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ヘルスケア

がぶ飲みは逆効果|熱中症を予防する水分補給の方法

高温多湿なこの季節は、屋外・屋内に限らず熱中症になるリスクが高いため、毎日のように注意が呼びかけられています。

熱中症予防にまず大切なのが、水分補給です。暑い夏に体は汗をかくことで体温調整をしています。そのため、汗で失った水分を補給しないと体内は水分不足となり、体温調整ができなくなって熱中症になってしまいます。

水のがぶ飲みは逆効果

体の温度調整に重要な役割を果たす水分補給ですが、水分の摂り方を間違えている人が少なくないと言われています。暑い日に出かける前や帰宅したときに、水を一気にたくさん飲んで「水分補給ができた」と思っていませんか?

人の体は体重の約6割が水分を占めており、1日を通し2.5リットルもの水分が出入りしていると言われ、体内の水分量を維持するため毎日1.2~2リットル程度の水を補給することが必要とされています。

しかし体が一回の水分補給で吸収できる量は200~250ml。そのため水分補給と言って一度に大量に水をガブ飲みしてしまうと、血中の塩分濃度が薄まり、尿も多く出てかえって脱水になりやすいのです。

ひどい時は水中毒になる可能性も

体が吸収できる以上の水分をとってしまうと、頻尿による脱水の他、症状が悪化すると「低ナトリウム血症」という症状に陥る危険もあります。これは水中毒とも呼ばれ、頭痛や嘔吐、むくみに加えて、重症の場合は意識障害を起こしてしまうこともあると言われています。

熱中症や水中毒を予防する水分補給の方法

よかれと思った水分補給で体に思わぬ負担を与えないためにも、水分補給時は以下のポイントを押さえておくと良さそうです。

1回に飲む量はコップ約1杯分(200〜250ml)

血中の塩分濃度を極端に薄めないためには、一度に取る水分量はコップ1杯ほどにしておきます。夏は汗をよくかくため、1時間にコップ1杯の水を飲むようにします。(運動中は汗を大量にかくため、20~30分ごとに水分補給をしてください)

水分補給は喉が乾く前にする

熱中症対策の水分補給では、喉が乾く前に水を飲んでおくことが大切。喉が渇いたと感じた時には、すでに体は渇いている状態です。

塩分補給も忘れずに

汗にはナトリウムが含まれており、汗をかくことで体内のミネラルバランスも崩れがちです。そのため、水分と一緒に塩分の補給も忘れないようにします。水分だけ補給し続け、体液が必要以上に薄まると、体が自然と「これ以上水は必要ない」と判断して水を飲みたくなくなり、知らず知らずのうちに脱水→熱中症になるという危険性もあります。

暑さが厳しくなるこれからの季節、水分補給だからと水を一気にガブ飲みしてしまうと、逆に体の不調を招いてしまうことになりかねません。くれぐれもお気をつけ下さい。

以前紹介した熱中症対策記事も併せてご覧ください。

【熱中症対策】体のミネラルバランスを整える塩バナナ
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プレビュー画像:©︎Pinterest/wcnc.com
出典:Newsポストセブン, サツドラ