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Lifehacks

ダイエットの黒歴史 かつて世間を騒がせたダイエット法10選

「我慢せずに理想の体重に!」「特定の食品を食べれば減量できる!」そんな夢のようなダイエット法がメディアに登場して、ブームを起こして消えていく。こうした現象を何度目にしたことでしょう。記憶に新しいところでは、ココナッツオイルダイエットや糖質制限ダイエットなどが流行しました。なかには危険だと社会問題になったものもありました。

この記事では、さらに時代を遡り、かつて欧米を中心に世界的ブームを巻き起こした歴史的なダイエット法をまとめてみました。

1. サナダムシダイエット

サナダムシダイエットは、19世紀末から20世紀初頭にかけて登場した歴史あるダイエット法。

サナダムシの卵が入った錠剤を服用し、お腹の中でサナダムシを飼うのですが、腸内でサナダムシは全長10メートルにもなるというホラー映画さながらの危険な方法。でも食べたいだけ食べながら痩せられる夢のダイエット法と信じる人が現代でもたまにいるのです。

tape worm

2. 喫煙

かつてタバコは減量に効果的だと考えられており、多くの女性たちが痩せるために喫煙していました。1920年代後半、ラッキーストライクの広告には「甘いものに手を伸ばす代わりにラッキーを」と書かれていたんです。

My Grandmother Hazel Fattu at work as Nurse

3. エイズ(Ayds)

エイズは1940年代に発売された食欲を抑えるチョコレート。1970年代から1980年代にかけて大ヒットしました。しかし、80年代の終わりに、ほぼ同じ名前のエイズ(AIDS)という病気が世間を騒がせたため、販売数は激減。その姿は市場から消えました。

AYDS Vitamin Candy 1950

4. 眠れる森の美女のダイエット

肥満に悩んだエルビス・プレスリーが実践していたと言われるダイエット法。睡眠薬を服用して、ひたすら眠ることで食事をとらないようにして痩せるというもの。摂食障害だけでなく、睡眠障害にもつながる危険な方法なので、絶対にやめましょう。

Two women sleeping on lawn chairs

5. クッキーダイエット

日中はクッキーを食べるだけ、夜は食事をしてもいい、という一見、夢のようなダイエット法が1970年代に医師により開発されました。しかし、1日に6枚のクッキーしか食べられず、夕食も300キロカロリー(合計800キロカロリー)までとかなり厳しいカロリー制限がありました。それでも、クッキーを食べて痩せるというキャッチーさが受けて、女性たちの間で大ヒットしました。

Cookie Diet 1, Point of Sale anthropology, 24-hour Walgreens, Hollywood, FL, USA.jpg.JPG

6. ベビーフードダイエット

マドンナやグウィネス・パルトローのパーソナルトレーナー、トレイシー・アンダーソンが考案したダイエット法。市販のベビーフードだけを食べて、体内をデトックスするというもの。ベビーフードは気軽に買えるうえに、栄養バランスがとれており、添加物なども含まれておらず、カロリーが少ないという点で説得力があったようです。多くのセレブたちがハマって話題になりました。

Damn babyfood, you scary.

7. 酒飲みダイエット

アルコールと肉というダイエットの大敵と考えられていた食品を2本柱とするダイエット法。野菜も一緒に食べますが、なによりもお酒と肉が食べられて痩せられるという点に飛びついた人が多いようです。1970年代に『VOGUE』誌が発行した『ボディアンドビューティブック』で紹介されたメニューでは、朝食から肉、卵、白ワインという構成でした。

mad men day

8. キャベツスープダイエット

キャベツスープダイエットは長く愛されているダイエット法です。もう流行らないだろうと思っていても、誰かが新しいバージョンを出してくるのです。

cabbage soup

9. 青色メガネダイエット

青は食欲減退色なのだそう。青色のメガネをかけて食事をすることで、食欲をコントロールして、食べ過ぎを抑制するという人間心理に働きかけるダイエットです。でも、食べ物を買ったり、食事を準備したりするときにもメガネをかけておく必要がありそうです。

Blue Sunglasses

10. HCGダイエット

HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)は妊娠初期に高レベルで見られるホルモンです。1950年代半ばに英国の医師によってHCGを使ったダイエット法が考案されました。HCGを3週間にわたり注射により投与しつつ、カロリーを制限した食事をとることで、空腹を感じることなく、脂肪の蓄積や抑えられると提唱したのです。しかし、HCGの効果を証明するものはなく、多くの医師がホルモン障害や血栓症などを警告しています。

ダイエットトレンドの歴史は長いのですね。きっと、これからも様々なダイエット法が考案され、人々を一喜一憂させていくのでしょう。でも、歴史を振り返ってわかるように、危険な方法が好まれることも多いため、「ダイエット」という言葉が入っている流行には十分に注意してくださいね。

 

プレビュー画像: ©Flickr/simpleinsomnia ©Flickr/watashivani