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ルバーブを生で食べてはいけない2つの理由 これさえ知っておけば安心!
ヨーロッパでは古くから親しまれている野菜ルバーブ。3月下旬から6月中旬にかけて、赤みを帯びたフキのような茎をスーパーなどで買うことができます。また、ケーキ屋、ジャム屋はこの時期、ルバーブの甘酸っぱいスイーツで賑わいます。
日本でもルバーブジャムなどをよく見かけるようになってきたので、スイーツ好きな人ならご存知かもしれません。
ヨーロッパでは、昔は生でもよく食べられていたルバーブですが、今では、生食には危険性があることがわかっています。ルバーブに含まれるシュウ酸が体に影響を及ぼす可能性があるのです。
シュウ酸とは?
シュウ酸は無味無臭の物質で一部の植物に含まれます。1769年に薬剤師であり博物学者でもあるヨハン・クリスチャン・ウィーグレブが、カタバミでこの酸を初めて発見しました。
シュウ酸は漂白剤として、あるいはサビなどの頑固な汚れを落とすのに使用されます。養蜂家は、冬に蜂の巣をダニから守るためにシュウ酸を混ぜたものをよく使います。
シュウ酸による栄養分欠乏
シュウ酸は少量であれば有害ではありません。しかし、マグネシウム、カルシウム、ナトリウムなどのミネラルと結合する性質があるため、シュウ酸を大量に摂取すると、重要なミネラルが体内で欠乏してしまいます。同時にシュウ酸は体内の既存のミネラルの蓄えも攻撃します。細胞に含まれるカルシウムと結合して不溶性のシュウ酸カルシウムを生成し、腎臓結石の原因となるのです。
鉄分が不足している人もシュウ酸の影響を受けます。シュウ酸が鉄分の吸収を抑制するため、気づかないうちに鉄欠乏症になっていることが多いのです。
シュウ酸による胃腸の不調
「シュウ酸を大量をとると中毒症状を起こすことがある」と栄養士のアンティエ・ガールは注意を呼びかけています。目安としては生のルバーブを2本以上食べないこと。敏感な人にはこの量でも多すぎるかもしれません。中毒症状として、循環器系の障害、嘔吐、下痢などが現れます。
ルバーブの安全な食べ方
ルバーブの茎は茹でて、でてきた灰汁(シュウ酸)をよくとってジャムなどにすれば、問題なく食べることができます。
それでも、どうしても生で食べないと気が済まない!という人や、煮込んでもシュウ酸の影響が気になるという人は、以下の方法でシュウ酸の影響を軽減することができます。
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乳製品と生のルバーブを組み合わせる。これはシュウ酸が体内に蓄えられているカルシウムと結合する前に、牛乳中のカルシウムと結合するため。
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赤いルバーブの茎だけを食べるようにする。熟したルバーブはシュウ酸の含有量が最も少ない。葉は植物全体の中で最もシュウ酸含有量が高いので食べないこと。
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皮をむくことでシュウ酸の含有量が少なくなる。
野菜なのにジャムやスイーツになるルバーブ。甘さを加えて加熱すれば、甘酸っぱさがクセになる美味しさです。お店で見かけたら初夏の味覚としてぜひ味わってみてください。