ヘルスケア
痰が絡んで辛い…痰を上手に出す方法
細菌やウイルスに感染したり、汚れた空気やホコリを吸い込んだ時に、それらを体の外に出すために出る痰。健康な状態でも人の体は日々痰を分泌していますが、特に細菌やウイルスといった異物が体内に侵入すると、それを押し出すために粘り気が増して、「痰が喉に絡む」ような状態になるのです。
痰は体を異物から守る役割をしていますが、あまりに痰が出る状態だと仕事に集中できない、苦しいなど日常生活に支障をきたしてしまうことも。さらに、夜は交感神経の働きにより、体はリラックス体制に入ります。そうなると、気管が狭くなり余計に痰が出しにくい状況となり、睡眠不足につながることもあります。
また、現在再び感染拡大を見せているコロナウイルスに感染した際に、咳や痰に苦労したという方もいるのではないでしょうか。
この記事では、痰の上手な出し方や痰が止まらない時に自分でできる対処法についてご紹介します。
痰の上手な出し方
痰は咳払いで出すことができますが、喉の奥で痰が絡んでいる時や、加齢により喉の筋肉が衰え嚥下機能が低下すると、咳払いでは上手に痰を出せなくなってしまいます。そんな時に以下で紹介する上手な痰の出し方を知っておくと、呼吸が楽になるだけでなく、体も楽になります。
・スクイージング
痰が溜まっていると感じる喉の下側から胸の上側あたりに手のひらを押し当て、咳をするタイミングで圧迫します。圧迫することで、気道の空気の流れが速くなって痰が出やすくなります。
・ハフィング
ゆっくり息を吸い込んだ後に声を出さずに、「ハッ、ハッ」と強く速く息を吐くのを4、5回繰り返し、その後に咳払いをすることで痰を出しやすくする方法です。
こちらの動画では、スクイージング、ハフィングについて紹介をしています。
注意:痰を出すこういった一連の方法は、風邪を引いているときや高齢者などの場合は、体力を使います。あまり、頻繁にやりすぎないように注意をしてください。
痰が止まらない時の対処法
・乾燥を避ける
痰が止まらない時に、できる対処法は乾燥を防ぐことと言われています。加湿器を使用したり、濡れマスクを使用するなどし、鼻の粘膜を潤すようにします。
・温かい飲み物を飲む
温かい飲み物で喉を湿らすことで、痰を体外へ排出させやすくしてくれます。また、水分をたっぷり取ることで痰が薄まるのも、出やすくなるポイントです。
痰が絡んだ時にしてはいけないこと
痰が絡むからと無理に咳払いをたくさんして出そうとすると、喉の粘膜を痛めてしまうことがあります。痰が絡んで辛い時は上記の方法や乾燥を防ぐなどして対策をするようにします。
夏風邪やコロナなどにより痰が絡んでなかなか上手に出せないという時は、今回紹介した方法をぜひ試してみてください。
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出典:医療法人 宝歯会グループ, kracie, 日本訪問歯科協会