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エコフレンドリー

ノーベル賞受賞のイタリアの科学者が提案した省エネパスタ調理法

エネルギー価格の世界的高騰を懸念して、電気やガスの使い方を見直す人が増えています。

そうはいっても温かい食事は欠かせないもの。そのため、なんとか調理時のエネルギーを節約できないかと多くの人や企業があの手この手を考えています。

そんな中、イタリアの物理学者ジョルジョ・パリージ(Giorgio Parisi)が、パスタの茹で方に関してある提案をして、論争を呼んでいます。この提案が大論争を巻き起こした理由は、それが「パスタの茹で方」に関する提案だったから。

イタリア人はパスタが大好き。パスタの茹で加減に関しては誰もが一家言持っているといっても過言ではありません。

パリージは2021年にノーベル物理学賞を受賞した科学者ですが、最近Facebookのコミュニティにその方法を投稿しました。

省エネになるパスタの調理方法

まず、鍋に蓋をしておくこと。特に、お湯を沸かすときに鍋のふたをしておくと、これだけでかなりの省エネになります。お湯が沸いたら、いつものように麺を入れて、弱火で2分間茹でます。2分後にコンロの火を消し、蓋をして、予熱でパスタを茹で上げるのです。

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たとえば、8分茹でるスパゲッティの場合、まずスパゲッティを2分間茹で、火を止めてから、さらに8分間お湯の中に入れておきます。つまり、麺を茹でるのに8分ではなく、合計10分かかっているわけです。

これは火を消した後にお湯の温度が下がるため、パスタの茹で時間が少し長くなるため。調理時間は長くなりますが、このトリックを使うことで、パスタを茹でる際に合計47%のエネルギー節約になると試算されています。

この提案に対しては、イタリアのシェフたちからは次々に反対の声があがりました。彼らには譲れない調理法があるのでしょう。でも、家庭での調理では、上記の方法を試してみる価値はあるかもしれません。

他にも調理時の省エネに役立つ豆知識をご紹介しましょう。

1. 鍋のサイズ

Various dishes

鍋は必ずコンロにぴったりとフィットするものを使いましょう。鍋やフライパンがプレートより小さいと、エネルギーが無駄に消費されてしまいます。加熱する面積がコンロより大きいと、加熱に時間がかかり、これも不経済。調理器具のサイズも料理に合わせて選ぶとよいでしょう。1人前のパスタに巨大な寸胴鍋を使うのは、もったいないことです。

2. 新しい鍋

New Toy

新しい鍋も省エネに役立ちます。底が平らなので火の通りも早く、保温性も高いはずです。古い鍋は、磨耗や破損によって熱伝導が悪くなり、結果として無駄なエネルギーを使ってしまうことがあります。

3. それぞれの鍋にフィットする蓋

Day 225: Hey Good Lookin'

調理中に蓋をすることで、調理時間が短縮され、保温効果も高くなります。そのため、それぞれの鍋に適したフタがあると非常に便利です。

4. 水は必要最小限に

Cooking Potatoes

どんな料理でも、不必要に水を無駄にしないようにしましょう。ジャガイモなどを茹でる場合は、全体がひたひたに水で覆われていれば大丈夫です。

5. 電気ケトル

Kettle

お茶やコーヒーをよく飲む人は電気ケトルを手に入れましょう。コンロでお湯を沸かすより、ケトルで沸かした方が早いし、エネルギー効率も良いのです。

6. オーブンは余熱なしで

Zaterdag

多くの料理では、オーブンを予熱する必要はありません。さらに、パスタの場合と同様、焼成時間が終了する数分前にオーブンのスイッチを切って、予熱を利用しましょう。

ヒント:「コンベクション」機能がついているオーブンは、熱を均等に分散させることで「上下加熱」よりもエネルギーを節約することができます。

7. 少量の食事は電子レンジで加熱

Microwave, door open

少量の料理や飲み物は、電子レンジで温めましょう。コンロよりも消費電力が少なくてすみます。

ちょっとしたコツで、ご家庭で使用するエネルギーを大幅に減らすことができます。みなさんはどんな省エネ対策を実践していますか?

出典:freundin, verbund
プレビュー画像:©pinterest/vengodopoiltg, ©pixabay/jeshoots