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ヘルスケア

食中毒の危険!残り物を食べた19歳が両脚と手の指を切断

ちょっとお腹が減ったから昨晩の残り物をつまみ食い、そんな経験はきっと誰にでもあるのではないでしょうか。

しかし、ほんの軽い気持ちのつまみ食いが悲劇的な結末につながることもあります。

米国ニューイングランド州に住む19歳の大学生JCは、その朝、ルームメイトが食べ残した鶏肉入り焼きそばを見つけました。

実はルームメイトは前の晩にその料理を口にした後、嘔吐していました。しかし、そのことを知らないJCは、放置された料理を食べてしまいます。

©pixabay/pikuchiku

食べた直後から、彼の体調は急激に悪化します。吐き気がして、全身の悪寒、胃痙攣などが起こります。時間が経つにつれ容態は悪くなる一方。心配したルームメイトが彼を病院に連れて行きました。

病院に着いたとき、JCの病状が深刻であることは誰の目にも明らかでした。すぐに彼はヘリでマサチューセッツ総合病院の集中治療室に搬送されました。

彼の状態はもはや「食中毒」と言えるような生やさしいものではありませんでした。残り物を食べてから24時間経たないうちに腎不全と血栓を発症していました。皮膚には紫色の発疹が広がり、高熱が出て、脈拍は1分間に166回。激しい運動をした後の平均心拍数よりも高い数値です。

医師は敗血症だと診断。血中の毒が全身に回り、末端にある手足に酸素が行き渡らなくなる病気です。命を助けるためには、手足を切断するしかありません。

JCは両脚の膝から下と手の指を失いましたが、命は取り留めることができました。

血液検査の結果、病気の原因が判明しました。彼は髄膜炎菌に感染していたのです。髄膜炎菌は通常は髄膜炎を引き起こしますが、稀に敗血症や劇症型紫斑病を引き起こすことがあるのです。いずれにしてもJCの症例は非常に珍しいケースと言えます。

JCは手術後、意識を取り戻すのに4週間かかりました。目を覚ましたときに彼のそばに愛する家族や友人がいてくれたことを願うばかりです。

これから気温と湿度が上昇しはじめます。食中毒の原因となる細菌は高温多湿な環境で急速に増殖します。食中毒のリスクを減らすために、食材はできるだけ加熱し、残った料理などは必ず冷蔵保存して早めに食べましょう。

出典:mirror
プレビュー画像:© pixabay/pikuchiku