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キッチン

鉄フライパンの最初の油ならしとお手入れ方法

食材にパリッとした焼き目と香ばしさをプラスし、おいしく仕上げてくれる鉄フライパンは、料理好きの人であれば一度は使ってみたいアイテムです。

また、最近のキャンプブームで鉄製のスキレットにも人気が集まっています。でも、鉄フライパンはお手入れが難しいというイメージもありますよね。そこでこの記事では鉄フライパンの最初のお手入れである油ならしの方法やその後の使い方についてご紹介します。

鉄フライパンはなぜ油ならしが必要?

鉄フライパンは、テフロン加工やノンスティック加工のフライパンと違い、フライパン表面に焦付き防止加工がされていません。そのため購入後に焼き入れと油ならしをすることで、鉄フライパンの表面に酸化皮膜が作られ、錆付きや食材の焦付きを防げるようになります。

鉄フライパンを使うメリット

お手入れの大変さはありますが、鉄フライパンは使い慣れたらメリットもたくさん。鉄フライパンのメリットは以下のとおり。

  • 耐久性に優れた鉄フライパンはとにかく長持ち
  • 熱伝導に優れているため、食材が本来持つおいしさを引き出せる
  • そのままオーブンに入れたり、キャンプでも使える
スキレット
©Pixabay

鉄フライパン油ならしの方法

食材の表面はパリッと、中はふわっと美味しく焼き上げてくれる鉄フライパン。ここでは3つの油ならしの方法をご紹介します。

油ならし前の準備

鉄は錆びやすい素材のため、多くの鉄フライパンには工場から出荷されて手元に届くまでの間に錆びてしまわないよう、錆止め塗装が施されています。そのため、最初にこの錆止め塗装を以下の方法で落としていきます。

  1. フライパンを食器用洗剤の入った熱湯に20分つけておきます。
  2. その後、洗剤を洗い流します。
  3. 水分を十分に拭き取ります。

また、購入したフライパンの取扱説明書に「焼き切ってください」と記載のある場合は、洗った後に空焼きをして塗装を焼き切ります。

1. 油と塩を使う

使用する油:サラダ油
油ならしに使用する油は高温での加熱に強いサラダ油や菜種油を使用します。オリーブオイルは使用しないでください。

注意:油ならしの最中はフライパンの油が高温になるため、決して目を離さないようにしてください。

  1. フライパンに全体に行き渡る量の油をひきます。
  2. 最初は中火で油を温めていきます。
  3. 大さじ1〜2杯の塩を入れます。塩を入れることで油が固くなるため、フライパン全体にかたよりなく油を行き渡らせることができます。
  4. コンロの火を強火にし、煙がでるくらいまで熱します。
  5. 木べらやヘラでときどき油をかき混ぜます。
  6. だんだんフライパンの底が黒くなってきたら、油ならしの作業完了です。この作業を何度か繰り返すことで、より焦付きやサビにくくなります。

2.じゃがいもの皮を使う

塩の代わりに、じゃがいもの皮を使った方法もあります。油を引いたフライパンでじゃがいもの皮が黒くなるまで炒めれば油ならしが完了です。こちらの方法は1の方法より時短になりますが、煙や焦げ臭さが強くなります。

3.オーブンを利用

コンロの火を使うイメージがある油ならしですが、オーブンを使うこともできます。

  1. フライパンに油をひき、キッチンペーパーで全体に行き渡らせます。
  2. オーブン用の網にフライパンを逆さまにして、オーブンに入れます。
  3. オーブンを250°に設定し、スイッチを入れます。
  4. 250°まで温度が達したら、スイッチを切って1時間フライパンを入れっぱなしにします。
  5. オーブンから取り出し、油をキッチンペーパーで拭き取ります。

注意:こちらの方法は、何度か繰り返す必要がありますが、油ならしの際に気になる煙や油臭さが軽減される方法です。また、火を使用していないのでオーブンに入れている最中に他の作業をすることもできます。電気代はかかりますが、安全な方法になります。

オーブン
©Pixabay

油らなしをした後は…

  1. 油ならしに使った油は高温になっているので、耐熱性のある容器に移してから捨てるなどしてください。
  2. 油ならし後の鉄フライパンは、しっかりと粗熱を取ってから洗います。熱々の鉄のフライパンにいきなり水をかけると割れたり歪むことがあります。洗うときは、お湯や水だけで洗うようにしてください。
  3. 洗った後は、キッチンペーパーでしっかり水分を拭き取ります。
  4. その後、油をフライパンに塗り込みます。

鉄フライパンのお手入れ

油をなじませた鉄フライパンは、その後使った後は洗剤は使わずにたわしや硬めのスポンジを使いお湯や水だけで洗います。洗剤を使うと、せっかくの油膜まで落としてしまうことになります。

鉄フライパンの使用後、焦げがどうしても落ちにくい場合は、お湯をしばらく沸騰させて汚れを浮かせた後、温かいうちにこすって落とします。また、塩を使ってこすり落とすこともできます。最後に、錆付きを防ぐためにフライパンをしっかりと乾かし、油を塗っておきます。

注意:
鉄フライパンは上にも記載したように、使用後すぐではなく粗熱を取ってから洗うようにしてください。また、焦付きなどが気にある場合長時間水につけないようにしてください。錆びてしまう恐れがあります。

使い始めの油ならしや使用後のシーズニングなどお手入れが必要な鉄フライパンですが、その分使い込むほど油がなじみ使いやすくなっていき、耐久性もあり長く使えます。一生モノとも言える鉄フライパン、使ってみる価値はありそうですね。

以前紹介したお鍋のお手入れ方法もぜひ併せてご覧ください。
身近にあるものでできる!鍋の焦げをキレイに落とす8つの方法

出典: ofenseite, brigitte, utopia

プレビュー画像: ©Pinterest/lodgecastiron