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人がこの世を去ろうとするとき、こんなことが体に起こる
「備えよ常に」はボーイスカウト、ガールスカウトのモットーですが、どんな人にも必ず訪れるはずの死に備えるのは簡単なことではありません。現代の科学でも、この世を去ろうとする瞬間はどんなものなのか、死後の世界があるのかなど、死については明らかになっていないことばかり。しかし死に向かう過程は少しずつ明らかになっています。
最近では事故死、病死は減る一方で老衰で亡くなる方が増えているそう。大切な人が老衰でこの世を去ろうとしている時、心の準備ができるよう覚えておきたい、10の体のサインをご紹介します。
眠る時間が増える
まず、死期が迫っている人はよく眠るようになります。食事中に眠り出してしまうことも。
痩せていく
間もなく死を迎えるようになると、多くの高齢者が日々のカロリー摂取量は変わらないのに、BMI値が一気に下降するという研究結果が出ています。たとえ普段通りの食事を摂っていても、死期が近づくと食事から栄養を吸収できなくなるため痩せていくのです。
食事量が減る
また、食事量も死の7日前くらいから目に見えて減っていき、体重が減少していきます。食事を残すからといって、無理に食べさせてはいけません。飲み込む力が弱まり唾液も少なくなっているので、食べ物が喉に詰まる恐れがあり危険です。
トイレの回数が減る
食事量も飲み物を飲む回数も減るので、必然的にトイレに行く回数が減ります。自覚的にトイレに行くことができなくなってきます。
イライラする、記憶障害が出る
脳への酸素供給量が減ってくるため、怒りっぽくなったり、イライラしたり、記憶障害が出たりします。今まで交わしていた会話ができなくなってくるので、見守る人たちにとっては辛いでしょう。
皮膚が冷たくなる
血液の循環が悪くなり、体内への酸素供給も滞りがちになるため、まず手足が冷たくなります。触るとひんやりしています。さらに手足の色が青色から薄いグレーに変色してきます。
呼吸が荒くなる
死期に近づくと、呼吸するのが困難になってきます。苦しそうに音を立てながら呼吸しています。また肺に水分が入ると死前喘鳴(しぜんぜんめい)というガラガラという音が出ます。頭を少し持ってあげると、喉の詰まりが少し楽になるはずです。
最終的には鼓動が止み、血液が止まり、呼吸が止まってから4分から6分で生物学的な死を迎えたことになります。この時酸素供給が絶たれた脳細胞が死に始め、 蘇生が不可能となります。
死に直面している人が最後の時をどう過ごしたいかは人によって異なります。愛する人たちにお別れを言いたいという人もいれば、そうでない人もいます。宗教儀礼を行なってほしいと思う人もいれば、静かにひとりで死を迎えたいという人もいます。自分の好みを押し付けるのは避けたいものです。ただ、医師によると聴覚は最後まで機能していることが多いそうなので、心休まる言葉をかけ続けてあげるとよいのかもしれません。
死について考えることは、いかに今日を生きるかということにつながります。愛する人との時間をますます大切にしたいですね。