃(るり)色をして縮れて右に渦を巻いています。仏陀(ぶっだ)の姿は、「三十二相八十種好(常人と異なる32の大きな特徴と80の細かな特徴)」という優れた点があると言われていますが、螺髪もその一つ。智恵と徳の高さを表していると言われています。

9. レジで会計するときなどにお金を置くこの入れ物は?
百貨店や衣料品店など、さまざまなお店でレジでの代金の受け渡しに使われる小さなトレー。名前は?と聞かれたら知らないという人がほとんどですよね。

この道具の名前は「カルトン」と言います。カルトンは、もともとはフランス語で厚紙やボール紙のこと、あるいそれらでつくられた皿のことを指す意味があるそうです。別名でキャッシュトレイとも呼ばれています。

10.プチプチ梱包材の名前は?
配送時の緩衝材として疲れ割れるプチプチ。正式名称ではないことは明らかですが、オノマトペが得意な日本人の私たちにとっては、プチプチはぴったりな感じがします。

しかし正式名称は「気泡緩衝材」と言い、ついそのままやんけ!と突っ込みたくなります。ちなみにプチプチは緩衝材や包装資材、プラスチック資材の製造を行う川上産業によって商標登録されています。

11.食パンの袋を留めているこのプラスチックの留め具は?
食パン袋を止めるにとどまらず、さまざまな用途に使えるこの留め具。名前を知っている人は少ないはず。

正式名称はちょっと響きがかっこいい「バッグ・クロージャー」と言い、もともとはアメリカのクイック・ロック社の創業者、フロイド・パクストンがリンゴの袋詰めのために開発したのだそうです。

12. 切手のまわりについているギザギザの切り取り線の名前は?
こちらも、こんなところに名前が?と思ってしまいますが、名前があるんです。

切り取り線の名前は「目打ち」と言われ、シートから切手を切り離しやすいように、小さな穴がミシン目のように開けられています。また、特殊なミシン目にすることによって切手の偽造を防ぐ意味合いも持っているそうです。

13.砂時計のくびれている部分の名前は何?
デザイン次第でノスタルジックになったり、おしゃれなモダンインテリアアイテムともなる砂時計。この独特のくびれ部分にも名前があります。

くびれの名前は「オリフィス」。オリフィスは別名を「蜂の腰」と言い、蜂の見た目に例えてその名前がついたそう。

14. 肉まんの下についている紙の名前は?
コンビニなどで販売されている、肉まん、ピザまんなどの中華まんの下には、紙がついてますよね。何気なくペロンと剥がす紙ですが、これにもちゃんとした名前があります。

その名前は「グラシン紙」。紙の原料となるパルプをよくすりつぶすなどの処理を行い、半透明で滑らかな外見をした紙です。蒸し器と中華まんがくっつかないようにする役割を持っています。

古い本によく見られる半透明のカバーに使われる紙も実は、グラシン紙。耐油性、耐水性が高いので、本の状態を保つのにも向いているんですね。

15. ガードレールの端部に設置される部材
道路脇に設置されているガードレールですが、先端のクルっとなった箇所の名前をご存知ですか?

名前は「袖ビーム」。なんとも印象的な名前で、袖からビームを出すなんてイメージがすぐ頭に浮かびそうですが、由来にはちゃんとした理由があります。袖は、建設用語で「両脇」「端っこ」を意味し、ガードレールの鉄板を「ビーム」(横木)と呼びます。そのため袖ビームと呼ばれています。ちょっと印象的な名前ですが、この袖ビームは、車両への衝撃を吸収する役割を果たしています。

日常生活でよく目にするものの、意外と知られていない正式な名前。由来なども含め、興味深いものが多いですね。みなさんはどのくらいご存知でしたか?

プレビュー画像:©︎Twitter/Uni_Vibe
出典:fundo, quizknock