脱プラ・オーガニック・電気自動車etc...それって本当にエコ?

地球温暖化の影響で世界各地で大規模な自然災害が頻発する現代、二酸化炭素排出量を抑える生活がトレンドになりつつあります。 プラスチック製品はできるだけ使わない、オーガニック食品を買う、電気自動車に乗るなどなど一見環境負荷の少なそうな行動ですが、かえって二酸化炭素を多く排出する結果になることもあるのです。もしかしたら間違っている?5つの環境神話をご紹介します。

1. コットンバッグはビニール袋よりも環境に優しい

マイクロプラスチックによる海洋汚染が注目を集める今、ビニール袋を使わないようにと綿素材のトートバッグなどを持ち歩いている人も多いはず。でも、綿素材を選べば環境に優しいかというとそうではありません。綿を栽培するには非常に多くの農薬、水もエネルギーも大量に使用します。さらにコットンバッグを輸送するのにも多くの二酸化炭素を排出します。コットンバッグは最低でも30回使わなければ、使い捨てのビニール袋よりも環境負荷が重いのです。

NEW Unicorn tote bag by Sirena con jersey.

丈夫で何度も再利用可能なプラスチック製の袋の方なら、5回使用すればすでに使い捨てのビニール袋よりも環境負荷が減ります。紙製の袋もプラスチック製の袋に比べて環境に優しいイメージがありますが、紙を作るにも有害な化学物質が大量に使用され、重量もプラスチックより重く、さらに一度きりの使用で捨てられる場合がほとんど。プラスチック製の袋よりも環境負荷が低いとは言えません。

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2. ガラス製の瓶はプラスチック製のボトルより環境に優しい

ペットボトルはリサイクルした場合でも、1本あたり239gのCO2を排出し、毎日使えば1年で87kgの二酸化炭素を排出することになります。ペットボトルは買わず、マイボトルなどを持ち歩くようにしている人も多いはず。でもコーヒーカップはどうでしょう?やはり紙を製造するには多くのエネルギーと化学物質を使わねばならず、1回きりの使い捨てで資源の無駄です。

ヨーロッパなどでは水もジュースもガラス瓶に入ったタイプがペットボトルよりは環境負荷が低いとして人気があります。使用済みのガラス瓶は回収・洗浄され50回まで再利用されます。

でも、問題となるのは輸送にかかるCO2です。ペットボトルよりも重たいので、輸送時に余計に二酸化炭素を排出します。さらに輸送ルートが長くなればそれだけ二酸化炭素排出量も増えるので、海外で瓶詰めされた水やワインなどを買えば、ペットボトルよりも環境に優しい選択とは言えません。

ガラス瓶に入ったジャムやピクルスなども同じで、長距離輸送されたものは環境に大きな負担をかけています。

Bokeh-Cola - Day 151/365

3. オーガニック・有機食品は体に良い

ドイツで行われた調査では、オーガニック・有機食品がそうでない農産物よりも体に良いという証拠は発見できなかったそうです。オーガニック・有機食品の方が検出される農薬量は少ないものの、通常の農産物に付着している残留農薬も人体には無害なのだそう。

健康を気遣うなら、栄養バランスの取れた野菜中心の食生活、エクササイズと禁煙を重視する方がオーガニック食品にこだわるよりもずっと効果的です。さらに野菜や果物の輸送距離が短ければ短いほど、鮮度が保たれるのでビタミンなどの栄養素の損失も防ぐことができます。どこか遠くで生産されたオーガニック・有機食品よりも、地元で生産された普通の野菜や果物を買った方が体に優しく、輸送にかかるCO2も軽減することができるのです。

Einkaufswagen in ALDI: Gesunder Einkauf mit Obst und Gemüse

4. オーガニック・有機食品は環境に優しい

オーガニック・有機農産物を生産するには、普通の農業よりも多くの農地を必要とするため、今よりもさらに森を切り開かなければならなりません。オーガニック・有機農産物の温室効果ガス削減効果は相殺されてしまうのです。

さらにオーガニック・有機農産物に使用される「ナチュラルな」殺虫剤は、ヨーロッパでは繰り返し批判の対象となっています。化学殺虫剤は特定の害虫にのみ作用するのに対し、オーガニック農法で使用される農薬は散布料は少ないとはいえ、昆虫一般に作用することがあるからです。それでもオーガニック・有機農家は農産物の規格よりも農産物自体の健全性、モノカルチャーを避けて多様な作物の栽培を重視する傾向にあるため、長い目で見れば環境にとっての負荷は少ないと言えるでしょう。

食肉に関しては、オーガニックと銘打たれたものは動物へのホルモン剤や抗生物質の投入量が少ないため、河川に流入する薬剤量も減少します。しかし食肉の消費量が減らない限り、環境と調和の取れた牧畜・畜産業は実現しないでしょう。

Neue einheitliche Kennzeichnung auf Fleischverpackung durch den Haltungskompass zeigt hier Premium-Sufe 4 mit Bio-Hackfleisch

5. 電気自動車は普通の車より環境に優しい

電気自動車の燃料となる電気も、石油火力発電で生成されたものであれば二酸化炭素排出量削減に貢献しているとはいえないでしょう。またバッテリーには多くのレアメタルが使用されており、山や森を切り崩すレアメタルの掘削を助長します。

それでも生産過程、エネルギー効率、パフォーマンス、直接・間接的なCO2排出量、寿命など様々な要素を比べても、電気自動車の方が石油燃料車よりも環境負荷は低いとされています。しかし電気自動車は環境負荷が低いと言い切るには、発電が石油燃料から太陽光・水力・風力・地熱などの代替エネルギーへの切り替えが進むこと、車両台数を増やさないことが前提となります。

Berlin - Potsdamer Platz - E-Mobility-Charging

化石燃料ではない「クリーンなエネルギー」を使っているからといって、電気自動車を多用すれば、環境面での意義は薄れるでしょう。大都市内の移動はできるだけ公共交通機関、自転車などの移動にするべきでしょう。

cross-way ( #cc )

いかに環境負荷・CO2排出量の少ない生活スタイルが求められる今、私たちの行動がどんな影響を及ぼすかまずはよく考えて行動したいものですね。

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