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ガーデニング

芝生のサッチングの4つのポイント

美しい芝生を育てるには、少なくとも年に1回はサッチングをする必要があります。サッチングとは「サッチ」と呼ばれる刈りカスや冬枯れした葉、苔などを除去して、空気、水、養分が芝生の根に戻るようにする作業。

サッチングは春の大切な芝生のお手入れのひとつですが、芝生を傷めないように作業するためにいくつかのポイントを押さえておく必要があります。

ここでは、サッチングの正しい方法をご紹介します。

サッチングが必要かどうか、どうやって判断するの?

植えてすぐの芝生にはサッチは蓄積していないのでサッチングは不要です。サッチングが必要かどうかは、簡単なテストでわかります。金属製の熊手を、圧をかけずに芝生に引き通します。刈りカスや苔がレーキに詰まった場合は、サッチングの時期が来ているということ。

サッチングをしないと、芝生の通気性や水はけが悪くなり、芝生の根に水や肥料を供給することができなくなります。その結果、根が平らになり、病気やコケ、雑草が蔓延することになるのです。

サッチングの適切なタイミングはいつ?

原則として、3月から10月の間であればいつでもサッチングができます。しかし最適なのは春。サッチング作業は芝生に一時的なダメージを与えてしまうので、芝生の成長が旺盛な春から夏前がベストなのです。

重要:サッチング前に、芝生をできるだけ乾燥させる必要があります。

サッチング前に肥料を与える

サッチング前の準備として、芝生に肥料を与えることをお勧めします。水仙の球根を植えておくと目安になります。水仙の花が咲く頃に、肥料を与え始めるのです。

その後、芝生を4cmの長さにまで短くします。2週間後、芝生が少し伸びてきたら、再度、3センチくらいの長さまで短くします。この手順により芝生を強くしておけば、その後、サッチングからの回復が早くなります。

サッチングのコツ

1. どの道具を使う?

サッチングの道具には色々なものがあります。

・レーキ

狭い場所であれば、レーキという熊手を使って手作業でサッチングを行います。ローラー式のものもあります。

・サッチングマシン

サッチングマシン専用のタイプと、芝刈り機のサブ機能としてサッチング機能が付いているタイプがあります。

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・電動サッチングマシン

電動サッチングマシンは、小型で軽量で作業が楽です。ただ、電源ケーブルがあるため、取り回しが少し面倒です。軽量なので、硬い地面では刃が芝を貫通できない場合があるので、この場合は、土嚢袋で重しをしてください。

・エンジン式サッチングマシン

ガソリンを使用するエンジン式は、広い芝生をサッチングするのに適しています。電源ケーブルの心配をする必要がないという利点があります。また、自重があるため、芝生の上にしっかりと乗ってくれるので、作業がしやすくなります。ただエンジン音がうるさいのが短所です。

2. サッチングマシンを正しくセットする

サッチングマシンには、鋭い刃が装備されています。使用する際は、刃が地面に軽く触れる程度にし、切り込まないようにしてください。サッチングが深すぎると芝生の根を傷つけるだけでなく、マシンの損傷を早めてしまいます。刃が芝生を2~3ミリ以上切らないように調節してください。

Old Swan House

3. 均一に進める

サッチングマシンで作業するときは、一ヶ所に長く留まらないように、素早く作業してください。まず縦に、次に横に、市松模様になるように作業してください。方向を変えるときは刃をあげましょう。

サッチングマシンにサッチの回収容器がない場合は、サッチング後にほぐれたサッチをかき集める必要があります。その後、裸地の部分に新しい芝生の種を蒔いてください。

A scarified section of grass

4. サッチング後の作業

庭土が粘土質で重い場合は、サッチング後に芝生用の砂を敷くとよいでしょう。こうすることで、土の中の空気バランスを改善することができます。1平方メートルあたり2~3kgの砂を使用します。年月が経つと、土の通気性がよくなり、コケが生えにくくなります。

サッチングの後は、芝生の隙間を早く埋めるために、しっかりと水やりをしましょう。

Old Swan House

サッチング作業を行うことで夏の芝生の美しさがまったく違ってきます。頑張ってお手入れをして綺麗な芝生を育ててください。

出典:ndr , my-beautiful-garden

プレビュー画像:© Pinterest/HGTV © Pinterest/Greensleeves Lawn Care