ヘルスケア
おばあちゃんの知恵袋|炎症や痛みを和らげる生姜湿布
冬時期の冷えや在宅ワークによる運動不足により、体は血行不良になりがち。そうなると、血液と一緒に酸素や栄養が全身に行き届かなくなり、体には老廃物はが蓄積されてしまいます。その結果、辛い肩こりやむくみ、冷え、腰痛、自律神経の乱れといった、さまざまな体の不調が引き起こされてしまいます。
そんな時便利なのは、蒸しタオル。患部をじんわり温めることで血行を促し、症状を改善してくれる効果を期待できると言われています。
電子レンジがあれば、濡らして絞ったタオルをレンチンして簡単にできる蒸しタオルですが、今回はひと手間かけた蒸しタオルを紹介します。その蒸しタオルとは「生姜湿布」。この生姜湿布をすることで、冷えや血行不良からくる体の神経痛や関節痛に効果が期待できると言われています。
古くから伝わるおばあちゃんの知恵袋と言える、生姜湿布について詳しくご紹介します。
生姜のパワー
体をポカポカと温めてくれる生姜ですが、そのパワーの秘密は、辛味成分であるジンゲロールとショウガオールの2つの成分にあると言われています。中でも体を温め血行促進をしてくれるのが、ショウガオール。生の生姜もいいですが、ジンゲロールは加熱することによってショウガオールに変化するため、生姜を加熱した状態で摂取するといいと言われています。
生姜を温めて使うことで、血行が促進され発汗作用がおこり、血の巡りが悪いために引き起こされていた症状(肩こり、冷え、腰痛、生理痛)をやわらげることができます。この作用を利用したのが、生姜湿布です。では、生姜湿布の詳しい作り方をみていきましょう。
生姜湿布の作り方
生姜湿布では、生姜の持つ成分を鍋で抽出して、タオルに染み込ませて蒸しタオルのようにします。そのタオルを肌に当てることで患部を効果的に温めます。
<生姜湿布の作り方>
用意するも:
– 生姜 150g
– お湯 3L
– 大きな鍋 1つ
– 布巾やガーゼ 1枚
– タオル 必要枚数
– 輪ゴム 1本
– ゴム手袋 1組
作り方:
①生姜を皮ごとすりおろします。
②おろし終わった生姜を、布巾やガーゼなどで包み、中身が漏れないように輪ゴムで縛ります。空間を開けてふんわり包んでください。
③大きな鍋にお湯を沸かし、70〜80度になったら生姜を入れます。沸騰させないように、70〜80度をキープします。
④③にタオルをいれて、生姜のエキスがでた液体をしみこませます。
⑤ゴム手袋をしてタオルを絞れば、生姜湿布の出来上がり。(熱いので、絶対にゴム手袋をするなどして火傷しないように気をつけてください)
⑥生姜湿布を炎症や痛みのある患部に15分〜20分直に当てます。痛みや炎症がひどいようであれば、もう一度お湯につけて絞って当てます。湿布直後は、シャワーや入浴は避けるようにしてください。
注意:生姜湿布を使っている最中に、万が一、皮膚の赤みや痒みなどが出た場合は、使用を中止し患部を冷水で洗い流して下さい。生姜アレルギーのある方は、生姜湿布は絶対に利用しないでください。
生姜湿布の効果
生姜湿布は、患部の血の巡りを良くすることで、肩こり、腰痛、リウマチ、関節炎を和らげるだけでなく、またぎっくり腰・捻挫・打ち身など急性の痛みにも効果が期待できると言われています。体を温める効果もあることから、膀胱炎や婦人科疾患のほとんどの痛みや症状改善にもおすすめです。
これから背中がイテテな母にお手当ての生姜湿布をするよ。
— 幸@元気です💎 (@ranifuuyuki) November 20, 2016
マクロでも学んだ生姜湿布、肩こり腰痛だけでなく、冷えを持つ患部にもおすすめなのだ。
昨日してあげたは肩が痛くて動かなかったのに動くようになったと母大絶賛! pic.twitter.com/2QFrgjoV5P
このように生姜の成分を含んだ蒸気による生姜湿布の温熱効果は、短時間で体に良い影響を与えることが出来ます。痛みなどのある箇所以外にも、体の以下の部分は生姜湿布におすすめの部位です。
喉の奥の方が痛いので生姜湿布中♪ 熱い蒸しタオルが気持ちイイ♪ pic.twitter.com/UZ8eEuz0
— 檸 檬 (@_DIAMOND_smiles) July 9, 2012
・首
首には副交感神経というリラックスを司る自律神経が分布されています。そのため首の後ろが温まると、副交感神経が優位になり、血管が拡張し、全身の血流が良くなり体が温まります。
・お腹
お腹には太陽神経叢と呼ばれる、自律神経の中枢があります。また、大切な臓器も集まっているので、お腹を温めることで全身的な血流の調整効果が期待出来ます。また、風邪による咳などの症状も、生姜湿布でお腹から全身を温めることで和らぐと言われています。
先日は相方さんが、今日は自分が風邪気味で、そんな時に我が家では活躍するのが生姜。
— ZENSAN@鶯茶房【整膚×ヨガ×レイキ×plantbased food×自然療法 】 (@Zensan2020) January 19, 2022
今回は相方さんには生姜の温湿布を計3回。
今回は、これが結構効いて咳が止み寝やすかったらしい。
生姜の温湿布のやり方は自然療法の本に載ってます。
👇本はこちらで紹介中。https://t.co/h656goihCJ pic.twitter.com/CZjAQWaGtC
・腰
腰はお腹から足につながる腸腰筋群という大きな筋肉があります。そのため、腰痛などの場合以外にもこの大きな筋肉を温めると、お腹や足にたくさんの血流を流すことが出来ます。
初の生姜湿布チャレンジ。ひとりで1時間半くらいかけてお腹、腰、肩。めっちゃ体があったかくなった。ごりごりやった体が軽くなってこれなんや気持ちよすぎ!さーー寝よー。https://t.co/LSJBasuy21
— BETTY (@shimamoyouphoto) December 18, 2019
・ふくらはぎ
ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれる、大切な部分です。ふくらはぎを温めることで、筋肉のポンプ作用が正常に働くようになり、むくみの解消に効果が期待出来ます。
また、生姜エキスたっぷりの残り湯で足湯をすれば、ポカポカに。
生姜湿布のお湯は2日使えるって書いてあったから昨日も湿布。首湿布はめちゃくちゃ気持ちよかったー。破棄する前に朝から足湯で終了✌️肩凝りも和らいだ〜〜 pic.twitter.com/ocD4KzRLdU
— BETTY (@shimamoyouphoto) December 19, 2019
生姜湿布は、鎮痛効果や消炎効果がある為、家庭での手当て法として古くから利用されてきました。冷えた体を温めるのにもぴったりです。寒さが厳しい日などに試してみてください。
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プレビュー画像:©︎Facebook/北川美帆
出典:IN YOU, YumYum