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これは勉強になる|#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮
白杖をついた方を見かけたら、皆さんはどうしますか?電車のホームや段差が多い道では、もしかして困っているのではと気になりますよね。でも声をかけたらびっくりさせてしまうのではないか、どんなふうに声をかけるべきか迷ってしまう、そんな経験をしたことがある人も多いかもしれません。
今回はそんな素朴な疑問を解消してくれる、あるハッシュタグをご紹介します。それが#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮です。
そこには実際に視覚障がいを持つ方や同行していた人たちが体験した、周囲の人にしてもらって嬉しかったことが紹介されています。同時に、そのエピソードはどれも胸が温かくなるものばかり。今回はそんなハッシュタグから、18のエピソードを紹介します。
1. 運んで来たメニューをクロックポジションでわかりやすく説明してくれた店員さん
4ヶ月ぶりにサイゼリアに行った。嬉しくてお料理たくさん注文しちゃったんだけど、料理を運んできてくれた大学生くらいの男の店員さんが、[ピザは12じ、サラダは 3じ、チョリソーは10じ方向に置きますね]って説明してくれて、もう、感動しすぎて涙出そうでした。#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮
— さくら?san (@sakura0221tea) June 28, 2020
クロックポジションとは、視覚障がいを持つ方に目の前の状況を説明する際、どこに何があるのかを時計の短針にたとえて知らせる手段。テーブルの上のものやお皿の上の料理の位置などを説明するときに、水平に時計の文字盤を置いたかたちを頭に描いて伝えます。
2. 通勤時のある出来事
#白杖通勤??? #視覚障害者が嬉しいと感じた配慮
地下鉄駅で。
おばあちゃま「エレベーターきたわよ」
私「のりまーす」
乗っていたお姉さん「どうぞー」
私「すいませーん」
おばあちゃま「ありがとうね」
到着階で。
お姉さん「どうぞー」
おばあちゃま「お先にどうぞー」
私「どうもー失礼しまーす」— ふつこ (@tenjisurasura) June 27, 2020
歩き始めたら、さっきのおばあちゃまが「あららそこは段差で危ないわよ」と心配そう。
「あの、この先の点字ブロックがあるとこまで一緒に行ってもらえますか」と尋ねたら「いいわよ。私おせっかいなとこがあるからお願いしてもらえてよかった」なんて言ってくれた?#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮— ふつこ (@tenjisurasura) June 27, 2020
3. 引継ぎもバッチリです
通勤の時に何度も誘導してくださった駅員さんが、別の駅に異動になるそうです。
「今日で最後なんです。これからも、別の者がお声掛けに来ますから、安心してくださいね。」
ご配慮ありがとうございます??
でも、寂しいなぁ?#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮 #阪神電車 #白杖通勤— じる (@kogemoo023) March 30, 2020
4. コロナの影響はこんなところにも
通勤ルートの歩行訓練がコロナで延期していて毎度違う場所で迷う?
行きはバス降りて駐車場に入ってしまい、帰りはバス停通り過ぎて、ここはどこ??
優しい人が助けてくれて一緒に目印も探してくれた?
次は目標物確認できるかな?#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮— るる♪ (@rururu090704) June 2, 2020
5. バスの運転手さんの粋な気遣い
みんな聞いてくれ!
さっきのったバスの運ちゃん最高だったぜ!
バスが目の前に止まった瞬間、「入って左側の1番目の一人がけの席があいています。」って教えてくれたぜ!
わかりやすいし、その配慮に痺れたぜ!#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮— ニック (@wasawasasawawa) May 19, 2020
6. 小さな子供の声かけが心に沁みます
方向の伝え方が話題ですが、街歩いてる時に突然小学生くらいの子が、すみません!と言うのでどうしたのかなと思ったら、「このまま歩くと停まってる車にぶつかるから2時の方向によけてください。」って言ってくれてよく知っているなぁと嬉しかったし、助かりました。#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮
— 笛田ちひろ(RN.笛吹亭リコーダー)〜ライブ配信もしてます。 (@chihiro_fueda) June 30, 2020
7. 優しい職場からのサプライズ
職員さんたちが訓練の先生からアドバイスをもらってわたしのことを考えてくれて
階段にわかりやすい黄色ですべり止めテープを貼ってくれた❗️地下鉄のように見やすくなってて朝出勤してびっくり!
ありがとうございます。
弱視のわたしにはとてもわかりやすいです!
#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮 pic.twitter.com/NXsK9CfyRF— 優❣️白杖使いの無虹彩ガール❣️ (@yuu_ssm) May 25, 2020
8. ソーシャル・ディスタンスの陰で起きていたこと
せっかくのタグなのでこの機会に知って貰えたら。ソーシャルディスタンスとか今や当たり前とされてるコロナ対策が分からない、触らない、喋らないが死活問題になることがよくあるので知って貰えるとありがたいです。気にしないで腕掴まってと言われると嬉し泣きです。#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮 pic.twitter.com/YCPTrVHsst
— 笛田ちひろ(RN.笛吹亭リコーダー)〜ライブ配信もしてます。 (@chihiro_fueda) June 30, 2020
9. 自力チャレンジを後押しする素敵な声かけ
この前、ドリンクバーを自力チャレンジしてみようと、機械に顔を近づけて、かなりの時間必死に見ようとしてたらお店の人が声かけてくれた?
