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水平思考 ラテラルシンキングを試す良問10選 皆さんは何問正解できた?
突然ですが皆さんに問題です。
【問題① ウミガメのスープ】
男はレストランで「ウミガメのスープ」を注文した。
スープを飲んだ男は、それが本物のウミガメのスープであることを確認し、勘定をすませて帰宅したあと、自殺した。
一体、なぜだろうか。
ん…?
このクイズ、従来のなぞなぞとは少し趣が異なる感じがしませんか?この問題の正解をお話しする前に、まずは水平思考と呼ばれるものの考え方について少しお教えしましょう。
水平思考(ラテラルシンキング)とは、問題解決のために既成の理論や概念にとらわれずアイデアを生み出す方法のこと。マルタの医師・心理学者のエドワード・デボノが1967年頃に提唱した概念です。
どちらかと言えば深く掘り下げて(垂直)考えていく論理的思考と対をなすかのように、「水平思考」はひたすら自由に、発想を広げて(水平)考えるのが特徴で、それが水平思考と呼ばれている所以でもあります。
日本では、2004年に『ポール・スローンのウミガメのスープ』(ポール・スローン、デス・マクヘール著)と言う本が刊行されたことで知られるようになってきたこの概念。タイトルにもある通り、ウミガメのスープの問題は、この発想を象徴する問題なのです。
さぁ、この問題の正解にたどり着く前に、あなたの水平思考を試すもう少し簡単な問題から解いていくことにしましょう。型にはまらない考え方で…楽しんで!
【問題② カズオとレイコ】
カズオとレイコが、あるマンションの1室で死亡しているのが発見された。
その体のそばには、割れた金魚鉢。両者の体に外傷はなく、毒をあおった形跡もない。
死亡時、部屋には誰も居なかった。カズオとレイコはどうやって死んだのだろうか?
【解答】
カズオとレイコは金魚。金魚鉢が落ちて割れ、地上で息ができなくて死んだのだ。
【問題③ 石田さんの理想のラーメン】
石田さんの大好物は、何と言ってもラーメンだ。自分の理想のラーメンを追い求め、毎日のようにいろいろなラーメン屋に足を運んでいる。
ある日、その中でも特に美味しいと思うラーメンを出す店へ向かった石田さんは、売り切れの札を見て喜んでいる。なぜか。
【解答】
石田さんはラーメン屋の店主。その日は自分の店へ行き、繁盛していることにニヤリとしていたのだ。
【問題④ ぬるいビール】
炎天下の路上で売り子は瓶ビールを冷やして売っていた。
しかしその日、なぜか売れていくのはぬるいビールばかり。
一体どんな状況なのだろうか。
【解答】
あまりにも暑くビールがどんどん売れていき、補充しても十分に冷える前に売れてしまうのだ。
【問題⑤ 子供に大人気のYouTuber】
そのYouTuberはおもちゃのレビューをすることで知られ、小学生の子供たちから壮絶な人気を誇っている。少なくとも、本人はそう思っていた。
しかしある日そのYouTuberがアクセス解析を行ってみたところ、我が目を疑った…視聴者のほとんどが30代以上なのだ!
馬鹿な…本当は子供たちからの人気は、全然なかったのか?
【解答】
子供たちの多くが自分のスマホやアカウントを持っていなかったため、親のアカウントで見ていた。
【問題⑥ 楽しいお買い物】
男は買い物をするために、とある商品の値段をチェックしていた。
自宅から近いA店では10,000円
自宅から遠いB店では11,250円で売られていた。
男はB店から購入した。一体なぜ?
【解答】
B店はオンラインで注文を受け付けていて、送料無料だった。出かける手間を考えたら、わずかな金額の差くらいはどうでもよかったのだ。(コロナ禍でそんな経験、ありませんでした?)
