プラスチックゴミがもたらすバリ島近海の海洋汚染はここまで深刻化している。

地上の楽園と言われるインドネシア・バリ島。手つかずの自然が多く残され、毎年世界中から500万人を超える観光客が訪れる一大リゾート地です。 しかし、最近このバリ島の近海で異変が起きています。

英国人ダイバーのリッチ・ホーナーは、インドネシア・バリ島の隣にあるペニダ島付近の海をダイビングしていました。近海にはマンタがたくさん生息しており、小さい魚に寄生虫を食べてもらう「クリーニング」をしに訪れるそうです。しかしリッチーが目撃した光景は、想像とはあまりにもかけ離れたものでした。それではリッチが撮影した当時の様子を捉えたこちらの動画をご覧ください。

そう、海の中は見渡す限りプラスチックごみで埋め尽くされていたのです。プラスチックのボトルやカップ、ストローにボリ袋など、その種類は実に様々。1万7000以上の島々からなるインドネシアは、中国に次ぐ世界第2位の海洋ゴミ排出国で、毎年海に排出されるゴミの量はなんと129万トンと言われています。

人間の手によって海にもたらされたこれらのプラスチックゴミは、のちに細かく砕けて有害なマイクロプラスチックとなり、それを食べた動物プランクトンを魚が食べ、さらにその魚をクジラやサメなどが食べ、食物連鎖の過程で有害物質の濃度が高くなり、生態系に悪影響を及ぼすのです。また、こういった有害化学物質の濃度が高い場合、発がん性があり、生殖能力の低下や、免疫力の低下につながると指摘されています。

日本では家庭から出されるプラスチックゴミは分別され国内でリサイクルされますが、飲食店などから排出されるプラスチックごみは今まで「廃プラスチック」として中国に輸出されていました。しかし、その中国が2017年の暮れに廃プラスチックゴミの輸入の全面禁止を決定、行き場を失った130万トンを超える廃プラスチックの多くは、ゴミとして埋め立てられ環境汚染が懸念されています。

英語にはout of sight, out of mind(見えなくなるものは忘れられる)という諺がありますが、何百年も何千年も分解されずに残るプラスチックゴミは、たとえ波に流されて見えなくなったとしても、姿かたちを変え、再び私たちの前に現れます。スーパーで買い物をする際には袋や容器を持参するなど、出来ることからプラスチック削減に貢献したいですね。

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