これ、何が嬉しかったかって、かけてくれた言葉が「やりましょうか?」ではなく「読みましょうか?」だったこと✨#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮— 小林直美☆ブラインドライターズ (@nao_smile29) July 28, 2019
10. 雨音が日常の世界を掻き消してしまう
ちょっと買い出しと銀行に行こうと思ったら、タイミング悪く暴風雨?
ただでさえ音が頼りなのに、全く音が聞こえなくて、仕方がないのでそれぞれのスタッフさんにお願いして、最終的に家まで送ってもらっちゃった?
梅雨の時期は嫌い
皆さんありがとうございました #視覚障害者が嬉しいと感じた配慮— ?ゆなねこ? 全盲×芸能事務所所属 ノンフィクション電子書籍出版しました? (@yuna89598142) June 30, 2020
11. その一言がとても嬉しかった
白杖を見て、会計済みのカゴを台まで運んでくれる店員さんが多い。先日は「右側のほうの台に置きますね」と、ひとこと添えてくれた方がいた。いつもお釣りをしまいつつ、どこに運んでもらったのか目で追うのが大変なので、このひとことが本当にありがたかった。#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮
— kano (@kano47) March 6, 2020
12. 信号待ちしていたら
#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮
街で声かけてもらうだけで嬉しいんだけど
今日は信号待ちをしていたら横にいた小学生位の男の子に 青になったよ
って声掛けてもらったんだけど
何がうれしいかって
他にも大人の人が何人かいたのに小さな子に声かけてもらったことがめっちゃ嬉しい— コーイチ@白杖 (@kooking1975) November 30, 2020
13. 自転車のお姉さんも
白い杖を持ち、信号のない横断歩道で車の音を聴きながら渡れそうなタイミングを待っていたら、前から渡ってきた自転車の若い女性が自転車から降りて、一緒に横断してくれました。#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮
— 大川和彦 (@tqj00070) January 15, 2019
14. 細かな気遣いが安心させてくれる
昨日電車の乗換を手伝ってくれた男性が「どの辺に乗るとわかりやすいですか?」と聞いてくれ、乗せてくれた後に車両番号を教えてくれた。これってどの辺に乗ったかイメージできるし、降りた後の方向もわかって安心できます。 #視覚障害者が嬉しいと感じた配慮
— misachan (@misa_00) January 22, 2019
15. とっさの一言が助かります
駅に向かう歩道のない狭い一方通行で自転車が近づくの気配。
と、「自転車が左側を通ります!」の声。
傍にいた方からの声と思いきや、自転車に乗ってる方本人からだった。短いけど優しさが溢れる一言?#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮— ペドロ(PedroRojas) (@Pedro_Rojas_D) October 9, 2019
16. 駅の階段の往復もなんてことない
駅の階段を降りようとしたらその階段を上がってくる人が多く立ち往生してたら、お姉さんが「私が前歩いてあげるから付いてきて」と言って降りる道筋を作ってくれた上、降り終えるとその人はまた階段を上っていった。自分が降りるついでじゃなかったのか…ありがとう#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮
— ねこども?猫の子供っぷりと子供の猫っぷりが好き (@nekodomo3) August 14, 2019
17. これは盲点
実は一番困るのはトイレ。特に流すボタンがどこなのかがわからなくて5分以上探すことがよくあるので、トイレに連れて行ってもらった時に「ここがペーパーでここが流すボタンね」と私の手をそこに誘導しながら教えてくれる方々は本当に天使だと思っている #視覚障害者が嬉しいと感じた配慮
— オギ (@ogina_PTN) January 12, 2017
18. 決めつけない優しさ
久しぶりに♪
#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮
バスで通勤しています。席が空いていることを教えてくれる運転手さんや乗客の方も多いです。でも、
①席が空いてますよ
②すぐ右横の席が空いてますよ
③すぐ右隣の席が空いてますけど、よろしいですかね
③を聞いた時、選択肢があるようで超嬉しかった— 視覚障がいとわたし (@with_imp_vision) May 19, 2020
番外編:教えてもらったこと
#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮
#タグと少し違うけど
声をかける勇気がないときに、とんとんって手でしちゃったら、めちゃくちゃびっくりされて、怒られながら案内した。
まずは、お手伝いしましょうか?と声をかけてから、触れてあげてください。
これだけで、相手の不安は減りますよ。— おかちゃ。のんびり過ごすの巻 (@okachamen) June 29, 2020
このエピソードから感じるのは、視覚障がいを持つ側からの視点であることから、彼らがどのような時に、どんな助けが必要で、日常どんな場面で困っているかというのがダイレクトに伝わり、とても興味深く、気づきが多いということ。
実際にこのハッシュタグ付きのツイートには、白杖を持っている人を目の前に声をかけていいか、助けたいけどどうするべきか迷って声がかけれなかったという人が数多く見られました。また、だからこそとても勉強になったという声も。
このタグ初めてしったけど、すごくいいな
さらっと気遣いできるヒントがたくさんあるわたしは雨の日に傘がなくて困っている様子の方に傘さして駅まで案内したことくらいしかないけど、もっともっと役に立ちたいと思った
— くるみわり (@nutcracker_1892) June 29, 2020
SNS上での人間関係に心が疲弊しがちな近年ですが、こんな風にTwitter上に広がる優しい世界に多くの人が温かい気持ちになり、また「お手伝いしましょうか?」と声をかける勇気をもらえたようにも思えます。優しさの連鎖がこれからも続きますように。また以前紹介した、白杖SOSの記事もぜひご一読ください。
プレビュー画像:©︎Facebook/Takashi Ohno