【問題⑦ 街の薬屋さん】
お店を繁盛させたいと思った薬屋さんは、客寄せとしてお猿さんをデパートから買ってきた。
子供たちはお猿さんに興味津々だったが、肝心の大人たちは素通り。
しかし、近隣の小学校にある声がけを行い始めた途端、一気に薬屋は繁盛し始めた。一体、なんと言ったのだろうか。
【解答】
「サルを見に来るのは一向に構わないが、危ないから絶対に親御さんと一緒に来てね」と注意して回った。すると子供たちに連れられてやってきた親たちが、薬を買っていってくれた。
そしてこれはなんと、作り話ではありません。このようにして売り上げを伸ばし、巨大企業に成長させたその人物の名前は、マツモトキヨシです。
【問題⑧ 牛乳パック】
サッカーの練習を終えて、喉がカラカラで家に帰ってきた息子は冷蔵庫の牛乳パックに手を伸ばし、一口飲んで吹き出した。
腐っていたというわけではない…どういうわけか、牛乳パックに入っていたのはただの水なのだ。
水の入った牛乳パックが出荷されるなんてことは考えづらいし、こんな無意味なイタズラを家族の誰かが仕掛けるとも思えない。
このあまりにも不可解な状況、誰か説明できるだろうか?
【解答】
お父さんが使い終わった牛乳パックに水を入れて、窓を開けておくための重りとして使っていた。しかしそれを出しっぱなしにしてある牛乳だと勘違いしたお母さんが冷蔵庫に入れ直したのだ。
(ちなみにこれ、筆者が実際に家庭ではなく会社で経験した実話です)
【問題⑨ 妻の不倫】
男は湯船に浸かった瞬間、妻の浮気に勘づいた。
特に髪の毛が浮いていたとか、そういうこともないのに、一体どうしてそう思ったのだろうか。
久々に湯船浸かって今これ pic.twitter.com/jAGnrg19CT
— 切れ痔 (@osiriitaine) April 13, 2021
【解答】
いつも湯船に浸かるとお湯が溢れるのに、その日はお湯が溢れなかった。だから夫は、自分より先に、より体の大きな何者かが湯船に浸かったと疑ったのだ。
【問題⑩ 地下室の扉】
その少女は両親から、「地下室の扉は、決して開けてはいけないよ」といつも口を酸っぱくして言い聞かせられていた。
「開けたら、お前の人生は全て変わってしまうんだからね」と…しかし好奇心に勝つことは出来ない。少女はある日、両親の留守中に、地下室の扉を開けてしまうのだ。
果たして、女の子がそこで目撃したものはなんだったのだろうか?
【解答】
少女が地下室の扉を開くと、そこに広がっていたのは外の世界だった。
そう、少女は両親によって、地下室に監禁されていたのだ。
いかがでしたか?
ただのくだらないクイズだと思ったかもしれません。けれども、このように表面の情報に惑わされずに本質を見抜いたり、一見すると不可解な状況の背後に何が起こったのかを鋭く見抜けるタイプの人は、出世する可能性が高いとも言えます。なぜなら私たちが生きているのは答えがひとつの世界ではなく、時に垂直型の思考よりも水平型の思考の方がモノを言うケースがあるためです。
さて、十分にウォーミングアップができたところで…ウミガメのスープの正解を発表いたしましょう。
【解答】
男はかつて、複数人の仲間と共に海で遭難し、無人島に漂着したことがあった。
そこで1名が飢えで命を落とし、他の仲間たちは、その屍を食べることでなんとか空腹を耐え忍んだ。
男だけは「仲間を食べるなんて」と頑なに拒んだが、このままでは命を落としてしまうと見かねた仲間が、「これはウミガメのスープだ」と嘘をつき、男に屍の一部を食べさせたのだ。
救助され、もとの生活を取り戻した男だったが、レストランで食べた「ウミガメのスープ」が遭難した時食べた味と違うと気づき、仲間がしたことの真相に気づいて絶望のあまり命を絶った。
…さて、皆さんは何問正解出来ましたか?
このクイズ、友人たちで出し合っても楽しいでしょうし、皆さんだけのオリジナルクイズを考えても面白そうです。もし良問を考えついたら、ぜひコメント欄で教えてくださいね!
これでも解き足りない皆さんには、こちらの問題をご用意いたしました。
【問題♾ 銃を突きつけられた男】
男はレストランに入り「水をください」と頼んだ。
すると店員は突如、男に銃を突きつけた。男は「ありがとうございます」と言うと、笑顔でレストランを去って行った。
一体、なぜだろうか。
