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しいたけの加熱は十分に|しいたけ皮膚炎に注意

秋になり旬を迎える食材のひとつ、しいたけ。栄養も豊富で風味もあるしいたけですが、実は気をつけたい事があります。

それは、しいたけ皮膚炎と言う症状。この症状はしいたけを食べた後、数時間〜5日以内に発症する事が多い皮膚炎で、胸、腹、背中を中心に激しいかゆみをともなう発疹が生じます。発疹は赤く線状で、それはムチで叩かれたり、爪などで引っ掻かれたりした痕のような状態になるそうです。

※以下の画像には一部衝撃的なものが含まれます。ご注意してご覧ください。

この激しい痒みの原因となるのは、ほとんどの場合がしいたけを生食をしたか、または不十分な加熱と言われています。しいたけに含まれる特定の成分(レンチナン、チロシン、チロシナーゼなど)が、原因物質として挙げられていますが、詳しい原因はまだはっきりとはわかっていないそうです。また、症状を訴えた多くの人がしいたけを食べた際ににアルコールも飲んでいるので同時に飲むアルコールの影響もあるのでは、とも考えられています。

この皮膚炎はアレルギー反応ではなく、誰にでもなりうる可能性があるとのこと。また、一度症状が出ると消えるまで2週間程度とのことですが、ひどい時は発熱・下痢といった症状も伴うそうです。

この季節は鍋に入れて十分加熱をするから大丈夫と思うかもしれませんが、生しいたけを料理する際は十分注意が必要になりそうです。また、稀に起こるケースとして乾燥しいたけの戻し汁の加熱不十分もその原因になりうるとのことで、こちらにも十分注意をしてください。

きのこ類で生食が可能なのは新鮮でかさが開いていないマッシュルームのみです。しいたけに加え、しめじ、えのき、エリンギと言った日常の食卓に登場するお馴染みのきのこ類は全て十分に加熱をしてから食べるようにしてください。しいたけのような皮膚炎だけでなく、重篤な食中毒を引き起こしてしまう可能性があります。きのこの生食による食中毒について詳しくはこちらをご参照ください。

低カロリー、食物繊維が豊富といった他に、悪玉コレステロールを下げ、血流を改善する作用や骨や歯を元気にしてくれるビタミンDなどを含むと言われ、健康的な食生活に欠かせないしいたけですが、生しいたけを焼いて食べる、鍋に入れて食べる際は、半生の状態で食べないよう気をつけてください。

※なお、発疹が生じた場合は、自己判断せず早めに皮膚科を受診し治療を受けるようにしてください。

プレビュー画像:©︎Twitter/somiyan1980