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Lifehacks

ペットボトルを資源ごみとして出す時に気をつけたい事

暑さの続く日々、自宅で準備している麦茶やミネラルウォーターなど、冷蔵庫の冷たい飲み物の消費スピードが早まる季節。また、出先で水分補給にコンビニで冷たい飲み物を買う機会が多いことと思います。

この季節、溜まってしまうスピードが早いのが空のペットボトル。住んでいる地域の自治体によってペットボトルの処分方法が違ってくとは思いますが、多くの自治体でペットボトルは資源ごみとして回収されています。その際に、よく目にする注意事項が「ラベルを剥がすこと」「キャップを外すこと」ではないでしょうか。

新潟県柏崎市で社会福祉法人こすもすの会によって運営されているクリーンセンターは、資源ゴミとして出されるペットボトルの現状についてあるお願いをしています。

「気温38度の中、ペットボトルのラベルは全て手作業で剥がしています。お願いです、ペットボトルを出すときはラベルを剥がして出してください。そうしていただければこの作業をしないで済みます。」

こすもすの会が運営するこちらのクリーンセンターは、ペットボトルやビンと言った資源ゴミの選別作業や洗浄、及び資源物の搬出作業を行っています。しかし、資源ゴミとして回収されたペットボトルの中にはラベル付きのものも含まれており、そうした場合はラベルを手作業で1枚1枚剥がす作業が発生してしまうそうです。通常業務にプラスされるラベル剥がしの作業はクリーンセンターで働く人にとっても手間になるだけでなく、負担となる作業です。

ペットボトルは資源ごみとして回収されたのち、破砕・洗浄などの作業を経て、繊維やシート、または新たにペットボトルなどに加工され、製品として販売・活用されています。

ペットボトルは、ボトル本体がPET樹脂(ポリエチレンテレフタレート)、キャップがPP(ポリプロプレンなど)、ラベルがPS(ポリスチレンなど)という様にさまざまな素材からできています。そのため、ペットボトルをリサイクルし原料にするためには、ラベルやキャップと言った異物をあらかじめ取り除いておく必要があり、自治体などが利用者にこれらを取り除いて資源ゴミに出すよう呼びかけています。

キャップ部分のリングに関しては、取り外しが困難のため、利用者にお願いした場合はリサイクルよりも「面倒さ」が先立ってしまうという懸念があること、またリングごと粉砕機で細かくし、洗浄時にリングが取り除かれるという工程から、必ず取り外すようにとのお願いは敢えてされていません。(この除去作業にラベルやキャップが加わってしまうと、異物の混入率が高まるため、好ましくありません)

こうして作業されたペットボトルは、キャップやラベルと言った異物の混入が少なければ少ないほど、再生工場へ引き渡された時に高く買い取ってもらえるのだそう。

また、容器包装リサイクル法で定められた分別基準にもラベルやキャップの除去が入っているため、再生工場に引き渡すためには、これらも守られていなくてはいけません。キャップ、ラベルがついたままの状態の場合だと買取額が安くなってしまったり、異物の割合が高く再商品化できずに廃棄される可能性が高まってしまうそうです。

ペットボトル を資源ごみとして出す時、ラベルやキャップを外すことはリサイクルの過程において大きな役割を果たしています。しかし、ラベルやキャップを機械で綺麗に取り除く事は困難で、利用者一人一人が怠ってしまうと、そのしわ寄せは作業所で働く人々に行ってしまう結果に。

Twitterを通じ、こすもす作業所クリーンセンター(個人)さん(@q1ZiYurRCxjJMGW)が伝えたお願いには、多くのユーザーから反響が寄せられています。

中には暑い中での作業環境が悪いのでは、との指摘も見られましたが、休憩をこまめにとり暑さ対策はしているとのこと。

「クーラーをつければいいのでは」などの声もありますが、暑いためにラベル剥がしが大変なのではなく、ラベルを一つ一つ剥がす作業自体が大変な労力を要してしまうのです。

リプライの中には、同様の光景を見たという方も。

資源ごみについては自治体によってルールも違い、時に面倒と感じてしまうことがあります。でも、今回のお願いのように、再利用されるまでに関わる人たちの大変さを考えると、お互いに協力をしてできることはやっていきたいですね。

プレビュー画像:©︎Facebook/なぐも くみこ

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