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パンをおいしく保管する8つのコツ
焼きたてのパンの香りって心が躍ります。パン屋さんで「焼きたてです!」と書かれた商品にはつい手が伸びてしまいますよね。でも、つい多めに買ってしまうと、次の日になってがっかりすることがありませんか?あんなに皮がパリッとして、中はしっとり、ふわっとしていたパンが、すっかりふにゃふにゃ、パサパサに…。
手作りのパンでも購入したパンでも、2日目、3日目もおいしく食べられるようにするには、パンを正しく保存しなければなりません。
そこで今回は、欧州に伝わるパンの鮮度とパリッとした食感を保つ保存方法のヒントをご紹介します。
1. パンの種類で賞味期限は違う
パンの賞味期限は種類によって大きく違います。目安としては、薄い色のパンは濃い色のパンよりも日持ちがしない、と覚えましょう。精製された小麦の白いパンは早く乾燥し、賞味期限も短くなるのです。ライ麦や全粒粉のパンは、正しく保存すれば比較的長い間、新鮮な状態を保つことができます。常温で長期保存したい場合は、ライ麦パンや全粒粉パンを選びましょう。
賞味期限の目安:
- ロールパンやクロワッサン:1日
- 食パンなどの小麦パン:2日
- ライ麦パン:3~4日
- 全粒粉パン:7〜9日
2. 短期保存の方法
パンも鮮度が大切。時間が経つほど味も落ちます。できればその日のうち、または次の日の朝食に食べるのがベストです。その日のうちに食べるなら、以下の保存方法をお試しください。
紙袋
ヨーロッパのパン屋さんの多くはパンを紙袋に入れてくれます。これは、パンが発する水分を紙が吸収してくれるため。特にフランスパンなどのハード系パンは、パリッとした皮の部分がふにゃふにゃにならないように適度に空気を通す紙袋での保存がオススメです。
ただし、2日目以降まで保存する場合は、紙袋だと水分がどんどん抜けて硬くなってしまうため、ビニール袋に入れて密閉するか、下にご紹介する方法で冷凍しましょう。
ブレッドケース
パンを保存するブレッドケースは、さまざまな素材やデザインが販売されていますが、木製や陶器など通気性のある素材のものがオススメです。湿度に応じてパンの水分を吸ったり逃がしたりするので、一定の湿度に保たれるのです。
ステンレス製やプラスチック製のブレッドケースを使う場合は、パンの湿度を適切に保つため、紙袋に入れてから保管することをお勧めします。
3. 保管に適した場所
パンを保管するのは、キッチンの乾燥した暗くて涼しい場所をお勧めします。温度は10〜15℃、湿度は60%以下が理想的です。
4. 冷蔵庫はNG
翌日以降まで保存する場合はビニール袋に入れて密閉します。そのとき、パンを冷蔵庫に入れてしまう人が多いのですが、これはおそらく最悪の保存方法。
パンの水分は、小麦粉に含まれるでんぷんによって結合されています。家庭用冷蔵庫内の温度帯では、でんぷんの劣化が常温の約3倍になります。つまり、冷蔵庫の中ではパンの鮮度は保たれず、どんどん乾燥してしまうのです。同じ理由で、焼き菓子も冷蔵庫では味が落ちてしまいます。
5. 温かいパンは冷ましてから
焼きたてのパンには、たくさんの水分が含まれています。熱を残したまま袋などに入れて保存をすると、水滴が発生してカビの原因にもなります。焼きたての温かいパンは、キッチンラックで完全に冷ましてから、ブレッドケースや紙袋に収納しましょう。
6. 常に切り口を下にして保存する
パンを切った後は、必ず切り口を下にして保存しましょう。そうすることで、乾燥を防ぐことができます。
7. 長期保存するには小分けして冷凍
パンを長く保存するなら、冷凍庫での保存がオススメです。なるべく素早く冷凍させるため、大きな固まりのパンはスライスやカットしたうえで、フリーザーバッグに入れて冷凍しましょう。冷蔵庫で保存した場合とは異なり、味を損なうことなく、約4ヶ月間冷凍保存することができます。
8. パンをもう一度焼き直す秘訣
パンを美味しく、パリパリに焼き直すには、パンの表面に霧吹きで水をかけるか、流水の下にさっとくぐらせて、200℃のトースターで数分焼きます。水分を含ませて高温で焼くことで外側はカリッとした食感になり、中はふんわり焼き上がります。
他にも、乾燥したパンを蘇らせる方法はこちらの記事をご参照ください。
冷凍したパンの場合は、凍ったままでも焼けますが、中まで火が入らないことを避けるため、自然解凍してから焼くことをお勧めします。
以上、パンの保存方法をご紹介しました。湿度が高い夏場は、パンにカビが生えやすいので、パンを買う時はその日に(または翌朝)食べられる量だけを買うようにすることをお勧めします。
プレビュー画像: ©flickr/Melinda Young Stuart