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【めったにないけど超危険!】命に関わる10の危険に対するサバイバルテクニック

現代社会では、生命を脅かすような危険な状況に身を置くことは滅多にありません。それでも、1分1秒が生死の分かれ目になるような状況に遭遇する可能性はゼロではありません。

この記事では、めったにないけれど遭遇の可能性がゼロではない危険な状況で、みなさん自身が生き残るため、あるいは被災者を助けるためのサバイバルテクニックをご紹介します。

1. アナフィラキシーショック

アナフィラキシーショックは、アレルゲン(食品、昆虫、薬剤など)との接触により血圧低下や意識喪失、脱力、呼吸困難をきたすような重度のアレルギー反応を指します。最悪の場合、命にかかわることもあり、即時の処置が必要です。

まずは落ち着いて、蜂に刺された、薬を服用したなどの原因を確認しましょう。アドレナリン自己注射薬または抗ヒスタミン剤が手元にある場合は速やかに使用した後、直ちに119番に連絡します。救急車が到着するまでは、側臥位(横向きに寝ている状態)で安静に待ちましょう。意識がない場合や呼吸が止まっている場合は、胸骨圧迫や口対口人工呼吸などの蘇生処置が必要です。

Allergy

2.  一酸化炭素中毒

一酸化炭素(CO)はストーブやヒーターの不完全燃焼、煙突の欠陥などで発生する無臭の気体です。血液中のヘモグロビンと非常に強く結合するため、CO濃度が上昇すると血液中の酸素の取り込みが阻害され、身体が酸欠状態になります。これが一酸化炭素中毒です。吐き気、頭痛、眠気、息切れなどの症状が現れ、最悪の場合、死に至ります。普段から暖房器具を使うときは定期的に換気をすることを忘れないようにしましょう。また、一酸化炭素中毒が疑われる場合は、直ちにすべての器具のスイッチを切り、窓をすべて開けてしっかり空気を入れ換えましょう。

キャンプなどでも、テント内の暖房器具の不完全燃焼により一酸化炭素中毒が起きる危険があります。冬のキャンプでは、安全のために、一酸化炭素アラームなどを携帯することをお勧めします。

Carbon Monoxide leaks can be deadly

3. 凍った湖や池での落水

湖や池に氷が張っていても、乗って遊んではいけません。氷のように冷たい水に落ちると、体温が急激に奪われるため、自力で這い上がることは極めて難しいのです。

それでも、もし落ちてしまった場合は、氷の上に這い上がり、腹ばいで岸まで這っていきましょう。氷が崩れて這い上がることができないなら、拳で氷を割りながら岸に近づくしかありません。

Ice hole; Moses Lake, Washington

4.  凍傷

極度の低温(氷点下)に長時間さらされていると、体の一部が冷たくなり、血流が減少し、痛みを感じはじめます。これを凍傷と呼びます。後遺症を残さないためには、すぐに暖かい環境に入ることが大切です。そして、すぐに濡れたり凍ったりした衣服を脱ぎ、厚手のウールなどの暖かい服に着替えましょう。温かい糖分の多い飲み物は体を内側から温め、寒さで失ったエネルギーを体に補給してくれます。凍傷の症状がひどい場合は、ぬるめのお湯やお風呂でゆっくりと体を温めます。ただし、お湯の温度は40°Cを超えないように注意してください。

Frostbitten in Austria

5. 車の水没

車に乗ったまま水没したときは、シートベルトを外し、窓やサンルーフを開けて、そこから車を離れましょう。ドアは水圧で開かなくなりますが、電子回路は短い時間なら作動します。

どうしても車から出ることができなければ、満水になるのを待てば、水圧のバランスが取れるためドアを開けることができます。しかし、車の中にいる時間が長いほど溺れる可能性が高くなるため、この選択肢はどうしても車から出ることができなかった場合のみ使用してください。

simulacro

6. キノコ中毒

キノコ中毒は嘔吐、下痢、腹痛、循環器系の障害、幻覚を引き起こし、最悪の場合は死に至ることもあります。キノコは同じ種類でも場所や時期によって形が違うため、専門家でも見分けることは困難です。そのため、医師は症状から原因や治療法を特定します。どのような症状がでたかを確認し、できるだけ早く救急電話をかけることが重要です。食べたキノコや嘔吐物を保管しておくことも大切です。

Likely toxic!

7. 大量出血

健康な成人の血流量は約5〜8リットル。1リットルの血液が失われただけで生命の危険があります。そのため、傷口から大量に出血している場合は、速やかに対処することが大切です。

まず、横になって、衣服は直ちに脱ぐか、切り取ります。次に滅菌されたガーゼやハンカチを傷口に強く押し当て、しばらく圧迫します。血が滲んできたら、包帯をきつめに巻いて血流を遅くして、血を止めます。傷口からの出血が止まらない場合は、119番に電話しましょう。

8. ヘビ咬傷

マムシやハブ、ヤマカガシなどの毒蛇に噛まれると、痛みや腫れだけでなく、頭痛、息苦しさ、吐き気、血液凝固障害などさまざまな症状が起こることがあります。映画とは違い、ヘビに咬まれても決して毒を吸い出してはいけません。パニックになると脈拍が急上昇し、毒が体内にどんどん広がっていくので、救急車を呼び、安全な場所で落ち着いて待つことが大切です。

snake

9. イノシシとの遭遇

イノシシは本来は穏やかな動物で、めったに襲ってくることはありません。しかし、200 kgの体重と鋭い犬歯を持つ野生動物ですから、刺激を与えると危険です。また、子連れのメスは特に攻撃的です。

イノシシに出くわしたら、落ち着いてゆっくり後ずさりします。相手がこちらを見ていたら、目をそらさずに立ち去ります。人間が急に動くと、イノシシを刺激してしまい、攻撃的になる恐れがあるため、急いで逃げてはいけません。登れる木があれば登って、イノシシが見えなくなるまで待ちましょう。

Wild boar

10. サメとの遭遇

サメによる人間への攻撃はまれですが、実際にサメによる事故は起きています。サメに遭遇したら、慌てて水しぶきをたてないようにしましょう。落ち着いてサメから目を離さず、決してサメに背を向けないでください。通常は、サメは好奇心が強いだけなので、数分すればその場から離れてくれます。

めったにないことですが、こちらから刺激しなくても、サメが人間を捕食しようと襲ってくることがあります。もしサメが攻撃してきたら反撃するしかありません。エラや目、鼻づらに蹴りを入れるのが効果的。相手が簡単な獲物ではないことがわかると、サメが諦めて逃げてくれることもあります。

Shark

ここに示されている状況はいずれも生死に関わる恐ろしい状況ですが、あなたの人生の中で現実になる可能性は低いでしょう。しかし、もしそのような危険な状況に陥ったなら、上記のヒントを思い出して、落ち着いて対応してください。

プレビュー画像: ©flickr/Scot Nelson ©flickr/Amy Meredith