Lifehacks
見知らぬ人から友達リクエスト?SNS詐欺を見分けるには?
Facebookなどのソーシャルメディアで、面識のない海外の人から友達リクエストが舞い込んできたことはありませんか?見知らぬ人に友達リクエストを送ること自体は違法行為ではありませんが、その人はあなたを詐欺のターゲットとして狙っている可能性があります。
単に友達になるだけなら、と気軽に承認してしまう人もいるでしょう。すると、有望な投資先を紹介されたり、魅力的な異性から交際を申し込まれたり、秘密の取引を持ちかけられたりす、上手い話が転がり込んでくるのです。手口はさまざまですが、すべては被害者の信用を得た上で、お金を引き出すことを目的としています。
この記事では、詐欺の見分け方や、ソーシャルメディア上の詐欺から身を守る方法についてご説明します。
詐欺の手口
詐欺師は色々な方法であなたに近づいてきます。
- 国際ロマンス詐欺(親密になった相手に送金させる)
- 身分詐称(例:海外に派遣されている兵士から私財を受け取ってほしいなど頼まれる)
- 金銭の虚偽の約束(例:遺産を相続してほしいなど頼まれる)
- 仕事の紹介(例:うまいビジネスや儲け話をもちかけられる)
こうした詐欺に共通しているのは、加害者がターゲットのお金を手に入れようとしていることです。
特に国際ロマンス詐欺には注意が必要です。ひとり当たりの被害額が桁違いに大きいのです。
国際ロマンス詐欺の手口
最初は何気ないネット上のやりとりから始まります。詐欺師たちは、オンラインデートサイトやソーシャルメディアでターゲットを探し、自分に興味を持ってもらうために、波瀾万丈な身の上話や愛する人との別離について話し、相手の同情を買ったり、真面目な印象を与えようとします。
詐欺師の多くは、米国の兵士、建築家、エンジニア、コンピュータの専門家、医師などを装います。写真はしばしば盗用されたもので、魅力的な男性が写っています。ほとんどの場合、アメリカやヨーロッパ諸国にいるように装いますが、実際にはそうではありません。
もちろん詐欺師には女性もいます。女医、看護師、女優、ビジネスウーマンなどを装い、盗用あるいは盗撮した写真を使います。
詐欺師はターゲットとネットで交流を深めながら、恋愛感情をほのめかし、次第に相手を口説き落とします。こうして感情的な依存関係を作り出したうえで、あの手この手で金銭を要求するのです。たとえば
- 日本への渡航のためにお金が必要
- 別れた妻との間の子どもの手術のためにお金が必要
- 旅先でパスポートやスーツケースを盗まれた
- 未払いのホテル代を払わなければならない
- 航空券代、ビザ代、弁護士費用、出国料等を支払わなければならない
詐欺師の巧妙な手口
詐欺師は、一度も会うことなく、被害者の日常生活に欠かせない存在になることを目指します。朝のロマンチックなメール、仕事が終わってからの何時間にもわたる電話など、最初はお金のことではなく、家族や愛、そして共通の未来についての会話が交わされます。詐欺師たちはしばしば亡くなったパートナーや子どもについてのドラマチックな身の上話を作り上げ、相手に自分を信用させるのです。
会う約束をする頃、詐欺師は仕事や家族の都合で突然出張に出たり、日本への渡航を計画します。ここからが金銭的な請求の始まりです。詐欺師は「すぐにお金が必要」という逼迫した状況を装い、現金送金を求めます。
このときも自分がどれだけ相手を愛しているかを訴え、プレッシャーをさらに強めるために自殺を予告する詐欺師もいます。
最近では、現金だけでなく、身分証明書を要求する手口も増えています。共同口座を開設するという説明で、被害者にパスポートのコピーを送るように要求するのです。IDカードは簡単に偽造できるので、どのような場合でも身分証明書のコピーを送ってはいけません。
詐欺師を見分けるコツ
- 特殊文字を使ったチャット名
- ほとんどの詐欺師は英語で会話をしますが、中には日本語で書いている人もいます。しかし、スキャミングには翻訳ツールが使われているため、奇妙な文章構成や多くのスペルミスがあります。
- 軽装の美しい写真で誘う女性や制服を着た男性のプロフィール写真
- 相手が西アフリカ、ロシア、東南アジアに関係している場合は、それが家族や仕事であるかどうかに関わらず、最大限の注意が必要です。
- お金や共同口座を要求した時点で、それが詐欺であることは明らかです。被害者が拒否すると、詐欺師は別の方法を考えます。例えば、以下のようなものです。
- 偽造小切手を送り、現金化してほしいという
- 日本に招待してほしいという願望(被害者の費用負担による滞在を含む)
- 自分の目的のために被害者を悪用すること(違法な小包を第三者に送ることを含む)
警告 :偽造小切手や違法な小包を使った詐欺に引っかかると、あなた自身が告発されることになります。
詐欺師かな?と思ったら
怪しいと思ったら、その人の名前に「scammer」を加えてGoogleで検索してみましょう。あるいは、Googleの画像検索で写真を検索すると、盗用していることが分かります。
詐欺の対処法
詐欺師からの要求は無視し、いかなる場合でもお金を振り込まないでください。また、小切手を現金化したり、小包を転送などもしてはいけません。
もし詐欺の被害にあってしまい、送金してしまうと、事後にとれる対策はわずかです。まず、すべての証拠を確保してください。メールやチャットの履歴を、クラウドや外部記憶媒体に保存します。
詐欺師のほとんどが海外から行動しているため、責任を追及することは困難です。それでも警察への通報は必要です。詐欺グループの拠点が日本にもある場合など、逮捕や捜査につながる場合もあります。
また、詐欺師との連絡は完全に絶ち、メッセージにも電話にも出ず、ブロックして、ソーシャルメディアに報告しましょう。新しいメールアドレスと電話番号を取得し、友人にも警告しましょう。
残念ながら、詐欺師があなたに友達申請すること自体は違法ではありません。しかし、詐欺行為にあわないためには、知らない人からの申請はブロックするのが一番です。手口はますます巧妙になっています。くれぐれもインターネット上では冷静かつ慎重に行動してください。
出典: polizei-beratung
プレビュー画像: ©Flickr/Christopher