害虫対策
紙を食い荒らす虫「紙魚(シミ)」の駆除と予防の方法
紙魚(シミ)という虫をご存知ですか?
体長1センチほどの銀色のフナムシのような不気味な虫です。得体の知れない虫なので、家の中で目にしたときのショックはG以上とも言われます。
この記事では、紙魚の生態と駆除・予防の方法をご紹介します。
紙魚(シミ)とは?
紙魚は銀色、種類によっては黒い鱗状の皮膚が特徴で、頭の上に2本の長い触角を持つ昆虫です。魚のようにうねうねと動くので、英語ではsilver fish (銀色の魚)と呼ばれます。
紙魚は極度の光線恐怖症。人間の住居に生息していますが、日中は暗い隙間などに潜んでいます。基本的に湿度の高い暖かい部屋を好み、暗くなってから活動します。
紙魚は危険?
紙魚は、人間や動物に健康被害を与えることはありません。それどころか、この小さな生き物はとても役に立つこともあるのです。ハウスダストやダニを餌にしてくれるからです。でも、名前の通り、紙を好んで食べるので、大切な本に損傷を与えたり、キッチンで袋や包装を食い荒らし、食品を汚染する可能性があります。
紙魚を駆除するための4つのヒント
紙魚は基本的に人畜無害なので、押し入れや浴室で紙魚を発見したとしても、すぐに駆除業者を呼ぶ必要はないでしょう。以下の方法で紙魚を駆除したり、家から追い出したりすることができます。
1. 湿度を下げる
紙魚が好む環境は、日の当たらない湿度の高い場所。なので、浴室や押し入れなどで発見されることが多いのです。具体的には湿度が70%前後が紙魚にとっての快適な環境。
招かれざる客を追い払うには、部屋を換気することが大切です。紙魚を寄せ付けないためには、40~60%の湿度が理想的です。
紙類を押し入れなどに収納している場合は、定期的に外に出して、日当たりと風通しのいい場所で「虫干し」しましょう。
2. トラップで撃退!
ここでは、紙魚は罠に誘い込んで一掃する方法をご紹介します。
ホウ酸団子
ホウ酸団子は市販のものでもいいですが、身近な材料で自作もできます。紙魚はでんぷん質を好むので、じゃがいもを使うのがおすすめです。作り方は、マッシュしたジャガイモ1個にホウ酸小さじ1、お好みで小麦粉、砂糖などを追加して、適量の油と一緒に袋に入れて混ぜましょう。耳たぶほどの硬さになったら丸めて、2日ほど干せば出来上がりです。
注)ホウ酸団子は有毒です。お子さんやペットが口に入れたり触れたりしないように注意してください。
重曹またはベーキングパウダー
重曹(ベーキングパウダー)小さじ2杯と砂糖小さじ1杯を混ぜ、床の上、特に割れ目やヒビの近くに餌をまきます。紙魚は重曹を食べて肥大化し、最後には死んでしまいます。翌日、掃除機で餌を吸い取ることをお忘れなく。
ジャガイモ
ホウ酸団子作りが面倒であれば、ジャガイモをそのまま置いておくだけでもトラップになります。ジャガイモを半分に切り、中身を少しくりぬき、側面にも小さな窪みをつけます。次に、くりぬいたジャガイモの切り口を下にして紙かホイルの上に置きます。集まってきた紙魚はジャガイモの下に潜り込むので、紙魚とジャガイモを一緒に処分して一網打尽にしましょう。
3. アロマで追い払う
駆除するのではなく、追い払いたいという方は、アロマを使うと簡単です。水とラベンダーオイルを混ぜたもので水拭きするか、ラベンダーのアロマを焚いてもいいでしょう。紙魚はラベンダーの香りが苦手なので、居心地の悪い場所から自分から逃げ出してくれます。
ちなみに、レモン汁やお酢にも同じ効果があります。
4. 侵入経路や隠れ場所をなくす
紙魚は日中は隙間に潜んでいます。そのため、バスルームやキッチンなどのひび割れは格好の隠れ場所。目地が破損していたり、ひび割れがある場合は、しっかりと塞いでおきましょう。
紙魚は他の害虫と比べると基本的に無害です。でも、大切な本に被害があるのは困りますね。また、家の中でクネクネと素早く動く虫と共存するのは無理!と思う人も多いようです。家の中で紙魚を見かけたら、上記のヒントを参考にしてください。
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出典:haus , dm , bildderfrau
プレビュー画像:© Flickr/Jean-Raphaël Guillaumin ©MediaPartisans